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AROUND THE CORNER/曲がり角のところで (作詞:忌野清志郎)

寒いのは嫌いだけど冬の歌は好き。
20代の頃はカッコええ曲やなあと浸っていただけだけど、この1年くらい、歌詞の意味についてちょくちょく考えてる。
(歌詞をご存じない方は検索して下さい)
曲がり角を曲がった先はわからない、ということを連想させるような感じで、この歌詞はミステリアス。想像巡らせるのが楽しい。
きっかけは「おまえに会いたい」「考えてた きみのこと」。おや、同じ人物を別の呼称でわざわざ書くだろうか? きっと意味のある使い分けだ。
何度も何度も考えて、女性にそっぽ向かれてしまった男性からみたストーリーじゃあないのかな、と思う。
歌い手(男Aとしよう)が、車に乗っている女性を「待ってはみてたんだけど、きみのこと考えてた」んだけど、最終的に自分のところに来てくれなかった。「おまえに会いたい」とは別のオトコのセリフではないか(聴けばわかるが、遠くから叫んでるように聞こえなくはない)。女性には「ながい下り坂のカーブ」のように気持ちのコントロール不能だったり、「どっちへ行くべきか」迷ったあとに道から外れてしまったりすることがあって、ドライバーでない男Aにとってはただ見てるしかない・・・。
まるで映画のカットが切り替わるように、キレのある演奏にのって短い言葉がパッパッと発せられる感じとか、車を運転している状況の表現が実に小洒落てるところとか、コーラスがやたらかわいいとことか、そしてこの歌詞の謎めいた感じ。めちゃくちゃこの歌が好き。

さて昔FM802で、『トランジスタラジオ』の歌詞について山崎まさよしさんが清志郎さん本人に質問していたのを思い出す。"君"と"彼女"は同一人物ですか?の問いに対しての答えがあって、最後に付け加えて「別にどっちでもいいんだけどね。曲なんて、聞き手の好きなように解釈していいんだよ」と言っていた。

何通りでも解釈あるよなあ、これを読んだ皆さまはどう想像しますか?

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