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はじめてのインスタントポット:クリスマスイブの温泉たまご

バブルでGoの80年代後半、残業していたクリスマスイブがあった。日本では脳天気に若い世代はクリスマスイブを恋人と高級レストランで食事の後シティホテルでお泊まりするものだという流れをメディアが作り出して衆人が踊らされた。

イブは残業なんてしていたら彼氏彼女がいない残念な人認定をされてしまう踏み絵的な日。一緒に残業を終えた後輩男性と最寄りの赤坂駅から地下鉄に乗り、乗り換えで別れるまでの数駅その人はクリスマス前に彼女と別れてしまったことをしきりと嘆いて、世間みなさまは今宵の予定があるのに自分はなにもなくて家に帰るだけで恥ずかしい云々に続き、「あーあ、デパートで女の子を売ってたらいいのに。」と言った。ええ!マジですか?その同僚がどんな人だったかすっかり忘れてしまったけれどそのフレーズだけが記憶に残る。今の東京はどうなんだろう、クリスマスイブ。

アメリカに来てからはクリスマスは家族ですごす行事の認識で、自分の場合はホストファミリーや婚家の集まりに呼ばれていくことが多かった。義親の世代が亡くなったあと、兄弟同士の集まりは縮小の一途をたどり、今年は新型コロナの影響でクリスマスの日に友人一人がうちにディナーに来てくれる他は行事が無い。クリスマスイブは、夫が夜8時までのシフトなので私も家で仕事をした。ランチに喫茶店でグリルドマカロニチーズサンドイッチという炭水化物だらけの焼きサンドを食べてしまったせいでお腹が空かないから夕食は夫の分だけ作ろうと思った。寒い中帰って来るのでうどんにしよう。副菜はインゲンと人参のバター蒸し炒め。インスタントポットで温泉卵を作りうどんのトッピングにしようかな。それなら温泉卵と野菜だけ私も食べようか。

温泉卵は低温調理機能を使うとうまくできるらしい。温泉卵の調理法の参考にしたのはこのサイト、少しずつ違う固さに作る方法が写真とともに丁寧に出ている。

8時過ぎに帰ってくるなら、7時頃に温泉卵を作り始めよう。キッチンの蛇口から出る熱めのお湯を内なべに張る。卵がしっかり浸かる高さまでお湯を溜めてから卵をお湯に入れる。私のもっているインスタントポットの機種ではUltraモード、他の機種ではスーヴィ(Sous Vide)モードなどの低温調理機能で摂氏で65度、華氏だと149度で調理時間30分にセットする。しっかり蓋をして、スタートボタンを押す。お湯が設定した温度に達した時点で1回ピーと電子音がする。そこから30分の低温調理が始まる。30分経つと10回ピーピーピーピーと電子音がするので、すぐに卵を回収して冷水に浸ける。割ってみるとこんな状態。柔らかいが生ではなく全体的にクリーミーな状態。うどんをどんぶりに入れてから卵を落とせばちょうど良い固さだ。

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うどんは近所のスーパーで買った明星の半生タイプ。袋の表側にオーセンティック(本格的)ジャパニーズうどんと銘打ってある真横に人工チキン風味と書いてある。Noodles Made in USA 🇺🇸だって。鰹ダシや昆布ダシよりチキン味が本格派うどんなの?とツッコミたいが、ま、いいわ、気にしない。うどんの半生麺がアメリカの田舎の食料品店で普通に売られているってことが結構な進展。以前は大きな街へ行ったときにアジアンストアで乾麺を買うしか無かったのだもの。半生パックは乾麺より時短で用意できて常温で長期保存もきくのが便利。

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あまり早くうどんを煮始めても伸びてしまうので汁だけ温めて青ネギを切っておく。そろそろ野菜の一品は作りはじめ、うどんは夫の顔を見てからつゆに入れよう。麺に少し味がしみこむまで煮てどんぶりに移し、刻みネギとインスタントポット温泉卵をトッピングすればNoodles Made in USA のできあがり。

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