暗号探偵クラブ(8)
こんにちは、俺です。文くんです。
画像を保存する場合には、文字情報よりもずっと大きなデータサイズになるということを知りました。1文字が8ビットの1バイト、画像は画像の縦×横のサイズ、更に画素分×3のバイト数が、保存するのに必要だという話です。
「でも、なんで1つの点に3バイトも必要なの?」
「う~ん、その説明のためには、まずは画面に画像を表示させるしくみから説明しないとわかりにくいかなあ」
パソコンの画面に、その説明用と思われる画像が表示された。
「文くん、プリンタのインクを買ったこと、あるよね」
「あるよ」
「何色買った?100色ぐらい?」
「まさか!4色ぐらいだよ」
「CMYK(シーエムワイケー)って言うんだけど、Cがシアン(水色:Cyan)、Mがマゼンダ(赤紫:Magenta)、Yがイエロー(黄色:Yellow)っていう、この3色があれば基本的な色は全部表現できる。でも、CMYを混ぜて作る黒はどうしても不純物が混じってしまってキレイな黒にならないんだよね」
「だから黒いインクも買うのか。Kはクロ(Kuro)のK・・・んんん?黒はBlackだからBじゃないの?」
「BはブルーのBなのですよ。Kはキープレートの『K』、印刷の鍵となる色」
「鍵だから、キー(key)ね。ほほう」
「印刷物の色を表現する場合には、白い下地に色材を乗せることによって特定の色しか反射させないようにするよね。パソコンやスマホは、下地時の色が逆なのはわかる?」
「・・・電源OFFの状態は、黒だよね」
「そうなの。液晶って英語にすると『liquid crystal(リキッド・クリスタル)』って、つまり液体と結晶(個体)の間の状態って感じね。液状結晶っていったらいいのかな」
「水でもあり氷でもある、みたいな?思った以上にそのまんまだった」
「詳しい説明は省くけど、ガラスの板で液晶を挟んで、ガラス板の向こう側を光らせることで、画面に色を表示しているの」
「つまり、画面の色は、色材じゃなくて、光ってことだね」
「そうなの。色の、色材の三原色は『CMY』だけど、光の三原色は『RGB』なの。色の混ぜ方が逆なのね。赤と緑と青さえそろえば、画面はフルカラーにできる」
「その色の混ぜ方を説明してるのが、さっきから画面に出ているこの図なんだね」
「今回のアイキャッチのイラストを描いてくださった、神絵師ぷこ様のイラストをスーパー拡大します」
「俺のこと、こんなにカッコ良く描いてもらえて超嬉しいです。ありがとうございます。この緑のパーカー超お気に入り」
「だいたいこれで、横80×縦30の画素数2400個ぐらいね」
「めっちゃ四角い点々が見えてきた」
「ちょっとまだ画素の数が多いから、更に拡大するよ」
「もう、どこかわからない」
「クイズになるね。これで10×20の画素数は200。これで見ていくよ」
これ、でも、本当にどの辺なんだろう・・・?
俺は謎を解くような気持ちで、2つのイラスト画像を何度も見比べた。
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