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なにかが、おかしい ④

今年は、本当に得体の知れないものと闘っている感じがする1年。

先日返却された生徒のテスト問題を見て、また、ため息がでた。最近の中学校ー松阪市だけかもしれないけれどーのテストは、わざわざ「ひらがなでの解答でも良い」と書かれているらしい。

社会のテストの表紙の注意事項に

  • 振り仮名は認めません。

  • 漢字やアルファベットなどの指定がある問題以外は、ひらがなでの解答でもいいです。(原文まま)

と、あった。

日本語を母語としない生徒がいる。けれど、習った漢字はできるだけ漢字で書く、また教科書で漢字で出てきた用語はテストの解答でも漢字で書くのが基本だと教えられてきた私には違和感しかない。

そして、

今年31歳になった卒業生が中学生だったとき、「漢字で書いて間違っていたら×だけれど、ひらがなだと〇なんだよ。」と言いながら、「だから、僕は、自分が書いた漢字に自信がないとき「振り仮名」をつけるようにしている」と言っていたのを思い出した。

私たちのときは、漢字を間違っても、ひらがなで書いても減点対象だったと思う。それではだめなのだろうか。

確かに、以前、「日本語を母語としない生徒たちはひらがなで良いのに、うちの子はひらがなで減点は不公平だ」というような苦情を言う親御さんがいるらしいという話を聞いたこともある。日本語を母語としない生徒たちには、日本語を母語とする生徒たちとは違うハードルがあって、同じ基準で平等だということではないはずだし、しかも自分の子どもの「点数」や「成績」を気にするあまりに、ハードルは低い方が良いという発想は、誰のためを思っての要求なのだろうかと不思議に思ったものだけれど・・・

中学1年生から英語のテストに記号による整序問題という、基礎確立よりも「入試」や「検定」対応的な問題を出しながら、社会に出てから恥ずかしいだけではなく、入試では減点対象だというのに、漢字で書く努力を否定するような注意事項に・・・どこに向かおうとしているのか見当がつかなくて、戸惑うばかりだ。

だいたい、義務教育の小中学校は、社会に出ていく基礎を作る場所なのに、「漢字」をできるだけ使おうとさせない理由は何なのだろうか。日本語を母語としない生徒は、別の基準でかまわないと思うのだけれど、、、というか、その注意事項の項目はわざわざ書かなくて良いのでは?と、素朴に思うのは・・・私だけだろうか。

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