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like tepid spring

生温い風も積雪のないお正月も、春の匂いも全部全部嫌で仕方ない。奇を衒いすぎて大衆になってしまった街を思い出すといつもそこに私がいた。自分が温すぎて東京には雪が降らないんじゃないかと、100でありえないことを考えた。歌詞が音でしか聞こえなくなった歌を、今でも聞いている。3年前に買ったもうボロボロの黒色のブーツを、何故か捨てることも出来ず履き続けている。高校生の時好きだった人をたまに思い出して元気かなぁと思ったりしてみるのが少しだけ好き。路面凍結はおとなになったら嫌になっちゃうんだろうな。コーヒーの苦さを我慢して飲んでいた頃にはきっともう戻れない。口内炎が痛む夜は永すぎて、5時の明るさに絶望した。逆張りのような気持ちがあり見ていなかった話題作をようやく見た。公開から2年も経っていた。その映画の中で一番印象的だったのは、子猫が子猫すぎてCGに見えたことで、調べたら本物だったんだけど、全く、最近のCG技術はすごいなぁと感動したまである。でもまぁ、受験期に見た【競走馬の一生まとめ】という10分程度のYouTubeの方が正直感動した。【死】という概念が鮮烈すぎて、結構応えた。秋に買った観葉植物は全部枯らしてしまった。パンパンの可燃ごみの袋を部屋に5つも放置してしまっている。結局のところ、その、温い湯のように社会舐め腐って生きるの辞めたくないんだよ、カップラーメンも部屋も、関係も、チョコレエトも手も風も昼間も、人間も、温ければ温いほど良いと思ってる like tepid spring。

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