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歌舞伎座

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歌舞伎を見に行った感想です。
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2024年5月の記事一覧

團菊祭五月大歌舞伎『伽羅先代萩』 政岡の赤い衣裳

團菊祭五月大歌舞伎『伽羅先代萩』 政岡の赤い衣裳

評判を聞きつけ、幕見席で夜の部を観劇。上演は今週いっぱい。幕が開いた瞬間、この演目の人気がわかるようでした。大向こうも立派で、憎々しい悪役・八汐は代役の中村芝のぶ丈でした。芝のぶ丈は国立劇場の養成所から成駒屋に入門し、昨年の『マハーバータラ戦記』に続く、抜擢。お顔立ちなのか、お若いからなのか、目元がギラギラしていて、スピード感があり。傍らで、米吉丈も堂々と。

さて、その感想は? うぁ〜ん、政岡、

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團菊祭五月大歌舞伎『鴛鴦』『毛抜』『幡随長兵衛』どれも、趣向が盛り沢山!

團菊祭五月大歌舞伎『鴛鴦』『毛抜』『幡随長兵衛』どれも、趣向が盛り沢山!

一幕目は51分、二場の舞踊劇『鴛鴦襖恋睦(おしのふすまこいのむつごと)』。ラストで鴛鴦の羽を描いた袖をパタパタと。綺麗でした。

さて、そのストーリーは?

河津三郎は曽我兄弟の父。後に、暗殺される人物だけに、なんやかやで敵が多い。赤っつらの股野五郎もそのひとり。河津三郎を妬む股野は、遊女・喜瀬川を彼から奪おうとして彼に相撲を仕掛け、負けてしまったのである。泉のほとり、河津に生き血を飲ませて狂わせ

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