スーパーで百点満点の答えをはじき出した主婦の話。
みなさま、こんにちは。創作系寺嫁のゆかでございます。
さて、突然ですが、通りすがりに道を聞かれたことはございますか?
人は、そういった場合には、自分より弱そうな相手を選んで話しかけることが多いそうです。なぜならば、相手が怒って殴りかかってきても対処できるから、ということだそう。
そんな、二万年前からの習性がまだ残っているの!?というような理由ですが、わたくし、背が小さく、ぽっちゃりしていて、ともみさん曰く「見かけとってもちょろそう」に見えるもので、よく道を尋ねられます。
最近ですと、むちゅめを連れているものですから、話しかけやすさに拍車がかかるらしく、出かけて行ったスーパーで、話しかけてくださる老若男女に絶えない日々を過ごしておりました。
そんなある日のこと。
むちゅめを連れて買い物の最中、突然、傍にいた大きなおじさまに声を掛けられました。
曰く「これって安いの?」とのこと。
おじさまの手には、パプリカがありました。
どうにも体も声も大きなおじさまで、どちらも私の倍以上あります。
私は、ちょっとびっくりしながら、何と答えたものか悩みました。
そのお値段、98円。韓国産ですが、そもそもパプリカが国産というのも妙な話です。
普段のお値段は158円~128円が相場。
日曜日のお野菜特価なお日にち柄もあり、大変お得なお値段です。
しかしながら、注目すべきはその大きさ・形。
少し小ぶりのものが多く、形も少しばかり自然そのもの、といったところ。
もちろん、お味に変わりはありませんが、「美しく整えられた形を優先する」か、「形にはこだわらず、味を重視するか」は人それぞれです。
どちらにせよ、簡潔にはいかいいえで答えられるものではありません。
困りましたが、おじさまも、わざわざお店の人ではなく、一介の主婦に見える小娘に話しかけたということは、主婦なりの目線を必要とされたのかもしれない、と思い、思い切って言ってみました。
「お値段だけ見ると、普段は安くて128円ですので、大変お安くなっていますが、今日のパプリカは小ぶりのものが多そうですので、その分のお値引きかもしれません。大きなものがあれば、大変お得なお値段です」
するとおじさま、「ありがとう、百点満点の答えやね!」とお褒めの言葉を頂きました。
いやあ、何事も言ってみるもんですね。
主婦目線でのパプリカの目利きで、褒められるとは、なかなかない出来事じゃないでしょうか。
それも、百点満点なんて、中学の漢字テスト以来の快挙です。
高校に入ると、小テストは10点満点になってしまいますからね。
そんなわけで、思いがけず、百点満点を頂いてしまった主婦のお話なのでございました。
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