ポケモンスリープでゆるゆる養生
リリースされてから1ヶ月経つので、ビジネスモデル分析も入れつつ、簡単に感想を書いていく。
ポケスリ知ってる?
ポケモンスリープ、略してポケスリは、2023年7月17日にリリースされたばかりのスマホアプリ。開発は外注で株式会社SELECT BUTTON。基本プレイは無料で提供されている。
コンセプトは
「朝起きることが楽しみになる」
ポケスリを起動させたスマートフォンを枕元に置いて寝ることで、睡眠データが計測され、そのデータを用いてゲームが進む仕組みだ。
眠った時間に応じてポケモンが成長する
よく眠ると、カビゴンという食っちゃ眠ポケモンが成長したり、様々なポケモンと出会えるというゲーム。
オプション的に、仲間にしたポケモンの能力やアイテムでブーストする機能はあるが、基本はよく眠ることが良い結果を出すために必要。
スマホの加速度センサーとマイクを使う
ポケスリは、スマートフォンの加速度センサーとマイクを使うことで、睡眠時間と睡眠の質が計測される。
自分のいびきや寝言を確認できる
また、睡眠中に一定以上の音量を計測したときに自動で録音される機能によって、自分の寝言やいびきを確認することができる。
睡眠は「うとうと」「すやすや」「ぐっすり」の割合から、睡眠パターンを分類し、それに応じた睡眠パターンのポケモンが集まる。
ゲームを通して睡眠と向き合う
1週間ごとに睡眠習慣が評価されたり、「ねむりの約束」として就寝時刻を設定した時刻の前後30分以内に就寝することで「ごほうび」がもらえたりして、自分が寝ようと思っている時間帯や睡眠時間を意識できる。
自分がちょっと睡眠不足だと、ポケモンが回復しきらず、日中に半目になったりよろよろになっていくのを見てしまうので、自分の睡眠不足がとても悪いことをしている気持ちになる。
理想は大人8.5時間、子供11時間
睡眠時間に応じて「睡眠スコア」が評価されるが、満点は、大人が8時間30分以上、16歳未満の場合は11時間以上だ。睡眠スコアが高いほど、カビゴンの「ねむけパワー」が大きくなり、ポケモンがより集まりやすくなる。
そんなに寝れるか?と思ってしまうところだが、日本人は慢性的な睡眠不足にあり、諸外国より眠っていないという事実がある。諸外国では実はそれほど無理がない目標なのかもしれない…。
フレンド登録で、ゆるく互いの様子を知る
フレンドコードを交換することで、50人まで登録できる機能がある。相手がいつどのように眠っているのかは見えないが、スコアや仲間にしているポケモンなど限定的な情報だけが知らされる。
このソーシャルリサーチ機能が、なかなか良い匙加減だなと思った。最近あまり眠れていないのかな?とかたまにチラッと見る感じ。
離れて暮らしていても遊びの中でほんの少しだけ生活の様子が見える感じなので、親子間でフレンド登録してみても面白いんじゃないかなと思う。
ポケモンが生活に溶け込む
ここからは少しビジネスの話も。
ポケスリはポケモンGOに続くログアプリ
ポケモンGOで歩数を見て、ポケスリで睡眠を見る構成で、実は割と寝ても覚めてもポケモン体制を整えてきているなあ。
ビッグデータが取れるとか課金による収入とか、そういうメリットももちろんあるけれど、ポケモンというコンテンツを幅広い層に身近な存在にする役割も担っているアプリだと思う。
開発は難航していた
ポケモンGOの大ヒットの直後から、ポケスリは開発に入っている。少し経緯を追うと、
2019年5月29日
株式会社ポケモンが開催した「ポケモン事業戦略発表会」において、睡眠を利用したゲームアプリ「Pokémon Sleep」を2020年にリリース予定であると発表された。2020年
開発難航し、リリース延期、その後も新たな情報はほとんど発表されなかった。2023年2月27日
株式会社ポケモンが配信した「Pokémon Presents」において、2023年の夏にリリース予定であると発表された。2023年7月
17日にオーストラリアやカナダ、18日にアフリカやヨーロッパなど、19日にアジアの一部の国で、20日に日本とアメリカで配信された。
という感じで、3年も遅延したがなんとかリリースできた形。
波状に多層で提供されるポケモン
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