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開きたての塾あるある

こんにちは。
久しぶりの投稿です。

前回はてらこやを開塾するきっかけまでお話しました。

今日は開塾当初のことを書きます。
題して「開きたての塾あるある」なのですが、私なりに少し工夫した開塾手法も合わせてお話したいと思います。

私が開塾時にまず整えたのは

・教室(一軒家 自宅兼教室 家賃2万円)
・固定電話(携帯では信用されないため)
・ホワイトボード(近くのホームセンターで)
・机といす(近くのホームセンターで)
・インターネット環境
・プリンター(家庭用)
・???①(後ほどお話します)

塾といえば初期投資にお金がかからないのですが、私はさらにお金をかけませんでした(笑)そもそも2万円の一軒家ってなんだよ!って感じですよね。

公務員試験も失敗して失意のなかの開業です。
とにかく生きていければいい、そんな風に当時は思っていました。

では、開きたての塾あるあるを始めます。

広告を入れた後の電話は嬉しい

もう「キターーーーーーー!」って感じでめっちゃ嬉しい。
で、たまに営業のお電話だったり、関係ない電話だったりするとしょんぼりする(笑)

とにかく広告の後の電話は入塾の問い合わせの場合が多く、パチンコやスロットで当たったときの感覚に近かったです。それくらい新規のお客さんの問い合わせは嬉しかった。あ、今でも嬉しいですけどね。

広告を入れてもないのにかかる電話は怖い

広告を入れてもないのにかかってきた電話は超怖い。
特に学期の変わり目とか2学期など秋の電話。

これは退塾の電話の可能性が高く、塾を始めたばかりの人にとっては一番怖い電話です。

「すみません、成績が上がらないので…」

「○○塾(有名なとこ)に行くことにしたので…」

私はそんなにメンタルが強い方ではないので、一人一人の退塾がこたえていました。売り上げ的にもですが精神的にも。
しかし、ここで大切なのは、

他責にしないこと(生徒や保護者のせいにしないこと)

辞めていく生徒が悪いんだ!という態度では、その塾はいつまでたっても成長しません。

「何が悪かったのか」「学びの機会をくれてありがとう」そう素直に思えたことが後の成長につながったのかもしれません。

お金がない

当たり前のことですが、開塾当初はお金がありません。
とにかく無駄なものは買わない。教材もなるべく厳選して購入し、自分でオリジナルのものを作成することも多々ありました。
いすや机を追加購入するときでも価格にシビアになり、リサイクルショップによく通いました。

ちなみに私は借金は一切しませんでした。
政策金融公庫からも借りず。
なんとなく借金が怖い性格なんですよね。今思うと少しくらい借りれば、もっと早くに塾は大きくなったのでしょうが、塾を大きくする覚悟がなかったのです。

塾を大きくする覚悟。最初から法人化したり借金をしたりするなら、覚悟はめっちゃ大事です。覚悟もなくビジョンもなく、ただ見栄のため、社長と呼ばれたいため…

そんなために法人からの起業や借金はすべきではありません。覚悟もなくビジョンもない経営者の会社はすぐにつぶれてしまうでしょう…。

私も開塾当初は覚悟がなかったのですが、ある日を境に覚悟ができました。それはまた別の機会にお話します。

時間はめっちゃある

法人化した今を思うと、個人経営のしかも開業したての頃はめっちゃ自由時間がありました。もちろん「早く大きくしたい!」という覚悟を持っている人は開塾当初から忙しいことでしょう。例えば、チラシをたくさん撒くなど初期投資をしっかりすると状況は異なります。結婚しているか、子どもがいるかでも変わってくると思います。

当時、私は20代で子どもはおろか結婚すらしておらず、とにかく「自分一人が生きていければいい、塾を大きくするなどめっそうもない!」と思っていたので時間がたくさんありました。

信用がない

「友だちに恥ずかしくて塾の名前を言えない」通っている生徒にこんな言葉をかけられたとき、とてもくやしかったです。今でこそ津山では有名になりましたが、開塾当初はまったく無名の塾で、生徒の中にはてらこやに通っていることを隠したがる子もいました。

信用がないためどうやって集客したらいいのかわからず、一人で悩んでいたものです。今でこそ相談できる同業者もいますが、開業したてのときは普通は孤独なものですよね。開業したての人をだます業者もいるのは、開業したての経営者は孤独なためです。どうかお気をつけください。

とにかく信用ゼロのスタートです。津山には昔から有名塾がいくつかあり、まともに勝負しても到底かなわない。考えに考えて私は???②をすることにしました。

開きたての塾あるあるはここまで。
ここからは???の種明かしをします。

???①について

開業当初に購入したもののリストで1つだけ普通ではないものを買いました。それは、輪転機です。コピー機ではなく輪転機。
(ちなみにコピー機は、生徒30名程度くらいまではリースのいいやつではなく家庭用コピー機で十分。リサイクルトナーでめっちゃコスト安い。)

輪転機とは、同じプリントを大量に印刷するときに使う印刷機で、印刷のコストがめっちゃ安いです。本体は新品で買うと高いので中古品をオークションで落としました。

何に使ったのかというと、新聞広告の印刷に使いました。今ではそこまで効果はありませんが、当時の折込チラシの宣伝効果は抜群でした。とにかく安くチラシを作り春など入塾シーズンには何度も広告を入れる、そんな作戦でした。

もちろん広告は白黒。(基本ケチです笑)
内容だけは凝った作りで、当時からillustratorを使っていました。
wordでも作れそうなのに(笑)ただ、当時からillustratorを使っていたことで慣れることができ、今では教材や広告づくりで大活躍です。

???②について

信用ゼロでどういう広告にしたのか。
ずばり目玉は、体験授業1か月無料です。
1回ではなく1カ月。

信用がないのなら試していただいて信用してもらうしかない。体験授業1カ月無料の効果は大きかったです。ただし、体験に来た生徒には全力で指導しなければいけません。もちろん体験が終わっても。

とにかく、1に信用、2に信用。塾の集客は口コミ次第です。
開業したての塾(他のお店もそうでしょうが)は、本当の信用を得るためにはごまかさず生徒や保護者と真摯に向き合うことが肝要です。

もちろん時には合わない生徒もいるでしょうが、それでも真摯に向き合うことで信用は生まれます。お客さんの要望に応えることが全てではなく、教育業のプロとして、子どもさんのためには「○○した方がいい!」というのを言えるようになれば、去っていく方にでも「熱い先生だったな」と信用は生まれます。

信用の源は?

他塾での勤務経験や合格実績などを信用のよりどころにするのもいいですが、自分で塾を開くとなると指導はもちろんチラシ作成や接客や電話対応など全て自分ですることになるので、結局、信用の蓄積は一からスタートです。

この信用の蓄積がうまくできるかが自分の事業がうまくいくかいかないかの分かれ道です。どんなにコンサルタントに経営アドバイスを受けても、開業資金を融資されても、起業コンテストで選ばれて一時的に有名になっても、信用の蓄積が無ければその事業は失敗に終わります。

では、信用の蓄積の源は何かというと、あなた自身のその事業に対する情熱以外の何物でもありません。この事業に対してどれくらい覚悟をして、どれくらい情熱をもってのめりこめるか。週休二日でないとだめ?いやいや、自営業者は休みなどなしですよ。四六時中仕事のことを考えていなければいけません。甘いことを考えたらすぐにその事業はダメになります。

だから何かを起業したいという人には特に知ってほしいのは、
自分が情熱を注げるのは何?ということです。

私の場合は教育であり、子どもや保護者と地域の未来をつくることであっただけです。覚悟はなかったのですが教育に対する情熱だけはあった。何に情熱を注ぐかを間違えていたら法人にはできなかったでしょう。

といっても、法人になるのはまだ先の話。
いくつもの挫折や迷いを超えて今のてらこやになりました。

ここまで長文を読んでいただいた方、ありがとうございます!
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