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J2第3節 水戸×千葉 試合まとめ

水戸 0-3 千葉

6分 山下(千葉)

56分 田口(千葉)

94分 川又(千葉)


(試合プレビュー記事)

https://note.com/terakoya32/n/n196f6956f60d


試合寸評

水戸は前節から木村に変えて村田。木村はベンチ外ということでコンディション不良か。千葉はアランピニェイロとゲリアの右サイドを米倉・田坂の日本人コンビに入れ替え。引いてくる千葉とボールを回す水戸という構図は試合前の予想通り。6分外山がボールを奪われ、ぽっかり空いた水戸左サイドから最後は山下。質の高いシュートではなかったがDFに当たりゴールイン。その後水戸はセットプレーを中心にゴール前で何度かチャンスを作るが決定打無し。後半に入るとより整備された千葉守備陣の前になす術なくボールを奪われ続けた。56分に田口のFK、94分にシンプルなカウンターから川又に決められ勝負あり。


水戸寸評

千葉は下馬評通りの4-4-2でブロックを固めるゾーン守備。松崎・前嶋の右サイドは下平・堀米を上手く押し込むことに成功。前半だけなら及第点の出来。ンドカ×クレーべは試合を通してンドカが優位に立ち、こちらも問題なし。

この試合の問題は左サイド。前半早い時間で外山のミスから失点。引かれた展開では飛び出しと運動量を持ち味とする村田は全く生きず、米倉・田坂の前にボールの奪い所となってしまった。奥田も密集を作られる中で自由にボールを持てず、前節の様な輝きは無かった。前半終了間際には奥田と村田を入れ替えることで一定の改善を図ったが、スペースが無い以上村田の存在感は無いまま。後半山口・山谷を投入し改善を図るも時既に遅し。引き切った千葉に足元で勝負を挑むも、それを破るだけの技術と連携は水戸にはなかった。

ここ数年の水戸では最悪クラスの一戦。試合の入りでミスから失点し、ファールから追加点。終盤にカウンターからトドメの一撃。ポジション変更を伴う交代策はチーム内の混乱を生むだけに終わり、そもそもスタートメンバーの選考にも疑問が残る。千葉の戦術は明快だったがそれに対する答えが無く、大勝した前節のイメージのまま試合を進めてしまった。自分のチームをいかに動かすかという視点ばかりで、相手チームとどう対するかというビジョンが全く見えてこなかった。次節山形戦はこの点について早急な改善を期待したい。


千葉寸評

4-4-2リトリートの守備は完成度が高く、ウノゼロを目指すシンプルなゲームプランは近年の千葉に無い手堅さだった。前半早くに高い位置からボール奪取で得点…というのはある意味想定外だったかも知れないが、この1点を上手く使いゲームコントロール。終盤戦の首位チームのような堅いサッカーは見事だった。

オフェンスは堀米、クレーべの個人技に依存する部分が多く、ンドカ、前嶋に対しこのキーマン2人は輝けず。どちらかと言えば機能不全といった印象だった。右の米倉・田坂のコンビは距離感が良く水戸の侵入を上手く防ぐも、攻撃面ではベストチョイスではないかも知れない。とはいえメンバーが変わっても守備戦術が整理されているチームだけに、シーズンが進むごとに混乱なくベストメンバーが定まるはず。今年は昇格枠が小さいが、尻上がりにそこに食い込む底力はあると思う。


水戸選手採点

 GK 50 松井謙弥 5.5

失点シーンはどれも責任なし。山下、米倉の左足シュートを止めたシーンはナイスセーブだが、3失点では及第点とはならない。

DF 3 前嶋洋太 5.5

松崎との関係性良く千葉左サイドを押し込む。攻守共に効いていたが、中央を死守する千葉に決定的な仕事は出来ず。後半は流れに呑まれそのまま途中交代。

DF 4 ンドカ・ボニフェイス 5.0

相手攻撃陣を率いるクレーべを上手く抑え、決定的なヘディングも放った。しかし終了間際川又に完敗。決定的な失点を許した。

DF 24 細川淳矢 5.0

攻め上がる外山の裏スペースを上手く管理できず。ボールを持つ展開では足元の不安感が目立つ。

DF 23 外山凌 4.5

試合の入りで痛恨の失点。千葉の戦術を考えると余りにも重い失点だった。その後も村田との関係性が悪く悪目立ち。前半のみでピッチを去った。

MF 7 山田康太 5.0

外山・村田のサポートに回るが効果なし。試合全体を通してよく動いたがその動きが何らかの効果をもたらすことは無かった。

MF 8 安東輝 4.5

田口にFKを与えたシーンは完全にアフタータックルであり、既にカードを1枚貰っている選手としては余りに軽いプレー。直後の交代もやむなし。前半のカードも余計だった。持ち味の激しさが完全に空回り。

MF 11 村田航一 4.5

裏への抜け出しを持ち味とする選手が生きる時間帯は一切無かった。足元での繋ぎを要求され良いボールの奪い所に。

MF 27 松崎快 6.0

左利きでキックを得意としながら縦の突破も見せ、前半は対面の下平を翻弄。後半は焦るチームの中で持ち味を発揮するチャンスが無かった。

FW 9 中山仁斗 5.0

シュート精度を持ち味とする選手だがシュートチャンスは来なかった。引き切った相手を攻略する程のスペシャルな選手では無いだけに、チームがこの選手を生かせなかった。

FW 15 奥田晃也 5.0

狭く密集した千葉に対し前を向くことができなかった。途中交代もやむなし。

〈交代選手〉

MF 16 山谷侑士(←外山 後半開始) 5.0

攻撃的な選手として時折良い働きを見せたが、千葉守備陣を攻略する程のスペシャルなタレントではなかった。時間が進むと守備面でのマイナスが目立つように。

FW 48 アレフピットブル(←安東 58分)5.0

競り合いの強さが持ち味の選手だがクサビもハイボールも全く来なかった。最後まで投入された意味が分からずピッチを彷徨う。

MF 10 山口一真(←奥田 58分)5.0

足元の技術や視野の広さ、キック精度はともかくそのスキルをゴールの近くで発揮したかった。

DF 13 岸田翔平(←村田 79分)採点不可

ボールに触ることすらままならなった村田に変わって登場。ビハインドの展開では彼がスキルを披露する機会は当然無かった。

MF 26 平田海斗(←前嶋 84分)

クラブ史に名を残すも、ピッチ上ではアピール出来るチーム状況も時間もなかった。

監督 秋葉忠宏 4.5

選手の個性を上手く活用していた前節と正反対の結果に。相手戦術との親和性を欠いた選手起用と、ポジション変更を伴う頻繁な選手交代でチーム全体のダイナミズムが消滅。開始直後の失点はややアンラッキーな面もあるが、必然の敗戦。






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