なにかが、おかしい ⑰
昨日、ずっと気になっていたことを高校生に聞いてみた。
授業の予習、復習していないよね?
最近、行事がいつからかを報告できない生徒ー小学生だけではなく、中学生、高校生が多いーというか、ギリギリ(明日や明後日)になるまで報告できるない生徒がほとんどだ(できる生徒はほんの少ししかいない)。
なのに、
「文化祭が近いので」
「大会が近いので」
と、振替の要望が出たり、当日欠席の連絡があったりする。
挙句の果てに「打ち上げ」なる謎の行事で塾を休む生徒までいる。
で、
振替を考えるために、「大会はいつですか」とか「文化祭はいつですか」と、当然の質問をするとわからなかったり、とてもテキトーな返事が返ってくる。
「来週です。」
来週でも、週の前半なのか後半なのかによって、振替を組む日が変わってくる場合もある。
最近は、私たちが口を酸っぱくして声かけをするのもあってなくなっているけれど、少し前までは、突然「試験、明日からなんですよ」なんて、「今日」気づいたような発言をする生徒もけっこういた。
、、、クラブ活動の停止期間などもあるだろうに、どうやったら、明日からテストになるまで気が付かないのか疑問だった。今でも疑問だ。
寺子屋では、カレンダーを2か月単位で出して、スケジュールを確認して記入し、提出してもらうように月謝袋に入れるのだけれど、スケジュール把握のできない生徒は、ほとんど提出してくれない。
また、提出があっても保護者の方任せで、言われるままに書いてくるだけで、こちらが確認事項を口に出すと、要を得ない生徒も多い。そして、きちんと把握したうえで提出をしてくれる生徒は、大概、ギリギリに振替を言ってきたり、当日欠席をする生徒ではない。
で、昨日は文化祭がいつか言えない生徒に聞いてみたー
「普段、授業に予習をして臨んでいないよね?」
・・・え、あ、は、、はぃ、してないです。
と、返事をする生徒、文化祭が来週のいつなのかを言えなかったこととの関連がわからない様子で、答えた。
行事のある日は、授業の準備のいらない日だ
ー行事の日程を確認することは、計画的に生活する人には大切なことだ。そして、行事の前は、予習という授業の準備を少し休める期間でもある。
それを確認していないという点で、普段の勉強への臨み方が見えてくる。
そういうと、高校生くんはうなだれていた。
小学生の宿題は、授業の準備だ。
私はそう信じていた。だから、忘れると他の人にも迷惑だ・・・という感覚が、私にはあった気がする。
少なくとも、先生たちは、宿題をしてくるものとして、授業の計画を立てていたように思う。
だから、「忘れた」と言えば叱られたし、「やったけれど、忘れた」と言えば、とりに行かされることもあった。
そんなことは今はできない。
そして、やってもやらなくても、大きな差がないような感覚に陥る宿題が多いなぁ~と思う。
「今ちゃんとしないと、宿題増えるよ~」という塾での声かけに
「どうせ、しやんから」と堂々と答える中学生もいる。
義務教育、特に小学生のときの学習は、内容の出来不出来よりむしろ「学習の姿勢」を学ぶことを主に置くものであってほしいと切実に願う日々だ。
そして、高校生になって進学校に進んでも、たまには忘れたり、さぼったりすることがあってもいいが、学校の授業に予習をして臨むのが当たり前だという感覚が育っていない生徒が減ってほしい。
同時に、予習、復習をする暇も与えないような宿題量の進学校の先生方には、もう少し生徒たちの能力を信じて、彼ら自身を信頼して、最低限の宿題にして、今まで身に着ける機会を奪われてきた彼らの大切な「学習姿勢改善」にシフトチェンジしてほしいとお願いしたい日々が続いている。
この春 工業高校に入学した生徒が「塾なんて必要ないんじゃない?」と周囲の大人に言われながらも、ここに来ることが自分に必要だと考えて通い続けてくれているのだけれど、学校の予習の仕方を指導するクラスに
「これ、しておくと授業が楽なんさ」
と言いながら、その授業だけは、何も言わなくても真剣に取り組んでくれている。
逆に、必要だと感じる隙も与えられない進学校の生徒が、心配だ。
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