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私立学校間は緩やかに繋がっていることがある

私立学校は、基本的には研修の類は公立校に比べると弱いと思います。

それは、私自身が片手では足りない数の私学と、公立のどちらも経験しているからこそ、痛切に感じるところもあります。

公立校の初任者研修については、過去に以下のような記事も書いています。

センター研修も宿泊研修もいろいろなものがありましたが、逆にお上(自治体)からやれといわれてやるからこそ、機会を得ているという見方もできると思います。

私立学校では、ここまで充実した種類やテーマの研修を独自に全て準備することはやはり難しいです。

一方、私学だからこそ、私学の協会が携わっているような研修もあります。

このあたりは一長一短ですが、強制力がない中で、自分で探して申し込んで、忙しい業務の中を縫って参加するというのはやはりハードルも高いもの。公立校であれば、「法定研修なのでいってきます」と伝えれば周囲もやむを得ないよね、という雰囲気になることも少なくありません。

私立学校は自分たちで募集活動も入試問題の作成もやらなければならないため、公立校とは違った忙しい側面もあります。

日々の業務の中で埋もれてしまいがちなのですが、逆に個々の繋がりをパワーアップさせて、小集団で自主的に研修や勉強会を立ち上げている先生方もいるようです。

公立の研修はやはり公立校特有の問題に焦点を当てたりしているので、公立校で勤務している分には役立つことも少なくないのですが、私立学校(特に東京都)は一定の生徒層が集まっている学校もまだまだ多いです。

もちろん上位校には上位校のやり方やノウハウが、中堅校には中堅校に合ったやり方がありますが、根底にある生徒のためにどう教育活動を改善していくかという思いはどこでも一緒なのだと思います。

公立ほど一般化された研修ではなく、ある程度入試という篩にかけられた子どもたちが集まった私立学校だからこそ、時間をかけて考えたいことや、身につけたいマインドセットなんかもあるわけです。

そういうものを勉強している自主的な研修会があることを耳にしました。

当初は数人から始まった集まりも、話を聞いていると、二桁は優に超えるようになってきたそうです。

こういう集まり、当然のことですが、公に募集しているわけでもなく、内々で定期的に集まってやっているとのことで、自分から様々な業務に首を突っ込んだり、人間関係を形成したりしないと出会えないようなものだと思います。

もちろん、小規模な集まりだからこそ、ただただ自己満足的に落ち着いてしまい、お互いに傷を舐め合うだけのようなものになっている可能性も十分考えられます。このあたりは、集まっている人たちや、話の内容を自分で判断する必要はありそうです。

ただ、聞いた話、それなりに高いレベルの学校の、それなりの先生方も参加しているようで、そういう観点では私立学校の「学の独立」のようなものを感じてしまいました。

こういうものも、私学の1つの魅力なのかもしれません。

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私学教員@転職の鬼
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