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今日の仏教語 その3


お花見


春爛漫の桜も終わり、菜の花が見事に咲き誇る時期となりました。
余程の大都会にお住いの方でない限り、馴染みある鳥が、あの特徴ある鳴き声を奏で始めるころでもあります。
古来から、春告げ鳥として親しまれている鳥といえば、そう、鶯です。

え? 鶯も仏教語なの?とお思いかもしれませんが、違います。

ホーホケキョ! というあの、鳴き声の方なのです。

鶯は、日本人の心をくすぐる鳴き声をしているらしく、古くは万葉集の中にも梅とともに歌いこまれています。

現代の感覚で言うと、梅はちょっと時期が早くないかな?と思うのですが、そういえば、花札の絵にも、梅に鶯ってありましたね。

和歌の中で「花」をあれば、「桜」と思うのが一般的ですが、花=桜になったのは実は平安時代で、万葉集が編纂された奈良時代には、「花」といえば「梅」だった時代でした。

このように、時代によって「花」の認識も変わるのが、人の感性です。

鶯の鳴き声も時代によって変遷がありました。

古代には、「うー、ぐいす!」と鳴いている、と思われていたために、「うぐいす」という名前になった、という由来もあるそうですが、時代が下り、近世あたりから、「ホーホケキョ!」と聞こえるのが一般的となったのです。

ちょうど、日蓮宗が流行り、「法華経」が多く読まれるようになったころですね。

ありがたいお経にあやかって、「ホーホケキョ、法、法華経」と鳴くと思われるようになったのかもしれませんね。

さて、この鶯ですが、和歌に読み込まれ、多くの歴史的人物を魅了した雅な鳴き声とは裏腹に、雑食です。 

主食は虫。昆虫でも幼虫でも蜘蛛でも、小さな虫なら何でも食べます。

冬の虫が取れない時期は、木の実や植物の種子も食べるそうです。

餌が同じなので、ホトトギスの托卵対象にもなりやすい鳥です。

え? 鶯って、春に桜や椿の花の蜜を吸いに来る、あの緑の小鳥じゃないの?と思われた方もいるかもしれませんね。

その小鳥、体が緑で、お腹と目の周りが白くはありませんか?
パッと見、緑に見えるので鶯だと思っている人が多いのですが、あれは、実はメジロです。

鶯は、もっと茶色が強い緑色です。人によっては、緑に見えない人もいると思います。

うぐいすパンに入っている餡が、明るい緑色なことが多いのも、誤解を受ける一因かもしれませんね。

ちなみに、この鶯、かなり長い間繁殖期が続き、一匹の雄がたくさんの雌と交配してたくさんの子孫を残そうとする鳥だそうです。

案外夏の間にも、雌を誘う「ホーホケキョ」が聞こえてくるのはそのためです。
春を告げる鳥だと好まれていますが、春でなくても鳴くんですね。

いやいや、もしかしたら、彼らにとっては、春が長いのかも??

まさか、鳥の鳴き声に仏教語が隠れているとは、言葉って不思議なものです。

さて、今日はこの辺にしようと思います。

このコーナーでは、身近にあるけど仏教に関する言葉だとは思ってなかった!というような言葉を紹介していきたいと思います。私は無宗教で神も仏もし~らない!だなんて思っていても、こんなに自分の中に馴染んでいるんですよね。なんでも受け入れてしまう日本ならではなのだと思います。
 知っていたよ、知らなかったよ、へえ~そうなんだ!などなど、感想いただければ嬉しいです!
 皆様と良いご縁がいただけますように!


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