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Dejavu

目を伸ばした先に幾多の棘がある。としたら、足を縮めたそのまた中心では心臓がうるさく鳴いていた。呼吸を合わせようとしても合わなかった。会いたかったけどもう会えなくなった人のインスタグラムのフォロワーの数が私の誕生日と一緒になってた。今となってはもう別に、会いたいとも思わないけど、なんか適当に覚えてる、たまに思い出す。スーパーで売ってる鮭味のふりかけを口に直で振りかけて、地元を懐かしむ。霊感が強かったぼくの両手の親指の第1関節の開眼した指紋はいつの間にか無くなって、どこまでも交わらない2本の線になった。私はよくデジャヴをよく見る人間だった。だったというか今でも見るけど、易しいもののじゃなくて、『あ、またこのカットだ。今からお母さんはこう言う、それで私はこう返す、そしたらお母さんはこう言う、だから堪えてた涙が出る、ティッシュを取る、瞬間、木で見えなかった海が見える、赤い車とすれ違う』みたいな、本当に具体的で17回みた映画の18回目みたいな。しかも、デジャヴのデジャヴのデジャヴとかを見る時もある。ということで、さすがに病気を疑った。から、色々調べて見たけど別に病気では無いらしかった。私は、わたしは病気であって欲しかった。そうでないと、ありえないから。

小さい頃、耳の近くで、どちらかと言えば身体の中でたまに鳴るピピッって音が不快で、多分きっと私は誰かに、両親に?もしくは世界に監視されていて、政略的に作られた人間だと思っていた。それがただ、父親が家に飾っていた使ってないCASIOの腕時計が鳴らしていたということに気がついたのはこの前の6月のことで、別れた恋人と幸か不幸か不思議なことに山梨にさくらんぼ狩りに行って、その後立川のBEAMSで買っていたCASIOの腕時計がまた、私の身体の中で鳴いたからだった。東京は、隙間がなくて苦しかった。それなのに、どれだけ許せるかで、相手に対する自分の気持ちを測りたかった可能性を考えて苦しくなった。1ヶ月前、【チワワ】(ダイソーで購入したウチワサボテン)から新しい芽が生えてきて、今は7センチくらいまで成長している。そいつからまた、新しい芽が生えてきた。3体目の出現。チワワ3号。こんにちは。ずっと一緒にいてね。

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