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今年もハロウィンが!

気がつくと1か月なんて、あっ!という間ですよね。
いぬうた市の、きゅん君と、ぐーちゃんは、
どんな時に、あっ!という間って思いますか。
「僕、きゅんはアレだよ。アレ。わんずボックスが来た時だね」
ああ、なるほど。わんずボックスですかあ。
わんずボックスとは、ママが毎月ふたりのために、
わんこグッズがいっぱい入った、
宅配のボックスを注文しており、
その中に必ずその季節に沿ったぬいぐるみが、
入っているのです。
それが来た時にもう1か月経ったのかあ。
と、思う訳ですね。
「そうだね」
と、きゅん君がうなずくと、
ぐーちゃんがおもむろに叫びます。
「あっ、そのウワサのわんずボックスさん、今来たみたいよー!ママがダイニングルームさんに箱を持ってきたものー!」
あら、何ていうジャストタイミングなんでしょう。
そのママが箱をテーブルの上に、
置いて早速開けてくれていますよ。
なので、きゅん君も、ぐーちゃんも、
ママの足元にお座りしてスタンバイします。
「あれからもう1か月経ったのね」
ぐーちゃんがしみじみとそう言いました。
あれ、ぐーちゃんもそんな風に思うのですね。
で、今月は一体何が入っているのでしょうね?
「それについては僕、おおかた予想はついているよ」
おっ、きゅん君、本当ですか?
では、きゅん君の推測をおっしゃってみて下さい。
「うん。僕は何かハロウィンに関係したぬいぐるみが入っていると思うよ。だって今月はハロウィンの月だもんの。だからあらかた魔女とかカボチャのランタンのぬいぐるみじゃないかなあ」
確かに。今月はハロウィンは欠かせない行事ですからね。
さあて、きゅん君の推測が当たってますか、どうか。
ママがいよいよぬいぐるみを取り出しましたよ。
「あっ、何だ!こりゃー!」
と、ふたり同時に叫んだそのぬいぐるみの正体は、
マジシャンとかがよく使う、
シルクハットのぬいぐるみだったのです。
「どうゆうこと?何故シルクハット?」
ハロウィンとシルクハットが結びつかない、
きゅんと、首をひねります。
そうですね。アレじゃないですか。
ハロウィンパーティーの時の出し物としてマジックをやるとか、
そうゆうことではないでしょうか。
「でも、ぐー、マジックさん出来ないから、シルクハットさんと上手く遊ぶお自信がないわ」
と、ぐーちゃん、ちょっとガッカリなようです。
別に、ぐーちゃん、
そこまで気にしなくていいのではないですか。
何も本当にマジックしろ、って言ってる訳じゃないですから。
「そうそう。要は噛んで楽しきゃいいんだよ。要は」
と、結局は、きゅん君、身もふたもないことを言って、
がむしゃらにシルクハットのぬいぐるみを噛み始めました。
その姿、まるでやけ食いをする人間のようでありまして。

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