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「香月泰男展」(練馬区立美術館)

今日は午前中から、「香月泰男展」(練馬区立美術館)に行って来ました。
なんとなくネット観ていたら、今日が展覧会最終日だと知り、急遽行ってみることに。
香月泰男は戦前から戦後に活躍した洋画家で、第二次世界大戦末期のシベリア抑留の体験を元にしたシベリアシリーズが有名な画家です。
今回の展示では、
目玉のシベリアシリーズの作品、
初期のゴッホなどの印象派やキュビズムに影響を受けていた時期の作品、
晩年の色を噛み締めるように、使った作品が展示されていました。

個人的にこの展示の見所は、シベリアから帰国後、シベリアシリーズへと向かう過程からシベリアシリーズへと向かう過程での絵の魅力がグイグイと上がっていくところでした。
香月泰男の独特のボコボコとした絵の凹凸と、木炭などを使った粉っぽい黒の魅力。
この独特のマチエール、黒の鮮烈な美しさ…
宗教画のようでもあり、アウトサイダーアートのようでもあるような力強さ…
シベリアシリーズのゴツゴツとした乾いたマチエールは、その場面に立ち会ってしまったかのような臨場感を感じさせました。

この展示を見ていて、改めて油絵などの絵画の大きな魅力の柱は、マチエールだよなあと感じました。
画家としてのスタイルの達成と絵の完成度の
全然古びてない、今の感覚で観れる作品群でした。

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