私学の魅力(学校文化編)

公立校には異動がある。

異動先の学校では、ローカルルールがあったりする。

管理職の雰囲気や考え方によっても変わってくる。

良いものもあれば、悪いものもある。

これはもちろん、私学も同じ。

私学の場合は異動がないので(系列校とかは別)、長い期間にわたってこのローカルルールの中で過ごすことになる。

公立の場合は、「どうせ異動があるから、何年か我慢すればいいや」となってしまって、結局変わらないことが多い。

しかし、私学の場合は、「良いローカルルール」ならまだしも、「悪いローカルルール」や「悪しき習慣」から逃げられない。

基本的には異動がないからだ。

いや、自ら異動してもよいと思う(転職という意味になってしまうが)。

私はそうやって、自らが望む職場環境と待遇を手に入れた。

もちろん、今の職場環境も100%満足できるものではない。

というか、そんな職場環境はどこにもありえない。

しかし、より100%に近づけることはできると思っている。

私学は、良くも悪くも自分の学校の中の判断だけで、物事を変えることができる。

教育委員会などには縛られない。

だから、変えていけばいいのだ。

もちろん、時間はかかる。

耐えなければいけない時期もある。

しかし、関係する人と連携して、きちんと順を追って筋道を明確にして動くことで、変わるものもある。

それを実感している。

私が勤務した2つ目の私学は、とにかく柔軟に細かく変える学校だった。

教職員も対応するのが大変だったが、小さな変化の繰り返しだったから、対応するのも無理はなかった。

職場内の雰囲気も、「よりよく改善する」ことに積極的だった。

自分の意見は、身近な主任を通して上の方のエライ先生たちにあげてもらうタイルだった。

もちろん、途中でもみ消されることもある。

ただ、主任やエライ先生たちが議論する中で、もっと改善されることもある。

そんな学校だった。

4つ目の私学は、逆に個々の教員のレベルでも「校長」「理事長」クラスに直談判しに行ける学校。

これはこれで話が早いのだが、きちんと理論武装していかないと取り合ってもらえない。

周囲の教員にも根回しが必要だったりする。

細かく修正するよりは、必要に応じて大胆に改革するタイプの学校。

ただし、基本的には、理にかなっているものが多いので、納得していける。

自分自身がこの後ずっと関わっていくことだと考えると、大きな改革でも順応しなければと思わされる。

公立校の改革は、とりあえず上(国とか県とか教育委員会とか)から降りてくる。

意見の議論もなく、とりあえず「降ってくる」。

ここに1つ心理的な障壁があるような気がする。

また、管理職によってもその解釈が違ったり、取り組み方の熱が違うことも多い。

こういうことが、異動とも相まって、「改革」や「変更」に対して進まない理由にもなってしまっているような気もする。

もちろん、都道府県とか、自治体とか、そういう大きい規模だからという問題もある。

だからこそ

小さい規模でこそある「私学」という器が魅力的なのだ。

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