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15年変わってなかったファッション業界の展示会の在り方を変えていきたいという話

はじめに

このnoteは新型コロナウイルス感染拡大が深刻になる前から少しずつ書き進めてきたものです。

公開をする頃にはコロナに関する様々なニュースが毎日飛び交い始め、このタイミングで会社のこと、自分のことを紹介するよりも、まずはやるべきことをやらねばということもあり、公開を控えていました。

それから2ヶ月ほどが経過し、ポストコロナ〜アフターコロナ時代でのワークスタイルやライフスタイルが変化していく中で、TERMINALとしてできること、考えていることを伝えていきたいと思い、その出発地点としてこのnoteを公開することにしました。

ということを踏まえ、本編をどうぞ。

本編ここから

こんにちは。
昨年の4月に代表に就任してから約1年が経ちました。

新たなフェーズに立ち向かうにあたり、改めてTERMINALの事業のことについて綴っていこうと思います。

今回は「TERMINAL」が生まれた背景について書いていきます。

15年前と変わっていなかった、ファッション業界の展示会

私自身、インターネット業界での経歴は15年ほどになりますが、社会人の始まりは地元である愛知県の小さなセレクトショップの販売スタッフでした。その頃は数取器で来客数をカウントし、接客、印刷された帳簿に手書きで売れた商品を書き込み、電卓でレジ締めを毎日おこない、半年に一回仕入れの時期になると展示会の紙資料を渡され、そこに発注数を手書きで入力していました。

上京したきっかけもファッションブランドの営業職として働くことでした。
今度はセレクトショップに商品を売る側だったので、展示会資料をエクセルで作成し、印刷して配布し、定期的に商品サンプルを担いで全国に出張もしていました。

その後、2005年からインターネット業界での仕事を始め、ガラケーやスマホ向けのアーティストのファンビジネスを担当することになりました。カスタマーサポートから始まり、モバイルサイトのコーディング、広告出稿、事務所とのコミュニケーション、事業計画書の作成などなど、色々な実務を経験させてもらいましたね。
当時のいわゆるエンタメ業界はデジタルシフトをしながら変革していたので、自身が考えるアイデアでファンの皆さんに満足してもらい、結果を出していくということについては、とてもやりがいを感じていました。

そんな一方で、目の前にあるコンテンツを「1→10」するようなことよりも、自身が考えるサービスを「0→1」で始めてみたいという気持ちが強くなりました。

そんな頃に、現在のTERMINALを始めるきっかけになる構想をファッション業界の方から聞くようになりました。

そのときに聞いた展示会の受発注は、未だに配布された紙資料をFAX受信して受注をするという、15年前に私がしていたやり方と変わっていなかったという衝撃的な事実。

TERMINALの構想については、すごく興味が湧いたと同時に、これまでの自身の経験を活かしていけるだろうとビビっときまして、TERMINALの創業メンバーとしてジョインすることを決めました。

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「展示会の受発注のデジタルシフト」というアプローチ

少し、ファッションブランドで働く方たちの業務について掘り下げます。

ファッションブランドのデザイナーの多くは、服飾専門学校で洋服作りの勉強をし、卒業後はファッションブランドでパタンナーや生産管理職として就職。その後、独立をして自身のブランドを立ち上げるという方が多いです。

ブランドの立ち上げ後、安定的な売上に成長するまでは、少人数で複数の業務をこなしていくことになります。

最近ではECサイトでの販売のみをおこなうブランド(これをD2Cという解釈とするかは置いといて)も多くなりましたが、展示会を通じてできるだけ多くのバイヤーの目に触れ、新しい取引を開始することも非常に重要です。

BtoCと比べてBtoBの場合は1度の取引に対する売上のインパクトが大きく、生産ロット数を大きくすることで、1点あたりの生産コストも下げることができます。
また、全国のセレクトショップに商品が陳列されるということで、ブランディング効果も高まります。

当然のことながら、オリジナル性の高い(パターンや生地、資材から企画している)製品であればあるほど、製品化されるまでの手間とコストがかかるということにもなります。

大まかに言っても、商品企画・デザイン→サンプル制作→展示会資料作成→DM制作・バイヤーへのコンタクト→展示会対応(接客や搬入・搬出)→集計作業→生産発注→納品対応→請求業務といったことを半年に1回、少数精鋭で怒涛の進行管理をしなければいけないというのは非常に大変なことです。

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本来ブランドとしてやらなければいけないことは、デザインやブランディング、マーケティング活動であるべきなので、事務的な作業は極力コンパクトにしなければいけないのに、資料作成や受注集計に時間を忙殺され、ミスをしたら売上にも影響してしまうし、取引先との信頼関係も悪くなってしまう。

そんな課題を解決をしていくために、TERMINALは始まりました。

ファッション・ビジネスを推進するための役割分担をしていきたい

素晴らしいデザインやセンス、技術でモノづくりをする人は果たして集計作業や事務作業が得意な人でしょうか?

ファッション業界は「IT化が遅れている」「いつまでもアナログ体質」と言われがちですが、私の見解は違います。
IT業界で働く人にクリエイティブのセンスがいい人ばかりでないということと同じように、得意な領域が違うということです。
TERMINALを初めてご提案をするときは、「誰がやるべき作業なのか」ということをまずは整理しましょう、というところからコミュニケーションを始めています。

だからこそ、適切に役割分担をし、TERMINALはテクノロジーの力で継続的なブランド・ビジネスを支援していきたいと考えています。

そういった想いを込めて策定したのがTERMINALのミッション・ビジョンです。

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TERMINALが描く未来

2014年にスタートして約6年、これまでに累計で370以上のブランド、14,000以上のバイヤーに利用され、今年の1月で累計での流通額は1,000億円を突破しました。
ファッション業界の展示会といっても大まかな流れは一緒でも、進行のスピード感、業務に関わる登場人物、使用しているツールやシステムなど、運用パターンは無限にあります。

これまで6,000件以上の展示会がTERMINAL上では公開されており、その運用開始からしっかりサポートをさせてもらっているので、国内の展示会の運用については日本一ノウハウを持っているという自信があります。
その結果、受発注業務における「効率化・生産性向上」や「ミスの軽減」といった顕在化されたペインについては確実に解決することができるようになりました。

これから解決していきたいのはその先です。

展示会を通じて作成された商品データや受注データは、消費者に届くまでに「生産発注」「納品」「請求」「小売・EC」など様々な業務に活用されるべきデータです。
ただ、実際には各部門間でのデータが活用ができておらず、まだまだ煩雑な業務に追われている人がいるという現実があります。
そして、データを活用して適切に商品開発に反映するということができていないという話を聞くことも多いです。

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そこで、サービスのタグラインを「展示会オンラインオーダーシステム」から「ファッション・ビジネスを成功に導くコミュニケーションプラットフォーム」に変更しました。

バイヤーとの受発注のやりとり、部門間の業務連携、データ分析によるフィードバックなど、あらゆるコミュニケーションを実現するためのプラットフォームに進化していくという意味を込めてます。

私たちの持つノウハウやアイデアによって、日本のファッション・ビジネスが継続的に成長しつづけられるための支援をTERMINALを通じて最大限おこなっていきたいと考えています。

この想いに共感してくれる人を探しています

最後に、これからのTERMINALの未来を私達と一緒に創り上げたいという方を募集します!オンラインお茶などでも構いませんのでお気軽にご連絡どうぞ!

さいごに

このnoteのタイトルでもある「15年変わっていなかった」という私の体験についですが、結果的にはこの2ヶ月でみなさんのデジタルシフトへの意識が「一気に5年くらい進んだ」と感じています。

ここ数週間で「オンライン展示会」として新しいサービスが続々と発表されているのも、まさにポストコロナ時代と言えます。

その辺りの話はまた追々ということで、よろしくお願いします。

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