見出し画像

【質問回答】この企業に将来性はありますか?

前書き

※本ページはプロモーションを含みます。
テラのホワイト就活です。
今回は質問回答として、企業の将来性や安定性という話をします。
YouTubeでも、〇〇という会社や△△業界に将来性はありますか?とよく質問があります。
確かに、初めて就職する会社を選ぶにあたり、その企業や業界の動向というのはかなり気になることだと思います。
いつものように場合分けをして考えていきます。

前回の質問回答は大手企業に入りたいでした。

結論:誰にも分からない

まず大前提として大事なのは、業界にせよ企業にせよ、正確に判断できる人はいないということです。
より厳密に言うと、正解を出し続けることができる人がいないということになります。
具体例で言うと、東芝という企業は色々な変化の時期にあります。
しかし、それを10年前から正確に予知できた人はいないでしょう。
もちろん、東芝に勤めていて転職した方などは、「この会社はいつかヤバいことになる」と思っていたかもしれません。
しかし、そのヤバいことがいつ来るかを正確に予想することはできなかったでしょう。
つまり、予想をすることは簡単で正解することもありますが、その時期までピタッと当てることはほぼできないということです。
それが上手い人(成功率の高い人)は会社に勤めるのではなく、株式のトレーダーになるのが良いでしょう。

誰しもその業界について一定の知識はあるはずですが、正確に正解を出せるわけではないと念頭に置くのが良いと思います。

最初からとんでもないな!と思われたかもしれませんが、これを前提にしておけば過度に期待することはなくなると思います。
要するに会社の未来は不確か、ということです。
しかし、一定の知識は使える部分もあります。

企業に限定して考える

まずは企業に限定して考えてみます。
最初にその企業に将来性があるか否かという観点です。
大事なのは定義だと思います。
将来性があるとは、どうやって定義するのでしょうか?
今よりも成長しているというのは前提な気がしますが、どれくらい成長していればいいのでしょうか?
残念ながら明確な正解はありません。
今の売上が3,000億円だとして、5年後に3,500億円になっていれば成長なのか
はたまた、利益で考えて、5年後に105%成長ならOKなのか(今30億円で31.5億円になっている)

上場企業は会社業績の予想を本決算のタイミングで出すことが多いです。
下記はトヨタ自動車の短信です。(3月決算で5月10日に発表)

上記が業績部分で、下記が次の期の予想

トヨタ自動車の予想だと、売上は2.3%の増加、当期純利益は5.2%の増加を予想しています。

ここで大事なのはあくまでも予想に過ぎないということです。
この予想は上方修正(思っていたより好調)されることや、下方修正(予想よりもダメだった)されることがあります。
つまり、企業内部の人(経理や経営企画)が一生懸命予想しても外れるということになります。
だとすると、外部から考えてみても業績数値を正確に予想することが難しいです。
そして企業は中期経営計画などとして、3年後や5年後の数値目標を出すこともあります。
こちらも、1年後ですら正確に予想はできないため、3年や5年の正確な予想は不可能に近いです。
ただし、方向性としてどれくらいの成長を見込んでいるのか?ということを知るのは有用です。(もちろん、ポジティブに捉えた結果になることが多いです)

ヤバい会社は少ない

さらに踏み込むと上場企業やその子会社は安定しています。
詳しい説明は省きますが、上場企業というのは規模が大きく、もしもの時は他の会社が救うことが多くなります。

一方で上場企業で本気でヤバそうな会社はGC注記というものがされます。

このGC注記がされている企業は51社ほどと上場企業の母数から見ても少ないと言えます。(上場企業は3,900社ほど)
GCとはゴーイングコンサーン(going concern)の略です。
企業は継続して経営していくことを前提に会計処理を行います。
減価償却などはその典型で、5年後に潰れそうな企業が30年で減価償却をしてもしょうがないということです。(※経理志望でなければふーん程度でOK)
要するにGC注記がされている企業は、もしかしたらヤバいかもということです。
下記のそのリストがあります。

企業名を見てみると、ほとんどが知らない会社ではないでしょうか。
恐らく、GC注記がされている企業は新卒採用をしていない可能性が高いです。
つまり、ヤバい上場企業はわずかにあるものの、みなさんがエントリーする可能性は低いということです。

新卒採用の意味

そもそもなぜ新卒採用をするのか?という話になります。
即戦力がほしければ、中途採用をすれば良いです。
新卒採用をして、一人前に育てるには時間が必要です。
会社経営がヤバい状況では新人を育てている時間がないことでしょう。

裏を返すと新卒採用をしている会社は、一定の安定性や将来性があるということです。
新卒採用にもコストがかかるわけで、お金をかけて将来に向けて投資をしているイメージです。
従って、本当にヤバい会社は新卒採用をしていない可能性が高く、みなさんが内定を貰った会社は一定の安定性や将来性があるということです。

単純に考えるなら売上や利益

それでも何か判断基準はないか?と言われると、まずは売上や当期純利益が判断基準になります。
つまり、売上1,000億円のA社と売上300億円のB社なら、大きい方が安定性や将来性があるかもという話です。
もちろん、業界による違いがあるので、同じ業界での比較という前提になります。
しかし、利益額では逆転していることもあり、完全な指標というわけではありません。

A社:売上1,000億円、当期純利益10億円(利益率1.0%)
B社:売上300億円、当期純利益20億円(利益率6.7%)
こうなると、A社の利益率が低いのはなぜか?とか、毎年これくらいの低い利益率なのか?などの疑問が生まれるかもしれません。

売上や利益が大きいと、選択肢が生まれることになります。
よく「選択と集中」という言葉が経営では出てきます。

これは注力する事業を絞り、成果を出すというイメージです。
こうなると、不採算事業は売却し、成長している事業にかけるという流れも生まれます。
日立製作所はその典型で、日立物流や日立金属などは日立グループから切り離されることになっています。
もちろん、グループ会社として残りしておくという選択肢もあったはずで、それ以上に売却してその資金を本業に投資したいというメリットが上回ったものと考えます。
これも10年前から予想することはできなかったでしょう。

会社に属するということ

会社に属すると、このような事業売却によって会社の株主が変わるということもあり得ます。
しかし、それが起きる年などを新卒採用時に予想することは不可能です。
これは会社に属する宿命と言えるかもしれません。
メガバンクなどでも、一定の年数が経つと、本体には残れずに取引先に転籍するということもあります。(三菱UFJ銀行の行員ではなくなる)

転職という道もある

大事なのは転職という道もあると理解しておくことです。
最初に選んだ会社で、定年まで勤めることはある意味で難しいです。
恐らく人事の方も、「新卒採用の全員が定年までいてくれ!」とは思っていないでしょう。
つまり、転職によって、別の会社や別の業界、そして職種も変えることができるということです。
もちろん、職種を変えるとなると年収はダウンする可能性があります。
基本戦略としては社内で別のポジションに着けないか?を考えて、社内で難しいなら転職を考えるイメージです。
転職のバッターボックスに立つと、意外と評価してもらえることもあるでしょうし、思った以上に厳しいかもしれません。
それを知ることで自身の将来のキャリアが明確になるはずです。

業界に限定して考える

最後に業界について少しだけ考えてみます。
業界の選定も難しい判断になります。
そもそも10年後にどうなっているか?を予想することは困難です。
YouTubeでも半導体業界は今後も伸びますか?という質問を頂くことがありました。
BtoBの領域はこういった好調が継続しやすいのかなとは思います。
逆にBtoCの分野は流行り廃りがより激しいイメージがあります。(タピオカブームがわかりやすい例)
業界地図などを見てみても、業界の好不調は波があることがほとんどです。

10年間の推移というページを見ても、10年ずっと好調という業界はほとんどありません。
たとえ、10年ず~っと好調の業界が2030年にどうなっているかは誰にも予想が出来ません。

もしもヤバい場合の選択肢が豊富なのは、業界の中でもより大きい会社と言えます。
大きい会社は選択と集中の余地があるからという話です。
とは言え、上場している企業やその子会社ならすぐに潰れるということはないと考えてOKです。

伸びなそうな業界

みなさんの中でも「この業界は微妙かもな…」という業界があると思います。
個人的には、コロナ禍によって電子化がかなり進んだので、そのあおりを受ける業界は伸びないかもなと感じます。
こんな感じで、自分はこう考えるという仮説が何よりも大事です。
その仮説を持って、その業界の会社の説明会に参加すると、大抵は否定する材料を社員が持っています。
要するに、巷ではこう言われているかもしれませんが、実は〇〇なので問題はありませんみたいな話が聞けます。
もちろん、ポジショントークも含まれているとは思います。(自分たちに有利なように話す)

ただ物事には表と裏があるので、色々な視点から見ることで企業や業界を見る目が育まれると思います。

まとめ

今回は将来性や安定性という観点で話をしました。
まとめると、
・成長でも安定でも、まずは定義が重要
・将来を正確に予想するのはほぼ無理
・上場企業やその子会社なら一定の安定がある
・非上場でも新卒採用をしている時点である程度は安心
・もしもの場合は転職もある
・会社の事業売却なども読めない
・業界も同様で好不調の波がある
・まずは幅広く情報を集めて、それをアウトプットするのが理想

こんなイメージです。
一番言いたいのは、新卒採用をしている会社なら将来性や安定性が一定はあるということです。(上場していないベンチャー除く)

いいねやフォローありがとうございます!
少しでも参考になったら記事にいいねを貰えますと、次回の記事の参考にします!
皆様の応援が大変励みになっております。
リクエスト・コメント等も歓迎です。
また次回のnoteでお会いしましょう😊
各種SNSはこちら


多くの方にホワイト企業をもっと知ってほしいと思い活動しております。サポート頂けると本当に嬉しく思います。頂いたサポートは今後のコンテンツ作成のために使用させて頂きます。