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映画独り言。(J005311)

名古屋のミニシアター、シネマスコーレで映画「J005311」を観てきた。
この映画は、以前岐阜で開催されたエンジン01文化戦略会議オープンカレッジ「エンジン01in 岐阜」の分科会、「これからのおもしろい映画ってナンヤローネ?」で紹介されていた。

この分科会のゲストは矢内廣さん(ぴあ社長)、荒木啓子さん(ぴあフィルムフェスティバルディレクター)、寺脇研さん(京都芸術大学教授)、中江有里さん(俳優)、手塚眞さん(ヴィジュアリスト)というとんでもなく豪華なメンバーであった。

一人ずつおススメ映画を話しているときに、PFFの荒木さんがこの「J005311」を激推ししていた。こういう映画を待っていた、と。

PFFグランプリ作品なのでもちろん興味が沸く。
タイトルの「J005311」は、光らない二つの星が奇跡とも呼ばれる確率で衝突し、再び輝くようになった恒星の名前から取ったものだとのこと。興味がありすぎる。

京都で上映される情報まで教えてもらえたのにどうしてもずらせない予定があって行くことは叶わなかった。調べると、期間限定で配信されるとのことで、配信でこの映画を観た。

ネタバレになってしまうのであまり書けないけれど、荒木さんが言っていたように、この映画を撮らなければならなかった、撮らなければ前に進めない映画だった。

普段エンタメ系の映画を好まれる方には伝わりにくいかもしれないが、私には刺さりまくる映画だった。

IPadで鑑賞したが、二人の距離感、少ないセリフ、カメラマンの技術に狂気みたいなものを感じていた。主人公に寄りすぎなくらいのポジションでの撮影。

内容は何かを思い詰めた様子の神崎と、ひったくりをした山本のロードムービー。詳しく書くとネタバレになってしまう。。。

初見の時は、山本と同じ感覚だった。

神崎は一体何者なのか?
何を思い詰めているのか?
ヤバいことに巻き込まれているのか?

ずっとドキドキしながら観ていた。
ラストシーンはとにかく凄かった・・・

観終わった後、映画館で観たかった、と溜め息が出た。

しばらくすると配給が決まり、全国上映が決まり。。。
ようやく今日映画館で観ることが叶った。

2回目の鑑賞は初見とは違い、自分は完全に神崎に憑依していた。
初見の時と心身の状況がまるで違うが、こんなにも捉え方が変わるものなのだろうか?
途中からどんどんしんどくなってしまう。
そして山本にどんどんすがりたくなってくる。
食べ物を食べるシーン、煙草を吸うシーン。笑顔。
どれもとても心が苦しくなる。

監督のインタビュー記事を読んだが、これをお客様に観てもらうというよりかは完成させなければならなかったという内容。
俳優としてこの先どうするのか?せめて作品を残したい・・・その思いが映画にギュっと詰まっている・・・

素晴らしい映画に出会えたことに感謝したい。

急に思い立って名古屋に行ったので、お昼ごはんを食べていなかった。
二人が喫茶店で食べているシーンが印象的だったので、喫茶店に入りたくなったが、そんな体力は残っておらず。。。全くお腹もすいていなかった。

はじめて「ぴよりん」がガラスケース満タンになっている所、ぴよりん待ちの長蛇の列を見て堪能し、岐阜に舞い戻った。

冷蔵庫にあった昨日の残りの「ししゃも」がやたら美味しかった。

おわり



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