車いすユーザー的リトリート参加記録
こんにちは。寺山瑞穂です。
これまでに、2つ2024.7.19-20にレイビレッジで行われた「そらかなリトリート」のことを書きました。
おまけ。普段車いすを使う寺山としての、旅行の記録です。
概略
車いすユーザーとはいえ、ちょっぴりは歩くのです。コンビニで買い物をする間は歩くくらい。ウルトラマンのカラータイマーよりは短いくらいの歩行可能時間。
頑張れば。
出来るならやりたくないし、調子が悪いときはできない。でも、全然できないわけでもない。楽しいことのためならちょっと無理しちゃう。その程度の歩行能力です。
今回の目的地レイビレッジは、兵庫県宍粟市。公共交通の便は、正直めちゃ悪いです。私は名古屋から車で行くというお仲間が声を掛けてくれたので、同乗させていただきました。助かりました。
郡山-名古屋間は、高速夜行バス。
愛知県一宮市でビジネスホテルに一泊。
車でレイビレッジへ。
帰りも、車に乗せてもらって一宮まで戻り、高速夜行バスで福島県に戻ってきました。
高速夜行バス
高速バスで「郡山・宇都宮―名古屋線」というものがあるんですね。
郡山市の隣の須賀川営業所発21時過ぎのバスに乗り、翌朝6:00に名古屋名鉄バスセンターに到着する便を利用しました。
このバスは障害者は小児料金で乗れるので、片道5,500円。2024年7月現在。
前泊ホテル代を含めても、新幹線で名古屋まで行くより安いです。
今回の場合、朝7時に一宮にいる必要があったので、新幹線でも前泊が必要で、それならバスは断然安上がり。
この交通費以外にも、新幹線だと自宅から新幹線駅までの移動が大変なんですよ。自家用車で駅近くの駐車場に車を停めておくか、タクシーか。田舎なのでタクシーでも片道3,000円近くかかります。駐車場代だってかかるし。
その点!福島交通須賀川営業所は、無料で一週間まで自家用車を停めておけるのです!これ大きい!
須賀川市は私の住む郡山市の隣の市なのですが、自宅からは新幹線の郡山駅に行くのも須賀川のバス乗り場(須賀川営業所)に行くのも、時間距離は同じくらい。
いい大人(オバサン)なので夜行バスは体力的にきついかとも心配したのですが、経済的な魅力は大きく、自分の車で移動できることや乗り換えが少ないことなども良かったので、今回はバスを使ってみました。
手動式車椅子は、バス車体の下の方のスーツケースなどを入れる場所に入れてもらえます。運転手さんが二人いらしたので、手伝っていただけました。
バスには車いすを下りて、二本足で乗り込みました。
昔はこの時もっと大変だった気がするのですが、最近のバスは一段目が昔より低かったり、程よいところに手すりが付けてあったりちょっと乗りやすくなっている気がします。
休憩は明け方に一回でした。
休憩の時は車いすは出さずに、歩いてトイレなどに行きました。
お願いしたら車いすも出してもらえたのかもしれないけれど、まー歩けたので。
帰りのバスでは足が疲れていたので、これはちょっと大変でしたけど。
中は3列シート。
ここで学んだことがありました。
(寺山は)C列を予約すべし。
3列シートで通路が各シートの間に2本あるのですが、この2本が同じ幅ではないのです。運転席側に向かって左からA,B,C列なのですが、AとBの間の通路はほっそいのです。
寺山は横幅が大きいので辛い(泣)
ちょうどシートのひじ掛けとひじ掛けの間の狭いところをお尻が通ることになって、ぎゅむぎゅむしちゃいます。他の人なら足が通ればいいってくらいの幅に設計されている感じです。
そして背が低いので座っている人とガチで視線が合ってしまうのです。
ぎゅむぎゅむぶつかりながら乗り込んで目が合っちゃうのは大変気まずい。狭いから顔も近い。カーテンはついていますが、全然スカスカなので、この場合はあまり意味がありません。
B列とC列の間の通路は、比較的広いです。
B列は中央なので極力避けたいとなると、C列が乗り降りのストレスが少なそうでした。
そしてもう一つ学んだこと。
持ち込み荷物は最小限に。
いくら持てるからといって、衣類などが入っているリュックを持ち込んじゃうと、その狭い通路で引っかかるのです。私の低い位置で大きいリュックをしょっちゃうと、シートの間を通れませんでした。手に持って低いところ通してもギリギリ。
そして持ち込んでも使うことはない。
着替えもできないし、ずっと暗いので寝ているだけです。
小さいサブバックに貴重品だけ持って乗り込むが良いと学びました。
また利用することがあるなら、今度はもっと快適に利用します。
その時に思い出せるように、自分のためにも記録しておきます。
寺山はチビッコなので、バスの座席など狭いところで長時間過ごすのは、きっと背の高い人より楽だと思います。
足を折って、座席の上に体育座りみたいにもできるし。
熟睡はできませんが、うつらうつらしながら思う以上には眠れた気がします。
ただ床に足がつかないので、その点は疲れます。
エアクッションを置くとか、吊り下げられる足置きを考えるとか、足が落ち着ける工夫をしたらもっと快適だと思います。
街の中で迷う
名鉄バスセンターからJR名古屋駅まで単身車いすで移動したのですが、見事に迷いました(笑)
言い訳するとぉ~案内標識が示すところにはぁ~階段(急な坂だったかも)しかなくてぇ~エレベーターを探して動き回るとぉ~どこにいるのか余計に分からなくなってぇ~。 迷うんですよ。
(正直に言えば、建物の外に出てからフツーに迷って逆方向に行ったりもしたのですが。)
リトリートの前日は、車に乗せて行ってくれた曽我さんとこの日車を出してくれた川部さんが、一宮や名古屋を案内してくれました。名古屋での駐車場でも、3人で迷った(笑)
地下の駐車場から地上に出るエレベーターの場所が分かりにくい。地上から地下に下りるエレベーターの場所が分かりにくい。帰りは時間もなくて、結局階段で(車いすは抱えてもらって)下りちゃいましたよ。
曽我さんが、こんなふうに車椅子で移動できる場所を探しながら歩くのでは「こりゃー迷うわ」って言ってくれたのに、なんだか救われた私。
「でっしょ?迷うのよ!分かってくれてありがとう!」って気分。
段差や坂道が大変なだけじゃないんですね。分かりにくいとか遠回りしなくちゃいけないとか、そういうことも車いす移動の大変さの一つなんですね。
皆といれば大丈夫
愛知県の一宮からは、リトリートに参加する方他3人と同じ車で、運転していただいて、兵庫県のレイビレッジまで向かいました。サービスエリアなどで車椅子の上げ下ろしや移動の介助もお願いできて、安心。
レイビレッジは、自然の中のキャンプ場みたいなところなのですが、食事をする建物まで敷地内を移動するときなどは、これまた別の車で来ていたお仲間が乗せて移動してくれました。
近くの温泉に行く時なども車を出してもらったし。
結局レイビレッジでは車いすは使いませんでした。
車いすを使える環境ではなかったとも言えるけど。
それぞれの建物の入り口には結構段差があったり、通路はウッドチップでフワフワしていたり、飛び石があったり。決してバリアフリーではありません。
自然の中で遊ぶとなるとまーそんなもんかーとも思うので、それは特に不満だというわけではないです。
周りの人に手伝ってもらいやすい雰囲気があることが、バリアフリーかどうかより、こういう場合大事かと思います。
集団でいることのありがたさは、前の記事にも書いたけれど、特定の一人二人に重い負担を掛けなくて済むということです。
皆にちょっとずつ手伝ってもらえるというのは、障害のある私にとっても、とても気持ちが軽くありがたいことです。
ひとりが荷物をもって、ひとりが私の手を引いて、もう一人が足元を照らすとか、例えばそんなふうにちょっとずつ手分けして私をサポートしてくれると、なんか連帯感みたいなものも生まれちゃって、楽しくすらあったり。
私をサポートしようという気持ちのある方が何人もいてくれる集団程、心強い環境はありません。多少のバリアも超えられますね。
そんなこんなで、みんなと合流してからは、なーんにも心配しないで楽しんでくることができました。感謝!
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