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創造性と許容力の違い

漫画の活動をするようになってから、「道なき道を行く」という創造性が鍛えられた感覚がしています。

就労移行支援だと企業への就職が前提になってしまうから、ということで、自立訓練施設を紹介してもらい、昨年末から自立訓練に通所しています。こちらも正解はないというスタンスで、この方向性で良かったんだ、とも思いましたが、何かが違うような気がしていました。

昨年からヘルパーさんにも来てもらっていますが、ヘルパーさんも多少常識はずれなことを言っても融通が利きます。しかし、漫画で培った創造性とは何か違う気がし、常識を疑う的なことを言うと歯が浮くようなリアクションをされるので、あまり言わないようにしています。

自立訓練で訓練しているのは許容力、漫画の活動で培われているのは創造性だと思います。「やり方は人それぞれでいいじゃないか」というのが許容力で、「新しいアイデアを出す」というのが創造性だと思います。創造的なことを言っても許容力があれば受け止められますし、常識から逸脱したことを言っても創造性があれば受け止められます。だから似ている感覚があるのだと思います。

漫画の活動でなぜ創造性が鍛えられたのか。ストーリー上であまり無難な展開だと、持ち込みで「先が読めてしまう」と苦言を呈されてしまいます。なので、読者が脳をかき回されるような想定外の展開を考えないといけません。とはいえ、独り善がりになってもいけないので、読者が望む展開と読者の予想を裏切る展開との塩梅が大事です。

前作までゲーム音楽の漫画を描いてきて、「学習漫画みたい」「知識を手に入れたいなら、実用書を読めば良い」という講評をしばしば頂きました。確かにそうです。知識をメインにする時は、学習漫画っぽくなりすぎていないか気を付けないといけません。

今作は自分の気づきを題材にしていますが、哲学書を読めば良いとはならないようにしており、法律に関する雑学についても、ネットで調べれば良いとならないように気を付けています。読者は「そういう考え方があるんだ」という新たな発見に対して「面白い」と感じるのであって、そこまで厳密に優れた思想でなくても良いと思われます。先人の優れた思想に触れたかったら、実用書を読めば良いので。ただし、論理的に穴があると読者は気になるので、破綻がないように気を付けないといけません。

面白さこそが本質であり、漫画においてなぜ画力が必要なのか、なぜヒロインが可愛くないといけないのか、というのもこの本質に結び付いてきます。まぁ、話がそれるのでこちらは割愛しますが。

自分は今まで作曲をメインに活動していましたが、作曲も創造的な活動なのに、なぜ創造性があまり鍛えられていなかったのか?これは個人の趣味で完結していたために、他者の感想を聞く機会があまりなかったからではないかと思います。プロとして活動していたら、もっと型破りが求められていたと思います。

漫画の活動をするようになってから、自分の曲においても型破りなところが出てきたと思います。音楽も曲としてのまとまりがないとめちゃくちゃになってしまうので、塩梅が大事であり、そのバランス感覚はもともと作曲で培われていたものもあると思います。

来年から本格的に職探しをする予定ですが、創造性が足を引っ張って非常識な奴だと思われないか不安です。周囲の許容力に委ねるところもありますが、常識の範囲内で行動することも大事ということですね。

以上、最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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