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ほぼ日手帳はほぼ日記

4月は手帳の季節

3月もあと一週間となりましたね。新生活のスタートとともに手帳の更新または使い始める方もいるのではないでしょうか。手帳というと1月始まりを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、最近では4月始まりの需要が高まっているようです。

背景には働く女性の増加やビジネススタイルの多様化などがあるという。
〔中略〕
4月始まり手帳のユーザーの平均年齢は1月始まり手帳のユーザーより10.5歳低いという。

高まる「4月始まり手帳」のニーズ なぜ「1月始まり」を買わないのか:高橋書店が分析(1/2 ページ) - ITmedia ビジネスオンライン

LINEの調査によると手帳を使ってる人は85%もいるらしいです。

「手帳はまったく使わない/わからない」人は全体で15%。ふだんから手帳を使っている人は多いようです。

手帳やスケジュール帳、みんな使ってる? : LINEリサーチ調査レポート|リサーチノート powered by LINE

「本当に?」と思いましたが、実際に年間1億冊も売れてるとのこと。想像以上に大きい市場でした。

毎年市販用と法人用を合わせて1億冊程度の手帳が出荷され、推定ですが440億円前後の市場規模となっています。

「異常」なほど手帳好き? 日本人はなぜ手帳を使い続けているのか? | GetNavi web ゲットナビ

筆者は学生の頃からずっと『ほぼ日手帳』を使っています。自分なりの『ほぼ日手帳』の使い方を書こうと思ったのですが、ここで一つ疑問が湧きました。「この使い方はほぼ日記では?」

手帳と日記の違い

筆者はスケジュール的なことはまずGoogleカレンダーに書き出しています。手帳にも転記しますが、重要度の高いものやネットでは書けないような個人的なものに限定されます。仕事の予定は情報セキュリティのため社内ツールに留め、持ち帰るような使い方はしません。手帳に書くのは一日の終わりの振り返りと明日のTODOリストです。やはり、これは日記なのでは…?

そこで、Wikipediaで手帳と日記を調べてみます。

手帳(てちょう)は手帖とも表記され、手の中に納まるような小さな記録本のこと。

手帳 - Wikipedia

日記(にっき)は、個人が日々の出来事を記録した文書である。

日記 - Wikipedia

手帳が記録本であるなら日記と呼んでも差し支えなさそうです。そもそも手帳はイギリス英語ではDiaryだとか。

他にはイギリス英語では「日記」を意味する“diary”と言ったり、アメリカ英語では“planner”(プランを立てるもの)や“datebook”を使ったりします。

「手帳(スケジュール帳)」を英語で言うと? - Ameba

筆者的には「現時点での未来の予定を書くものが手帳」「現在のことを書くのが日記」という感覚でした。『ほぼ日手帳公式ガイドブック2019』で声優の中村悠一さんが紹介していた「電話中に一ページに片手で大きく予定を書く」ような使い方なら手帳と大々的に言えるのですが、手帳と日記の境界は非常に曖昧ですね。

ほぼ日手帳はほぼ日記

さて、突然『ほぼ日手帳公式ガイドブック』なるものが出てきました。これはその名の通り『ほぼ日手帳』の機能説明や様々な利用者の使い方が掲載されている本です。一冊くらい持っておくと面白いと思います。一応、WEBでも似たようなものは公開されています。

こういったものを見ても思うのですが、日記のような使い方をしている人がとても多いです。なぜ人は『ほぼ日手帳』を日記のように使うのか。それは『ほぼ日手帳』が方眼紙と一日一ページという特徴を持っているからだと思います。

一ページはこんな感じ

方眼紙なので図表なども綺麗に書けます。文庫本と同じA6サイズは一日の出来事を簡単に記録するにはとても良いサイズです。クロッキー帳として毎日一ページのノルマを課すなども面白いです。一年後には間違いなく絵が上手になっていることでしょう。

また、『ほぼ日手帳』にはカズンというA5サイズの手帳も用意されています。一般的なA4サイズのノートよりは小さいですが、これに一日分の出来事を書こうとなると苦戦する方もいるのではないでしょうか。持ち運びには不便ですが、クロッキー帳のような使い方で物足りなかった人、書きたいことが山ほどある人、細かい字を書くのが苦手な人などにオススメです。

オリジナル(A6)とのサイズ比較

さらにさらに、なんと5年手帳タイプも存在します。これをスケジュール長として使える人はいるのでしょうか?どう見ても日記ですよね。一般的な手帳向けに特化したweeksタイプもありますし、日記を選ぶにも手帳を選ぶにも『ほぼ日手帳』はオススメです。

日記を書くメリット

日記を書くことはストレスの減少、脳機能の向上、習慣の形成、目標達成など様々なメリットがあります。

デジタルよりも紙に書くことで理解度アップ

散々言われていますがデジタルデバイスを使うよりも紙の方が学習に良いみたいですね。iPadが非常に優秀でスタイラスペンを使うことで紙のような感覚で学習も出来るようになりましたし、そもそもこの差は慣れの問題だという話もあるのでタブレット端末を使うのもアリかもしれません。
しかし、やはり個人的には紙を並べて閲覧するのには勝てないかなと思ってしまいます。モニターが軽量で無限にあれば代用できそうですけど現実的じゃないですよね。

感情をメモすることで記憶力アップ

記憶のコツは回数と感情です。記憶を司る海馬に感情に関わる扁桃体が働きかけることで記憶に残りやすくなるみたいですね。不安ごとや過去の失敗が頭から離れない経験をした人も多いのではないでしょうか。メモを取る時は事実だけでなく自分が何を思ったかをセットで書くことで記憶力がアップします。書き出すだけでも回数を稼げるので一石二鳥です。

寝る前にTODOリストで睡眠の質アップ

感情日記とも関係あるのかもしれませんが、頭の中が整理されて睡眠の質が上がるらしいです。TODOリストを意識するだけでも身に着けたい習慣を形成することが出来ます。たとえ毎日実施しなくても寝れないと思ったらTODOリストと頭の中に入れておくと良いと思います。

『ほぼ日手帳』には
毎日TODOリストを書く欄がある

感情日記でストレス軽減

エクスプレッシブライティングや筆記開示、ジャーナリングとも言われる思ったことをただ書き殴るだけのテクニックです。これだけで自分を客観視でき、思考が整理され、ストレスが軽減されるらしいです。TwitterやSNSではネガティブな投稿は敬遠されがちですが、この効果を知って温かい目で見守るのも優しさかもしれませんね。

痛み日記で痛みを軽減

頭痛日記も有名ですが、原因不明の痛みが痛みの記録で軽減するようです。もちろん問題が隠れている場合もあるのでまずは病院ですね。

怒り日記で怒りをコントロール

横文字だとアンガーログでアンガーマネジメントです。アンガーマネジメントというと有名な「6秒待てれば怒りじゃない」という話がありますが、これはログなので「6秒ルール」のようにその場で行う必要もなく実践しやすいですね。

日記がリマインダーと報酬に

習慣化で大事なのはトリガー(きっかけ)と報酬です。前述のTODOリストもですが、日記に身に着けたい習慣や達成したい目標を書くことで日記を目にすることが行動を起こすトリガーになります。
そして、特に『ほぼ日手帳』は一日一ページのため日記を付ける度に一ページ埋まっていきます。日めくりカレンダーのようにカレンダーページで毎日「×」などの印をつけていっても良いですが毎日少しずつ前進している感覚(報酬)が得られモチベーションアップに繋がります。ダイエットであれば体重、読書であればページ数などを記録するのも良いですね。

記録を付けることでトリガーを発見する

前述したトリガーですが、if then プランニングというテクニックで紹介される場合もあります。名前の通り「もしAAをしたらBBをする(BBが習慣化したい行動)」というものですが、これを実践するためには日々無意識に行っている習慣を見つけなければいけません。習慣のトリガーの習慣が必要なんですね。トリガーの習慣を見つけるには記録が必要です。日記を付けて一日の行動を細かく記録することでトリガーの習慣を見つけることが出来ますし、やめたい悪い習慣も見つかります。

大事なのは客観視

様々な日記の活用方法があるようですが要因として共通しているのは書くことで自身を含め物事を客観視できるということだと思います。そこで筆者が思い浮かぶのが外山滋比古先生の『思考の整理学』です。

努力をすれば、どんなことでも成就するように考えるのは思い上がりである。努力しても、できないことがある。それには時間をかけるしか手がない。幸運は寝て待つのが賢明である。

思考の整理学 (ちくま文庫) 外山滋比古

客観視することで頭に余裕が生まれ、不安や怒りは馬鹿馬鹿しく感じれられ、新たなアイデアが思いつきやすくなるのでしょうね。「果報は寝て待て」と言われても寝れないものですが、日記がそれを手助けしてくれます。

胡散臭いテクニックでも信じてやってみる

記録の効果は思いがけないタイミングで現れます。ハインリッヒの法則をご存知でしょうか?1つの事故の裏にはトラブルにならなかった数百の事故が存在するというものです。日々の行動を記録し続ける大切さはここにあります。悪習慣や目に見えない自分の身体のSOSサインもあれば、自分だけでなく家族の異変だってあります。

1つの重大事故の背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常(ヒヤリ・ハット)が存在するというもの。「ハインリッヒの災害トライアングル定理」または「傷害四角錐」とも呼ばれる。

ハインリッヒの法則 - Wikipedia

記録の効果が出るのは事故などのネガティブな場合だけではありません。ふとした時に過去の記録が役に立ったりします。二回で済むと思っていたワクチン接種が三回、四回という話になり予約や会場へのアクセス方法を再度調べるはめになった方もいるのではないでしょうか?家族が旅行や病気の時に家事や各種手続きのマニュアルがあればと思った方もいるのではないでしょうか?どれもいつ役に立つタイミングが来るかは読めないものです。

人間は報酬(効果)がないと習慣にするのが難しいものです。記録の効果は一年、十年、五十年後に発揮されるかもしれないし、発揮されないかもしれないです(事故なら発揮されない方が良いですね)。そのため実感が湧きにくいです。しかし、前述のように記録の重要性は理解できるかと思います。そこで、様々な記録のテクニックを学び騙されたと思って効果を信じて実践することで「自分は良いことをしている」と達成感を感じることが大事です。理屈が違っていても終わり良ければ全て良しなこともあるのです。

日記を書く習慣がつかないよ!

日記を書くメリットは分かっても、そもそも日記を書く習慣がつかないですよね。卵が先か鶏が先かです。運動が良いことも早寝早起きが良いことも知っているけれど簡単に実践出来れば苦労はしません。

そこでオススメなのが枕の上に日記を置いておくことです。前述の通り寝る前に日記を付けることはストレスの減少に繋がります。そこで寝る前に強制的に書かざるを得ないように枕の上に置いてしまうのです。

また、日記にはペンを付属できるようなカバーを付けると良いでしょう(殆どの手帳には付いてると思いますが…)。『ほぼ日手帳』にもカバーが用意されているのですが別売りです。しかし『ほぼ日手帳』の良いところはカバーの種類!糸井重里氏の『MOTHER』カバーや『どうぶつの森』カバーなどゲーマーなら嬉しいカバーがたくさん用意されています

筆者もカバーのために『ほぼ日手帳』を選んだ人間ですが、
勿体無くて普段はシンプルなカバーを使っています…

ショーン・エイカー氏『幸福優位7つの法則』の20秒ルールにもある通り、習慣化のコツは手間を出来るだけ省くことです(悪い習慣を止めたい場合は逆に手間を増やす)。枕の上の日記を手に取ってもペンが見当たらなければベッドの横に投げ捨ててそれきりになってしまうことでしょう。

この方法では「いつ枕の上に置くか」が問題となります。また卵が先か鶏が先かです。そこで、寝る前に日記を書いたら今度は翌日の朝に必ず手に取る物の上に日記を置いてしまいましょう。例えば鍵やスマホです。そして朝起きたらそれらを手に取る時に枕の上に日記を置きます。これで「鍵(スマホ)→枕→鍵(スマホ)→…」の完璧なループが完成します。おまけに前日に書いておいたTODOリストもチェック出来れば最高です。

これはあくまで日記(手帳)に書き込むのが一日一回なのを想定した使い方です。常に携帯したいという方はバッグの中から取り出すのが大変です。そういった方は携帯用のオリジナル版(A6サイズ)と日記用にカズン版(A5サイズ)を一緒に買うのも良いかもしれません。後述するほぼ日公式ストアで二冊を一緒に買えば送料は無料になります。

ほぼ日ストアとAmazon公式ストア

ほぼ日手帳は書店でも手に入るのですが、ネットで買うとなるとほぼ日ストアAmazonの公式ストアになると思います。オリジナル版(A6サイズ)やweeksは楽天等でも買えますがカズンカバーがなかなか買えないんですよね。ほぼ日ストアで買うと送料がかかるのですが、特典として限定のペンが貰えたりします。


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