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【公務員論】行政・公務員という肩書を利用して「善意の搾取」をしないで

「公務員つまんない」と思って公務員を辞めてしまった私が、「公務員は最高にクリエィティブな仕事」と気付き、どうやったらクリエィティブな公務員が増えるか日々色々考えることをnoteに【公務員論】として綴っています。

今日は、公務員という肩書をなくして、公務員がカウンターパートであるお仕事をするようになって感じたモヤモヤを番外編的に。

「○○勉強会」、「○○意見交換会」という名の善意の搾取

私たちのような民間行政は、取り組んでいる内容が行政と重複しています。そのため、行政が主催する「○○勉強会」「○○意見交換会」に呼ばれることが増えてきました。
「子育て支援」「地域活性化」「まちづくり」「防災」などの団体もそうですよね。

子育てしやすい街を作る!
移住者が増える街を作る!

その会の目的は立派ですし、そういう会はないよりあったほうがいいに決まっています。
私たちのような団体は、必要とされることで自分たちの存在意義も見いだせるし、目的達成のために協力したいと思ってできる限り参加しています。

ただ、大きな問題点が。
そういう会って大概「無償」で参加を求められるんです。

公務員の方々はお仕事としてお給料をもらって意見交換会やら勉強会をやっていますよね。
でも私たちは違います。その時間にも自分たちで捻出しないといけない人件費が発生します。
それを分かってでも出る意味がある会であればもちろん出ます。喜んで。
たとえば、その会で話したことを何かに反映してくれるのなら出席する意味があります。
しかし、そうではない、行政側の実績作りのようなただ形式的な会であることが多いからモヤモヤが止まりません。

単刀直入にいうと、公務員の方には「人件費」の意識がほぼありません。

「予算がないから仕方がない。」
だったら、最初からその予算を入れ込んで事業を作らないといけないのでは・・・と思います。
私たちの善意を搾取するような仕組みを変えてほしいなと・・・

「○○のような方を紹介してほしい」など見えない財産を簡単に捕りに来ないで

私たちのようないわゆる民間行政的な団体は人件費を捻出するのにどれだけ頑張っているか、、、知っているでしょうか・・・

tentenも2018年に活動を開始して法人化するまでの約2年半、補助金や助成金を活用して活動していたため、給料はほぼなし。人件費を少しだしてもいい助成金から時給換算して100円ぐらいの人件費だけで運営していました。
今はようやくお給料を出せるようになりましたが、それでもパートさんは最低賃金からの雇用ですし、正社員も1名でまだまだ低賃金で働いてもらっています。

そんなギリギリの状態で、私たちは必死に活動して実績を作ってきたし、人との繋がりも作ってきました。そしてなによりゼロイチを作り上げた経験をしてきました。これが私たちの目に見えない財産なのです。

「こういうことをやりたい、だからこういう人を紹介してほしい」
「こういう人を育てたい、だからtentenさんの経験を話してほしい」
「こういう人から相談を受けた、tentenさんのお話を聞かせたいので連れて行っていいですか」

分かります。分かりますよ。
素晴らしいことですし、私たちも協力したいです。

でも私たちが時給100円で必死に積み上げてきた人との繋がり、経験、それを元にしたアドバイスをさらっと奪いに来た、そんな感覚に陥ることがあります。

特に「人を紹介してください」は厄介です。
私たちだけでなく、紹介する人にまで色々なことが波及してしまうからです。
もし紹介したことでいざこざが起こったりしたら「tentenから紹介されたことで迷惑をこうむった」と私たちの信用問題にも関わってきます。
簡単に人を紹介してもらわないでください。
まずは自力で探してください。
「人材紹介業」という職業があるように、普通、人を紹介してもらうには多額のお金がかかります。

「相手にとってもwinwinか」その感覚だけでも持ってほしい

この話って、こういう風に公にするのにはかなり勇気が必要です。
「偉そうに何言ってるんだよ」と言われるから。
でも、私だけでなく、同じように思っている同じような民間行政の団体さんは多いです。
みんな言わないだけです。
モヤモヤを抱え続けています。

でも先ほどから言っているように、私たちも協力したいし、行政と一緒に目標を達成していきたいのです。

どうかお仕事としてやらせてください。

もしくは、私たちにとってもwinwinなものに昇華してもらえたらと思います。

その感覚だけでも持った公務員が増えると、わたしたちのような民間団体も育っていきます。

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