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SOOO dramatic!利用者インタビュー 02 | mikibar 林美貴さん

1階イベントスペース SOOO dramatic!はガレージのような空間で、自由度が高く、マーケット、トークイベント、ワークショップ、作品展示、ミーティング、セミナー、演劇、交流会、ドローン練習、運動、フォトスタジオなど、プライベートからビジネスまで、さまざまなご利用内容でお使いいただいています。
 
SOOO dramatic!利用者インタビュー。
今回は、これまでにmikibarイベントを開催いただいたいり、弊社主催のイベントに出店いただいたりと、SOOO dramatic!ともゆかりのある「mikibar」主宰  林美貴さんにお話をお伺いしました。

林美貴
1970年長野県岡谷市生まれ。mikibar主宰。
実家は神渡・豊香などの銘柄の日本酒酒蔵。大学進学と同時に上京し、今に至る。趣味で続けている茶道(表千家)や俳句、またダンス(ZUMBA)など体を動かすこと、そして旅と日本酒、お酒を飲む場をこよなく愛する。

Facebook    https://www.facebook.com/hayashimikibar
Instagram   https://www.instagram.com/hayashimikibar/

—— 美貴さんにはいつも魅力的で個性豊かなイベントを開催いただき、わたしたちも光栄です。
まずは、初めましての方もいらっしゃるかと思いますので、mikibarについてご紹介ください。barと名前に付いていますが…お店ではないですね!

 
はい、よろしくおねがいいたします!
mikibarはわたしが2014年からスタートした「自分の好きな/気になるひと、もの、こと、ばしょを繋げたり、ひろめたりするイベント」のことです。といっても、これは後付けの‘紹介’で、なんとなくやっているうちにそんな感じに固まってきた感じです。
よく「お店はどこにありますか?」と聞かれますが、mikibarは‘お店の名前’ではなく、わたしが主催する‘イベント’の総称ですね。

 

実は、mikibarを始めた頃は、ゆくゆく自分のバーをやりたいと思っていたんです。今のような多種多様なイベントができて、実家の酒(神渡・豊香/長野県岡谷市)が出せるバーができたらいいな、と。
その当時はかなり本気で、そのために、一時期、銀座の小さなバーの洗い場とか雑用のお手伝いをしていたこともあったんですよ。途中から大きく方向転換したので、いまとなっては「bar」は名ばかりですけれど。
名前については、当初「マルロクバー(マルロクは実家の屋号)」と付けたんですが、日本橋の仲間が「それはわかりにくいから、ミキバーでいいんじゃない?」と言ってくれたひとことがきっかけで、なんとなく決めました。


——その、なんとなく名前が決まったというmikibarが、今年10年目!おめでとうございます。少し振り返っていただきたいのですが…お仕事をしつつ、こういった活動がスタートしたときのことを教えていただけますか?

 
もともと夢の1つだった「学芸員資格」をとろうと思い、2009年頃から社会人をしながら、二度目の大学(武蔵野美術大学通信教育課程)に入りまして。そこで出会った先生が、クリエイターやアーティストが集まる日本橋の拠点(Creative Hub 131/2022年夏に同場所はマンション建築に伴い閉鎖)で、国内外のアーティストとフード・コミュニケーションしたり、アートプロジェクトをしているのを知り、何となく面白そうだなと、彼女のアート団体のインターンになったんです。

わたしはその団体の活動で、特に<フード・コミュニケーション(みんなで作ったものを食べながら、それぞれの活動を聴き、対話し、そしてみんなで片づける)>に興味がありまして。
その後しばらくして、その先生のアート団体は卒業することになったのですが、引き続き同ビルにあるシェアキッチンを借りて、わたしもなにか面白い<フード・コミュニケーション>の会ができないかな?と思っていた矢先の2014年1月、昔個人旅行でお世話になったネパール人夫妻が来日するということを知り、彼らを招いて友人・知人10人くらい集めて、モモ(ネパールの小籠包のようなもの)を作って食べる会を開いたんです。それが、わたしが覚えている限りの「mikibar 第1回目」でした。

こちらが記念すべきmikibar 第1回目(2014年1月)


そこから、わたし自身海外旅行が好きだったり、知り合いに行ってみたい国・地域に住んでいた/詳しい友人・知人がたくさんいたことから、いろんな国・地域をその地の食と共に紹介してもらい、魅力を発見する【旅するmikibar】というイベントがはじまりました。

もう1つ、mikibarの重要要素として、【ライヴ系mikibar】があります。これは、やはり同じ時期、わたしが住んでいる小金井に<シャトー2Fカフェ>という喫茶店があり、当時そこのマスターをやっていた‘マスター木村’こと木村秀穂さんと、バイトをしていたトヨ元家くんに声をかけられてスタートしたのがきっかけでした。ふたりには小金井内外にたくさんのミュージシャンやパフォーマーの知り合いがいらっしゃったため、その方々に声をかけて、多い時には月1回この【ライヴ系mikibar】を開催していましたね。今でも、大きな会場でのものは年に2回ほど、こぢんまりした会場でのものは2,3か月に1回ほど開催しています。

ライヴ系mikibarといえば!こちらは2021年12月 mikibar総集編の様子 @Rosy Note


—— イベント内容も会場も、さまざまなのも、mikibarの特徴ですね。

 
はい。いまは主に2,3拠点で、1つは前にお話した【旅するmikibar】、そしてわたしが講師になって初心者の皆さんとともにのんびり開催している【ゆるり俳句講座】は、浅草橋にある基地キッチンというシェアキッチン&ダイニングを使って開催しています。
もう1つ主軸になっているのが【ライヴ系mikibar】は、わたしが暮らしている東京都小金井市にあるいくつかのライヴ・バー(Rosy Note)、カフェ(でみcafe, moom cafe)、飲食店(奈良酒処やまと)、ホステル(Wild Cherry Blossoms Hostel)などで行ったり、たまに出張ライヴmikibarとして、阿佐ヶ谷の<名曲喫茶ヴィオロン>や、経堂にある<さばのゆ>、長野県上田市(別所温泉)の<別所ヴィレッジ>、あるいは郷里諏訪の<伏見屋邸(下諏訪)><凱旋門(岡谷)>、遠くは友人のカフェ<bistro & café soüp(北海道江別)>などでも開催しています。
イベント開催のペースは月によって差がありますが、コロナ禍が落ち着いてきてからは月に3~5回くらいでしょうか。


—— カフェ、飲食店、歴史的建築物…長野、東京、北海道まで。美貴さんがいれば、まさにそこがmikibar!開催場所はどのようにセレクトしているのでしょう?
 
【旅するmikibar】を開催している基地キッチン(浅草橋)や、【ライヴ系mikibar】を開催している小金井の各店舗は、この前にお話したようなきっかけでご縁ができ、使用するようになった会場です。
それ以外にも、まさにSOOO dramatic!さんもそうですが、前出の<ヴィオロン><さばのゆ><別所ヴィレッジ>なども、人の縁なんですよね。たまたま訪れるきっかけがあって、そこのオーナーやスタッフの方と雑談するなかで「うちでもやる?」という流れになることがあるんです。偶然なのか、必然なのか?!出会う人のご縁に感謝です。


—— たとえば、どんなイベントを?
 
大きく分けると4つくらいでしょうか。
・ある特定の国・地域に詳しい方をゲストに、その地の食を飲み食べしながら、その国・地域をまさに‘旅する’ように楽しむ【旅するmikibar】
・小金井の各店舗を中心に、そして時々関東圏外にも出張しながら、楽しい音やパフォーマンス、を楽しんでいただく【ライヴ系mikibar】
・月1回の【ゆるり俳句講座】、時々開催する落語会、日本酒の会、三味線の会、着付講座、茶席などの【和文化mikibar】
・実家の酒(神渡・豊香/長野県岡谷市)を出す酒場【神渡酒場/神渡バー】

和文化mikibarより ゆるり俳句講座のグループ展(2022年8月)



—— 旅、音楽、和文化、酒…本当に、いろいろなジャンルの企画をされていらしゃいます。その企画は、美貴さんが「やりたい」って思って立案をされるんですか?
 
そうですね。99%わたしが発案、そして企画しています。途中コロナ禍でまったくイベントをできない期間がありましたが、スタートしてから10年目になるので、だいたいこの時期にはこのイベントというのが決まってきます(常連のお客様からも「あれ、今年はいつ?」と言われたりします)。
ですので、だいたい前年の11月頃には翌年のmikibarイベントの大枠を決め、各ゲストや出演者に打診します。遠いものだと、翌年12月の話などもあるので「そんな先のスケジュールまでわからないよ~」と苦笑されることもありますが。
最近では、たとえば昨年2022年6月の『御柱年の下諏訪へおいでなして!(於 銀座NAGANO)』や、11月の『忠内香織の神仏語り(於 岡谷市の古刹 照光寺)』、また今年4月2日の『トルコ震災被害応援トークイベント「エルトゥールル号と山田寅次郎」(於 紙パルプ会館)』や6月10日&11日の『津南・井戸尻縄文トークイベント(於 ネスパス新潟/銀座NAGANO)』のように、規模が大きくなって、行政含めいろんな方々にご協力いただく企画もでてきました。ありがたいことです。

2019年7月『縄文ナイト』(諏訪の井戸尻考古館小松館長を招いて)


—— 美貴さんは、本業をお持ちでいらっしゃいます。
企画して、準備をして、当日も1日大忙し、しかも月に3~5回のイベント開催。かなりの労力を費やすと思いますが、それでもmikibarを開催するのは、なぜでしょう?

 
これをある雑誌の取材で言って、その雑誌をみた母が(今は諦めて応援してくれていますが)嘆き悲しんだことがありますが、わたしは当時から一貫して「mikibarは自分の生きてきた証」だと思っているんです。
もしわたしに子どもがいたら、こんなことは思わなかったかもしれない。でも、子どもがいないことで、冒頭でもお話した「自分の好きな/気になるひと、もの、こと、ばしょを繋げたり、ひろめたりする」活動を、自分の生きた証にしていこうと思うようになりました。


——「自分の生きてきた証」… mikibarさん=林美貴さんなんですね。だからこそ、どのイベントも丁寧に大切に作り上げていらっしゃるのを感じます。それは、出演される方はもちろん、お客様に対しても。
 
はい。ほぼ欠かさずやっていることは、終わった後、参加された皆さんへのお礼メッセージですね。参加して下さる方がおられるからこそ、イベントは開催できますから。
そして、ゲストや演者さん、会場主への感謝も心から感じています。
毎回、関わる皆さんに「ありがとうございます」と思っています。


—— mikibar。今後のビジョンや、美貴さんの夢を教えていただけましたら!

 
本業が、あと10年もしないうちに定年を迎えます。その先の自分がどう生きていくのか、今ふわりふわりとイメージを膨らませています。
「東京と郷里諏訪半々の生活をしながら、mikibarイベントを楽しく続けていきたい。」という漠然とした夢があります。
「なぜ?」と聞かれると困ってしまいますが、皆さんとともに、楽しさ・感動・興奮・おいしさなどを共有できるmikibarの時間は、わたしにとっては最高の時間なのです。

SOOO dramatic!で開催いただいた、2022年4月三浦展さんトークイベント『花街の引力』
SOOO dramatic!で入谷の夏 ~落語に小唄に日本酒に~   2022年7月



—— そういえば、SOOO dramatic!は、どうやってお知りになったのでしょう?
 
SOOO dramatic!さんのオープニングに、日本橋の仲間と行ったことがきっかけですね(その証拠にトイレの壁にmikibarサインがありますね)。
その後、ディレクターの秋元さんにお誘いいただき、7月の朝顔市同時開催「クラフトビール&和フード屋台村」に出店させていただいたり、日本酒の会や落語・三味線の会、また消費社会研究家の三浦展さんとのまち歩き&トークイベントなども開催させていただきました。
「決定していただいている」のはこちらだと思っています!mikibarイベントを開催させていただいたり、出店させていただき、ほんとうにうれしいです。

SOOO dramatic!さんのご縁で知り合ったお客様には、その後も引き続きmikibarイベントを贔屓にしてくださる方が何人もおられます。あったかいなぁ、ありがたいなぁ、と心から感じています。地元の方々も、まさにSOOO dramatic!さんが標榜されているように「現代の公民館」のように、ここに親しみをもっておられるのを肌で感じています。

朝顔市同時開催「クラフトビール&和フード屋台村」
日本酒が美味しいのはもちろん、美貴さんに会いにいらっしゃる方が多いんです!
ごっつり&mikibar&氷川ブリュワリーの勇ましい後ろ姿! @クラフトビール&和フード屋台村



—— では最後に。4月以降、主なmikibarの予定を教えてください。5月5日は、SOOO dramatic!ですね!どうぞよろしくおねがいいたします。

 
ありがとうございます!詳細はFacebookイベントページにございますが、参考までに。 https://www.facebook.com/hayashimikibar

(1) 2023年4月2日(日)14:00~16:00
【トルコ震災被害応援トークイベント/エルトゥールル号と山田寅次郎】 /中央区銀座
https://www.facebook.com/events/4730070293784318

(2)2023年4月7日(金)~9日(日)11:00~18:00(最終日のみ~17:00)
【ラトビアの織る、日本の織る ~ライマ・カウグレの織物と、日本の伝統織物展~】 /長野県松本市
https://www.facebook.com/events/699291418538757

(3)2023年4月9日(日)14:00~16:00
【帰ってきた!第四回 諏訪湖落語会】 /長野県諏訪郡下諏訪町
https://www.facebook.com/events/765767938220621
『諏訪湖落語会』お申し込みフォーム
https://ssl.form-mailer.jp/fms/4328f681608622

(4) 2023年4月12日(水)19:00~21:00
【《満員御礼》堀陽子さんのシンガポール・ナイト/旅するmikibar】 /台東区浅草橋
https://www.facebook.com/events/146235761684971

(5) 2023年4月29日(土)18:00~20:30
【春の別所温泉deライヴ withチャーリー坂本&プリンのため息♡プチ&米澤みちる】
/上田市別所温泉
https://www.facebook.com/events/1235404580718211/

(6)2023年5月5日(金・祝)18:30~20:30 【林家けい木独演会with達兄バー 於 入谷 SOOO dramatic!】 /SOOO dramatic! https://www.facebook.com/events/888328045731266
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《上記以降のmikibar予定(以下はイベントページが未だできていないもの) 》
☆2023年5月4日(木・祝)夕『 捌いて一献@箕と環』箕と環(神田)
☆2023年5月5日(金・祝)夜『林家けい木独演会 with 達兄バー』SOOO dramatic!(入谷)
☆2023年5月28日(日)くされ市出店!/神渡酒場(日本橋大伝馬町)
☆2023年6月10日(土)・11日(日)昼『津南・井戸尻縄文イベント』会場未定
☆2023年6月14日(水)夜『こみてつのチェロ旅ナイト』基地キッチン(浅草橋)
☆2023年6月21日(水)夜『金子しんぺい劇場』名曲喫茶ヴィオロン(阿佐ヶ谷)
☆2023年6月24日(土)夕『三浦展の“かなしいときに行きたい場所”特集』SOOO dramatic!(入谷)
☆2023年7月15日(土)夜『よねさんのアフリカ・ナイト』基地キッチン(浅草橋)
☆2023年7月16日(日)夕方『パラレルリープのヒロシマ・ライヴ』照光寺(岡谷市)
☆2023年7月19日(水)夜『Diegoのイタリア・ナイト』基地キッチン(浅草橋)
☆2023年7月30日(日)午後『アコーディオン奏者Rie&チャン・オータライヴ』moom cafe(小金井)
☆2023年8月5日(土)夜『ヒロシマ・ナイト』基地キッチン(浅草橋)
☆2023年8月19日(土)夜『向田邦子さんへのラブレター』名曲喫茶ヴィオロン(阿佐ヶ谷)
☆2023年8月26日(土)夜『mikibar ライヴ』Rosy Note(小金井)
☆2023年9月2日(土)夜『忠内香織の天下分け目ナイト』基地キッチン(浅草橋)
☆2023年9月9日(土)夜『おかべたかしさんのくらべる×くらべるナイト』(浅草橋)
☆2023年10月12日(木)夜『金子しんぺい劇場』名曲喫茶ヴィオロン(阿佐ヶ谷)
☆2023年10月19日(木)・20日(金)べったら市出店予定/神渡酒場(日本橋大伝馬町)


SOOO dramatic!名物トイレのサイン
mikibarさんのサインもありますので探してみてくださいね