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「上野リチ ウィーンから来たデザイン・ファンタジー展」(三菱一号館美術館)

日本で活躍したオーストリア出身のデザイナー上野リチの回顧展。

戦前、戦中、戦後と、オーストリアのデザイン学校を出てから、テキスタイルなどのデザインを行なっていた上野リチ。
彼女は、ウィーンに来ていた日本人の建築家と結婚して、日本でデザイナーとして活躍、その後、教育者としてデザインの教育に携わった人とのこと。
全然知らないデザイナーさんでしたが、戦時中や戦後の混乱期に作っていたとは思えない朗らかな柔らかい印象のデザインでした。
現代日本のアカデミックなデザイン教育からは出てこない造形感覚…
東欧デザインとも違った日差しの暖かさを感じる軽やかで心が軽くなる、色や造形の組み合わせが面白い、楽しいデザイン…
デザインラフやデザインを観ていて、この作家さんは、お決まりのデザインがパターンみたいなものがなく、本当にその時その時で、デザインイメージを即興で生み出しているのが伝わって来ました。
良いものが観れたと感じた心軽くなる展示でした。

あと関係ないですが、この美術館横の園庭で盛んにウェディング写真を撮っているカップルを見掛けたのも印象に残りました。

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