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第3章 得した企業、損した企業

関東のオーナーBさんは「本音を言うと、エコ問題よりも経費を削れたのがありがたかったです」。

得した企業 イオンさんはマイバスケットでがっちり

レジ袋有料化運動に積極的な企業がいらっしゃいます。それはイオンさん。
環境省の方からは、「イオンさんが先駆けてレジ袋有料化を行ってくれたのでやりやすいです」とよく言われそうです。レジ袋有料化運動に積極的でレジ袋チャレンジのサポーター企業として名を連ねている。

現在イオンさんは、「プラスチック製・紙製を含むすべてのレジ袋の無料配布を終了」し、「レジ袋が必要なお客さまには、」「レジ袋を有料で販売」、「環境に配慮した素材に切り替えて」いるとのこと。有料レジ袋の販売収益金を活用して環境保全活動も取り組んでいる。

レジ袋チャレンジサイトにはイオンが370円程度で"販売"しているマイバスケットなるものが取り上げられている。

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イオンさんは、1991年からマイバックを持参していただくように呼び掛ける運動をはじめ、その9年後にこのマイバスケットの普及運動をスタートさせた。

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このマイバスケットの値段は約300~400円。店員さんは買ったものをレジでマイバスケットに直接入れてくれるので、そのまま持ち帰れるということで、有料化前はある程度普及していた。

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バスケットが壊れた場合、新しいバスケットと交換。要らなくなったらお金は返金。つまり、"一時的にお金を預ける形"になるだけなので"無料"で利用することができるというわけで、利用者からは企業努力の賜物と受け止められている。


「手軽にレジ袋の削減に貢献することができ、しかも原材料の一部にはプラスチック廃材を採用することで環境にも配慮」。

この「環境配慮型素材を使用したマイバッグ・マイバスケット」「繰り返しご利用いただくことで、使い捨てプラスチックの削減につなが」ると訴えている。

ここでイオンさんのマイバスケットについて説明させていただいたのには理由がある。
実は、レジ袋有料化の施行に先立ってイオンさんは、日本チェーンドラッグストア協会と、独自先行でレジ袋を有料化。その実施状況等について、小泉さんに報告をしていた。そこでイオン株式会社執行役の三宅香さんが、マイバスケットの販売実績の説明を受けていたんです。

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要点:レジ袋削減運動と共に、マイバスケット販売していたが、レジ袋有料化後、爆売れ。週平均13,900個の売り上げ。

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要点:レジ袋削減運動により、レジ袋辞退率が8割に。

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イオンさんは無料だったレジ袋を、エコのためと有料化にし、その代替品としてマイバスケットを販売。

グラフによれば、レジ袋有料化実施きっかけに、マイバスケットは爆売れ。見事、お客さまのライフスタイルを変えられたようです。

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あるインタビューで三宅さんは「これを選ぶと環境にこんな負荷があります、という情報を提供し、一方で負荷の少ないこういうやり方もあります、と選択肢を提示していくのが私たちの役割」お客様の選択肢の幅を広げたり、情報の開示こそが「イオンがずっと大事にしてきた価値観の1つ」と語られていた。

その崇高な精神は、レジ袋削減運動にもしっかり受け継がれています。
三宅さんは、レジ袋がいかに海洋プラスチックごみとして深刻な影響を与え、有料化によって環境改善につながるのか、大変歯切れ良く、お客さまに情報を提示されている。

レジ袋の削減で環境にどれだけの効果を与えるかもわからない。

そんなあいまいな認識のもとに、お客さまにレジ袋代を支払わせて、マイバスケットを販売していては、ただの...ですから。

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いままで無料だったレジ袋を有料化にし、マイバスケットなるものをお客さまに購入させたわけです。レジ袋有料化でもってして、どれだけ海が綺麗になったか疑問に思う国民に、近日中に有益なデータを公開されるでしょう。

こうした深い見識の裏には、先ほども紹介した小池百合子都知事と一緒に、レジ袋・食品ロス削減に向けた「もったいないキャンペーン」に出席されたことが背景にあるかと思う。小池さんは、都知事ホームページでイベントを次のように振り返った。

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今のままレジ袋などのプラスチック製品が海に流れ続けると、2050年には、プラスチックごみの量が魚の量と同じくらいまで増加するとして、「どうやってストップするかが問われています

こうした長年のご活動が評価されてか、環境省が主催する「みんなで減らそうレジ袋チャレンジ」優秀サポーター表彰式にて、「最優秀賞 企業部門」を受賞。

イオン株式会社の鈴木隆博さんは、イオンのこれまでの取り組み、そしてマイバスケットの販売実績をその場でプレゼン。

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環境省は、イオンさんのマイバスケットを評価されていらっしゃるのでしょう。

レジ袋チャレンジサイトには、マイバスケットが堂々紹介されている。

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イオンさんの環境対策に対する姿勢は、レジ袋の収益を寄付されていることからもわかる。

有料レジ袋の販売収益金の活用
有料レジ袋の販売収益金*は、各エリアの自治体・団体等に寄付し、緑化や植栽帯の管理・清掃など、地域の環境保全活動にお役立ていただいています。
2007年から続けている寄付の2019年度までの累計金額は約8億4,161万円となっています。
有料レジ袋の販売収益:レジ袋の販売価格(税抜き)から仕入原価を差し引いた金額

それだけに止まりません。

大ヒットしたマイバスケット、これの売り上げもすべて寄付されていると推察できる。

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「推察できる」としたのには理由があって、マイバスケットの売り上げをどこに寄付されたのか、私が見つけられなかったためです。ホームページにもありませんでした。

常識として社会貢献の一環は、自社のイメージアップのためにも公表するものだが、イオンさんは大変謙虚なことに公開されていません。(見つけた方は私のTwitterまで)
たとえ寄付せずとも、すべてのお客様への返金対応に備えて、手つかずのままに違いありません。

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考えてもみてください。有料化を機に、エコバックに切り替えた方が大勢いらっしゃるんですから。

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イオンさんが、あいまいな根拠を理由に、お客さまに提供していた無料レジ袋という選択肢を制限し、300円のマイバスケット販売の全収益を、自分たちの懐に入れるわけがありません。何かしら環境関連事業に寄付or手つかずである

はずです。

マイバスケットで儲けたい!
けど、客は店の負担になるレジ袋ばかりを使う...
そうだ!いまはエコの時代!
エコを大義名分にマイバスケットを売り飛ばそう!
無料のレジ袋の代替品として客に
マイバスケットを販売できる!

イオンさんの献身的なご活動を調べた方なら、こんなことを連想する人など皆無でしょう。

国民に寄り添う企業は、安直、あいまいな根拠を理由に、レジ袋を有料化運動に参加し、エコの名目にしたビジネス誘導などありえません。

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それはイオンの基本理念である、“「お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する」という不変の理念として定義され事業展開されていることからもいえる。

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イオンさんがいかに「お客さまと直接接点を持つ小売業ならではの強み」を活かし、地球環境に対し配慮した企業か、お分かりいただけただろうか。
今夜のおかずは、イオンさんでお買い物されてはいかがでしょうか。

は原田泰『日本国の原則』日本経済新聞、2007年。

損した企業 マイバック増加と共に増加した万引き

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レジ袋有料化を推進していたのは何もイオンさんだけでなく、スーパーやドラッグストアの協会団体の多くも求めていた。

日本チェーンストア協会は、平成9年(1997年)1月に「チェーンストア業界の環境保全自主的行動計画」を定め、協会と会員企業が一体となってレジ袋削減啓発運動に取り組んでいた。

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協会はかねてから「レジ袋無料配布中止の法制化」の要望書を原田前環境大臣に提出するといった政治運動を展開しており、レジ袋有料化政策に積極的に関与した。


そしてレジ袋有料化前、日本チェーンドラッグストア協会は、先行有料化実施企業として実施状況を小泉さんに報告していた。

日本チェーンドラッグストア協会 
会長 池野隆光氏:いろいろな苦言やクレームを覚悟していましたが、拍子抜けするくらいほとんどありませんでした。むしろ「そういう時代だよね」と賛同する声が多いのです。
小泉環境大臣:無料レジ袋配布中止に関して消費者からの反対意見が少ないというのは、環境省としてはとてもうれしく、勇気づけられるお話です

確かにプラスチック製のレジ袋有料化の取り組みに対する消費者の意識は、67.9%の人が良い取り組みとして賛同しているアンケート結果もあるので、日本チェーンドラッグストア協会さんの報告が、すべて嘘と断定することはできないかと思われます。

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しかし、レジ袋有料化決定までの過程においては、そのデメリットについては十分に議論されていなかったのではないかと疑問視する人も多い。

現に、マイバックによる万引きが後を絶たない状況に陥っている。

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万引きGメンもお客さんと万引き犯人との見分けがつかないと対応に困っている。

レジ袋有料化によって浮き彫りになった問題を踏まえ、舛添要一さんは、次のように批判された。

 マイバッグを持つ人が増えたとか、レジ袋の消費量が減ったといった、有料化のメリットばかりがアピールされていますが、本来なら、それによって「どれだけプラスチックごみが減ったのか」とか、「スーパーでコロナ感染した人数」とか、「万引き件数の増加」などのデータもきっちり出して、この政策が良いのか悪いのか国民的な議論をすべきなのです。


マイバックによる万引きは、警視庁の万引き調査報告書(レジ袋有料化前)でも踏まえれば、マイバックによる万引き増加、デメリット面は容易に予測できただろうが、レジ袋有料化後における店の防犯対応は後手後手。

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デメリットについて議題に上がらなかったツケが、自分たちに回ったというオチです。

そして忘れていけないのが、レジ袋製造会社である。

レジ袋有料化前には「日本国内に1000社は下らないと思われる包装資材ディーラーの経営にも多大な悪影響が出る」と訴えていたのも関わらず、結果的に国民にプラスチックごみについて考えるきっかけとしてレジ袋有料化がはじめられた。

海洋プラスチックごみと関係のないレジ袋をやり玉に挙げ、その削減が環境対策になるといったズレた主張により、レジ袋の会社が事業不振として「操業停止」に至り、 従業員は「雇用継続は困難であると判断」され、「解雇する予定」にまで至った。


レジ袋有料後、統制派がこうした関連データを公表するはなく、レジ袋辞退率のみもってして大成功とした。

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(間違いがございましたら、資料と共にご連絡ください。文書校正もご教授お願いいたします。m(_ _)m)

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今回のnote画像(GIF)デザインにいくつか質問がございましたので、ココナラを開設しました。
パワポや資料、広告、GIF等の作成ならお役に立てるかもしれません。これからも有益な情報を提供していきたく思っておりますので、よかったらお付き合いのほどお願いいたします。


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