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夜を越えて

昨日は美しい夜であった。

ライブをする度にそこにある美しさには目を輝かせているのだが、昨日はそれを大きく上回るものがそこにあった。

音楽が好きで良かった。音楽を奏でていて良かった。ギターを手に取って良かった。

ステージから見える景色は何よりも美しいと思う。ステージ上には一緒に音楽を奏でているメンバーがいて、客席には自分と同じように音楽が好きで、音楽を聴きにきた人がたくさんいる。

昨日のライブは「seamless generation」と銘打たれた通り演者の世代を問わずという意味を含んでいたのだが、ステージ上から気づいたのは、演者だけではなく、あの場所に集った演者、お客さん一人一人、性別、年齢関係なく、音楽が好きという共通項のもとそこに居合わせていて、まさにseamlessな空間であったということである。

昨日のライブでりおちゃんがラストであることも演奏の裏テーマとしてはあった。バンド結成時にドラムを始め、いつの間にかすっかりドラマーであった。演奏技術はお世辞にも上手とは言えないかもしれないが、りおちゃんはりおちゃんにしか出せないAh ieba köh-iu.サウンドのグルーヴを持っている。昨日はそのグルーヴに身を任せ、その中を漂うように演奏ができた。

新曲も披露した。「ココロ、オドル」という曲である。
僕たちはここで終わらない。これからの一曲である。それはバンドだけではなく、卒業するりおちゃんも、あの場にいた全員も、日常は続いていく。その夜はその夜で消えてしまう儚い存在である。日々の生活は幸せばかりではない。なかなかに厳しい毎日かもしれない。それでも生きていれば音楽が好きというもと、また僕たちは日常の延長線の上で出会える。そういう想いもこもっている一曲を本編の最後に演奏した。

その延長線上の合流ポイントを美しいものにするためにも、僕たちは新たな楽曲の準備を始めている。

何より僕は音楽が好きで良かった。あの場に居合わせることができて、ステージ上で音を奏でることができて幸せであった。

Beyond Wolfe、キブンテキShopper、HEYHYZE、おおつかしゅんすけさんと愉快な仲間たちの皆様、そして昨日あの場に居合わせた皆様。本当にありがとうございました。そしてこれからもよろしくお願いします。

昨日は美しい夜であった。
美しい夜を、多くの人と一緒にまた何度も越えていきたい。

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