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私の仕事

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2000年3月に開校した寺子屋かめいも、2025年3月には25周年を迎えます。そのための準備を進めたいと思っています。その一つとして、私の思いや寺子屋でのエピソードをまとめていき…
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#子どもたちに伝えたいこと

自然に学んでしまうこと

この仕事を始めて23年と3か月ほど ・・・なぜだろうと考えてしまうことがある。 多くの子どもたちが 人の話をきちんと聞けないこと、聞こうとしないこと 英単語・漢字だけではなく、「用語」を覚えるのがとても苦手なこと 人が読み上げているものを一緒に目で追うことができないこと そして 相手の意図や求めていることにこたえようとしないこと 一方、少しずつ、するべきこととして説明をするとほとんどの子どもたちが少しずつできるようになっていく。 ということは、 彼らは、そ

本当にそうなのか? ④

今月32歳になる甥っ子が寺子屋生だったとき、三重県で東大進学者が一番多いと言われている中高一貫校の生徒が、彼のクラスに入った。 勉強に対する姿勢が 「さすがだわ。見習って。」 と、甥っ子たちに言うと 松阪の県立の自称進学校に通う甥っ子と彼の同級生が口をそろえて 「あいつ、クラブしとんの?」 と、言い出した。 ソフトテニス部と野球部に所属していた2人の発言に ーはぃ?  君らは自転車で10~15分で行ける学校に通い、彼は、電車を乗り継いで往復2時間かかる学校に

本当にそうなのか? ②

来週、初めての定期試験に臨む中学1年生たちに 「問題は、点数ではなく、自分たちがどれだけわかっていて、わかっていないのか。そして、どれだけわかっていなきゃいけないのに、わかっていなかったのか。それをきちんと確認して、次につなげるのであれば、私は点数にはこだわらない。点数はどうでもいい。」 「でも、テストに臨むときは、100点を目指すつもりで、3秒前の自分はもう今の自分とは違う人、だから『間違っているかもしれない』と思って、確認、見直しを怠らないでほしい。」 と、伝えると

次の25年を見据えて ーカメイズム⁉️

新学年度が始まる。 今日は月曜日で定休日なので、寺子屋の新学年度の授業は明日からだ。 今年は、寺子屋25年目の節目の年ー 次の25年に向かう準備をする1年にしたい😊 土曜日、面談で、現寺子屋生と卒業生のお母様に ー娘たちは、カメイズムの信者です。 と、言われ、思わず笑ってしまった。 カメイズムって何だ⁉️ そして、信者って‼️ 笑 そういえば、昔、「僕は亀井教徒やよ」と言っていた生徒がいたー カメイズムあるとしたら、 その考え方って何だろう。 そして、私たち

学び舎というもの ④

昨日、入塾したての中学1年生くんが ーーきっと、叱られるよな~ と、言いながら話していたのは、昨日の下校時のこと。 自転車の鍵が見つからなくて、押して帰ってきたのだという。 最初は鍵のかかったタイヤをつりあげていたけれど、結構な距離なので途中から押して帰ったから、タイヤのスポーク(?)の部分が折れ、多分、タイヤが使い物にならないーとの報告だった。 ーそうだね、多分、叱られる。 ・・・でも、済んでしまったことは仕方ないから、次、同じことがあったら、学校に自転車を置い

学び舎というもの

タウン誌などに広告を載せてもらうとき、困るのが、授業の様子や生徒、講師の写真を求められること。 その写真、本当に必要かなと思う。 今のご時世、授業の様子は後ろからしか撮れないし、私は、生徒の顔が入る写真を広告に載せる気はない。SNSでも最小限にしたいと思っている。 生徒は、商品ではないから、飲食店の料理と同じように扱ってほしくない。扱えない。 というと、広告を見る側としては、雰囲気がわかる方が良いから、と言われた。それはそうなんだろうけれど、私の中での優先順位は、今目

アメリカの犬って・・・

「本当に、バウバウって鳴くの?」 と、高校留学後に知り合った同い年の男の子に、真面目に質問されたことがある。 「え? じゃぁ、日本の犬は、わんわんって鳴くの?」 と、返した。笑 ーなるほど、と、彼。 育ってきた、触れてきた文化によって受け止め方が違い、その表現の仕方も違う。だから、面白い。そう単純に受け止めていた私には、彼の質問は新鮮で、その純粋さにハッとした。 私は、外国語を学ぶことって、そういう事だと思っている。それから広がる世界が大切。 子どもたちが、興味

英語学習を通して伝えたいこと

きのう、ある市長の質疑応答の動画を見て、がっかりした。 抜粋してある動画のようなので、少なくともその動画の中だけで理解をしようとすると、という話だけれど、彼としては「英語というものは勉強としてはなくてもいいもの」だと思っていて、「その理由はみんなに必要なものではないから」というのだ。その上で、異文化を知ることを楽しむことは必要だから、英語ではなく英会話・異文化コミュニケーションを教える、そして今の勉強方法はつまんないから楽しく・・・とかなんとか。 聞き飽きた感のある意見で

定期試験中に思うこと

11月の初めに「子は大人の鏡、大人は子どもの鑑」の題名で書いたときに少し触れたけれど、試験期間1週間前が始まっても、試験の時間割、試験範囲を報告できない生徒が多くいる。寺子屋では書式を作り提出してもらっているが、試験の前日まで試験範囲がわからなかったり、また同じ学校の同じ学年なのに、提出された範囲が違っていたり、テストの行われる日にちが違っていたりすることもある。 それなのに、テストが近づいてくると、騒いだり、機嫌が悪くなったり、けがをしたり、体調を崩したりして、テストが終

寺子屋の取り組み紹介 ①

寺子屋かめいは、基本的には英語塾ですが、英語以外に、数学・算数・国語・作文の講座があります。 私は、23年半前の2000年3月、この塾を英語塾として開きましたが、高校生たちの日本語力の低さに、代名詞の指すものや人が理解できなかったり、日本語訳がうまくできなかったり、話し言葉と書き言葉の区別ができなかったり、、、そんなことに危機感を抱き、翌年から算数講座を始めました。 算数の文章題を中心に、言葉をきちんと理解できているかを確認しながら進むクラスです。同時に、当時は読書講座も

変えられない、変わらないではなく ③

一昨日の授業後、スタッフと「交渉」の話をしながら、なぜ私は、大人と交渉はできるものだと思っていたのかを考えてみた。 そして、やっぱり義務教育ではしっかりと学習への取り組み方を教えてほしいと改めて思った。 この23年余り、子どもたちの宿題をしてこなかったときの言いぐさ、言い訳に首をかしげることが多い。 「やったけれど、置いてきた。」 「忙しくて、できなかった。」 1週間前から出ている宿題を 「昨日、調子が悪くて寝ていたから、できなかった。」 ① やってきたけれど、置いて

3秒前の自分 

今はもう20代半ばになっている若者が中学生だったとき、テスト結果を見ながら、「きちんと見直しをしなさい」と伝えたら ーだって、自分が正しいと思って書いた答案なのだから、自分で見直したところで結果は変わらないじゃないですか。 と、反論されて面食らった。 気を取り直して いやいや、3秒前の君は今の君とは違う人だから・・・と伝えたけれど、 そのとき、初めて気が付いたー 「見直す」の定義というのか、前提というのかが私たちのものと彼らのものが違うことに。 それまでも、今も

テストは、先生からのラブレター

「これは、ぜったい『5』にしか読めやんって!」 と、主張する中学生くん。 「3」に見えると、講師たちにそろって言われたときのこと。 また 複数人の勉強会で、1人の講師に添削を求める生徒が複数いたので、2番目以降の生徒に待っている間の課題を伝えたら 「えぇ、そんなことしたら、次、僕の番になったら、音読するとこ長いやん!」 と、文句を言う中学生くん。 このところ、立て続けに、中学生に伝えているー 君の基準ばかりで物事は動いていない、と。 昔は、よく テストにし

時代遅れ、古い考え

ある日 ある生徒が、ある講師に ー先生は何が嫌いですか? と聞いていた。 講師が、その漠然とした質問への答えに困っていると ー私は、古い考えが嫌いです。昭和の考えというか、、、 と、彼女が続けて話し始めた。 ちょっと気になったので 「もはや、君のその考えが古くて、1周回って、昭和の考えが新しいということもあるよ。」 っと、言ってみた。聞いてはもらえなかったけれど、、、 古い考え、時代遅れなことが必ずしも悪いことでも、間違っているということでもなく、また、その古