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本が好き でも読書はそうでもないみたい

本が好きだ。紙の本が好き。Kindleの愛用者で2000冊以上のマンガが入っているのに、紙の本が好き。紙の手触り、匂い、活字の感じ……全部好き。

高校時代は、昼食代をもらいつつ、その昼食を抜いて本を買っていた。昼食代は500円だったけど、3回昼飯を抜いて2冊買う感じだった。買っていたのは田中芳樹とか吉川英治とか陳舜臣とか。あと、ここには書けないあの人とかこの人とか。

学部時代も院時代も金はなかったので、本を買うのをぐっと我慢していた。まあ、大学の図書館を使えばいいので、自分で買う必要は基本的になかった。 なにせ毎日3冊ずつ読んでも読み切れない量の本が開架にあったし、院生になってからは地下の閉架書庫に潜れたし、そもそもそんなに熱心に本を読まないし。

僕は本が好きだけど、本を読むのは好きじゃないみたいだ。

僕が本を買うのは、ガチャガチャのコンプを目指すのと似たところがある。例えば、読まざるを得ないと考えて『岩波講座 世界歴史』を1冊買ってしまったのだけど、こうなると最後もう全24冊そろえないと気が済まない。『アジア人物史』も気になったから1冊買ったけど、全12巻そろえないと気が済まない。読むかどうかは関係ない。全部そろえたい。

しかも、そろえるだけ。並べたいと思うわけでもない。『世界歴史』も『アジア人物史』も、あちらこちらにそびえる積読タワーの資材になっているから、読みたくなったら本のある書斎と寝室を行ったり来たりしながら、積読タワーの探索をする。そして「あ、いい本あるじゃん。何これ、すごく面白そう!」と、自分でお迎えした本しかないはずなのに、探索中に「新しい出会い」があったりする。

そんな夢のような場所が僕の家だ。

これが積読タワー(またの名を積徳タワー)


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