「ザ・マジックアワー」(実写映画)の感想

視聴環境:ネット配信

【内容】
三谷幸喜監督、脚本のシチュエーションコメディ映画。

ヤクザのボスの愛人に手を出し殺されかけ男。
男は口からでまかせで伝説の殺し屋と知り合いであると言ったことから、殺し屋を連れてきたら助けてやると言われるのだが…
見つけられず、売れない役者を映画の撮影と騙して、殺し屋の代役にするのだが…

配役は…
殺し屋役を演じる売れない役者を、佐藤浩一。
殺されかけた間男を、妻夫木聡。
ボスの愛人を、深津絵里。
ヤクザのボスを、西田敏行。

【感想】
基本楽しく観れました。
特に、冒頭の30〜40分くらいは、かなり練られていて良く出来ているなあ、と感じました。
ただ後半に向かうにつれて、どんなに鈍い人間でも流石に気付くだろうという展開の連続で、ちょっとついていけない部分もありました。
映画のリアリティーラインを結構低く設定しているのはわかりますが、どこか乗り切れない感じもありました。
演劇として劇場で観れば、凄く楽しめるのだろうなあと感じたりしました。
過去作で出てきたホテル名の段ボール箱や、過去作の登場人物がカメオ出演したりとか、小ネタも色々と盛り込まれていたりして、そういうサービスも盛り込まれ映画でした。
一例で言えば、前の映画「THE 有頂天ホテル」で売れないフォークシンガーをやっていた香取慎吾が、ワンシーンだけ出演していたりしました。

若い頃の綾瀬はるかが出ていて、かなり脇役でしたが初々しく、映画を華やかな印象にしていました。
中井貴一、戸田恵子、鈴木京香、谷原章介など、錚々たるメンバーが出演していました。

映画冒頭、深津絵里と妻夫木聡のコンビのシーンがありましたが…
この間観た映画「悪人」でこのコンビのスーパーシリアスな演技を観たばかりだったので、そういった演じ分けなどが観れたのも良かったです。

映画の舞台になった古い昭和の雰囲気の街は、どこで撮影したのかと思って観ていたのですが…
映画のラストに、街を全てセットで作っている光景が映し出されていて、なるほどゼロから作っているのかと、納得したりしました。
お金を掛けた作品がしっかりと楽しませて、産業として成立させられている映画っていう存在は貴重なんだろうなあ、と思ったりした作品でした。

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