「ゴースト・イン・ザ・シェル」(ハリウッド実写映画版)の感想

視聴環境:ネット配信

【内容】
人々が脳から直接ネットワークで繋がり、身体のサイボーグ化も進む近未来日本。
身体を改造された主人公が、日本の特務機関で巨大な犯罪組織と戦う。

スカーレット・ヨハンソン主演のSF映画。

士郎政宗のカルト的なSF漫画「攻殻機動隊」を原作とした映像作品。
この漫画を原作とした押井守監督のアニメ映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」は、日本のアニメながら、1996年にアメリカのビルボード誌のビデオ売上1位を記録したということで、当時話題になったりしていました。


【感想】
このハリウッド版は、士郎政宗の漫画よりも、押井守監督のアニメ映画版から強く影響を受けた作品という印象を受けました。
例えば…
冒頭の音楽や、飛び降りるシーンを有効に使っていたり、古いビル街。
空にゆっくりとジャンボジェットが飛ぶしーんあったり…
意図的に、押井守版のアニメ映画に近い感じのシーンを入れ込んでいました。
ラストクレジットで、川井憲次のアニメ映画版の曲が流れたりとか…
日本語吹き替え版の声優が、草薙素子役を初め、一緒だったりして…
押井守のアニメ版のリスペクトが凄いなあ、と…
押井守リスペクトが凄すぎて、押井守の大好きな犬のバセットパウンドがやたらに出てきたり…

映画公開当時は評判はそれほど良くなく、結局観なかったのですが、家でまったり観るにはなかなか良い出来でした。
スカーレット・ヨハンソンが草薙素子で物凄く叩かれてましてが、案外イメージ合ってるなあ、と思ったりもしました。

気になった点としては…
やはり設定として、電気プラグを首筋に差し込むって、今の時代に実写でやるには古臭い印象ありますね。

漫画では、枯れた小柄なお爺さんだった荒巻課長役を、映画版ではビートたけしがやっていたりするのはどうなのかなあ、と思ったりもしていたのですが…
その点は、そんなに気にならずに観れました。
(まあ、期待値かなり低くして観てたせいかも知れませんが…)

桃井かおるが、本当に普通のおばさんといった感じの演技でちょい役で出てきたり…

車などのデザインが「ブレードランナー」のデザインを担当していたシド・ミードぽかったりしたのも、SFマニヤの人が作ってる感じがしたりしました。

あと、ストーリーや設定が、無理なくブロックバスター映画として作るために、原作よりも矮小化されているようにも感じました。(そんなに嫌な感じの改変といった風には感じなかったです)

ただ、漫画やアニメ映画版で印象的に使われていたセリフ、
「私のゴーストが囁くのよ」
がなかったのは、気になりました。
まあ、翻訳のしようがなかったってことなんですかね。
とはいえ深夜にぼーっと観るにはうってつけの楽しい映画でした(^^)

https://paramount.jp/ghostshell/sp/

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