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手のひら先生の高麗手指鍼療法 12 東洋医学の診断法 脈診ほか

年を取ってくるとなぜか人に触られたくなります。

鍼の資格のほかに、灸の資格、さらにあんま・マッサージ・指圧資格、計3つの資格を取ることが出来ます。

若いときはあんまは受けたいとは思いませんでした。

それが40歳を越えるとなぜか人に触ってほしくなるのです。

これは「人の気を受けたくなるからだ」と私は思っています。元気の気ですね。

高齢者になると若者と接触すると元気になりますが、これは若い気を受けるからなのです。

老若男女が一緒になって行うグループを見ると、高齢者がはつらつとプレーしていて皆が和気藹々としています。

東洋医学は気の流れを捉え気の診断をして、病気を予防し治す医療なのです。

この「気」という考え方を取り入れて生活を考えると、現代には得るものが多くなると思います。

さて鍼灸では治療前に診断をします。

先日お話しした「オーリングテスト」も気の診断になりますが、気の流れを捉えるものではありません。

二千年前から診断に使われているのが脈診です。

両手首に指を当て圧したり浮かせたり、動脈の拍動を感じてどこの経絡が強くなっている弱っているをまず診断します。

上級者になるとこの拍動の形を捉えて、様々な治療ができると言います。

これらは弟子入りした先生から教えてもらわないと、本を読んだだけでは身につかないものです。

これが東洋医学を習得する難しさにあります。

「共通感覚」を得るレベルになるには、学校だけでは学べないのが難しいところでしょう。

オーリングテストは比較的習得しやすいのですが、気の流れを直接捉えることは出来ません。

とは言え脈診を学ばなければ、鍼灸の王道「経絡治療」をすることが出来ません。

なぜ古代の治療家たちは脈そのものを捉えるのではなく、動脈の拍動を捉えることで気の流れを推し測るという、面倒な方法を取ることにしたのでしょうか?

さらになぜ脈診に対して異論が二千年も起きなかったのはなぜだったのでしょうか?

フィンガーテストの出現

入江正先生 河野忠男先生お二人が同時に発見したのが、指には磁石の性質があるという事です。

世界に冠たる発見だと個人的には思うのですが、長所の裏にはやはり短所もあるのです。

古代の治療家たちはおそらく気が見えていたでしょうし、気の流れ経絡も見えていたはずです。

「嘘だろう?」と思いますか?

気功を教えてくださったのが「北斗の拳のケンシローのモデルと言われている、鳥居隆篤先生でした」。

稽古の時に先生が「私は経絡が見える、気の流れが見える」と仰ったときがありました。

現代にも気の流れを見ることが出来る方がいるのです。

経絡を流れる気は1秒間に50センチ進みます。手のひらの気脈では5センチメートルです。

例えるなら赤ちゃんが犬や猫を捕まえようとして、捕まえきれないのをイメージすると良いかもしれません。

そのような流れを捉えることは不可能です。

金成万先生が「フィンガーテストは使えないよ」と仰っていたのが理解できました。

気を瞬間でとらえること自体が難しいのです。

それでおそらく諦めた結果、脈を診ることで気を取れることにしたのではないかと、今私は推測しています。

しかしフィンガーテストは素晴らしい診断道具なので、工夫を加えて重宝しています。

一方脈診が出来なきゃ鍼灸師ではないと思いますが、何しろ学ぶところは限られています。

その上修行期間が長すぎます。

山下詢先生の「脈診入門」は脈とはどのようなものか、初心者でも理解しやすく分析力が優れたものです。

それでも先生に直接手を取って学んで初めて、そこに書いてあることが理解できたのでした。

マッサージはいまはわきに置きますが、あんまも気の治療なのでまず最初に脈診から入ります。

鍼灸師も按摩師も脈診をしなければ、「う~ん」治療を受けない方がいいかもしれませんね。

ちょっと「あんま」について書きます。

世界中にマッサージは存在しますね。

中国の推拿(スイナ) タイ式マッサージ ヨーロッパ開発されたヘラで皮膚を強くさするもの 足もみ法 等々あります。

しかし「あんま 按摩」は日本独特の物で、経絡をほぐしながら指先から気を患者に中に有しながら治す方法です。

外から見ればマッサージも指圧とも区別がつかないかもわかりませんが、本質は全く別物なのです。

もしかすると治療家本人自身も分かっていないかも?

私の診断技術と器具

フィンガーテストに欠陥があると書きましたが、実はその欠点を修正する方法を考えました。

気の流れを直接診断できた方が治療には便利だからです。

私自身としてはその器具は簡単に見つかりました。

東洋医学では全く新しい発見をしなくても、先達たちの努力と工夫があるのでその中のアイディアを頂戴することで、意外と簡単に壁は突破できるものです。

さらに言うとこの二千年間ツボに何本鍼を刺せばよいのか、このような問題を討論したとか激論があったとか、寡聞にして聞いたことがありません。

しかしこれは大事な問題です。

ツボにも気の強弱があるのでそれを補正するためには鍼の適正な本数があるはずなのです。

いままで理論通りに治療していたのに効果が乏しいのは、もしかするとツボの刺激度が足りなかったかもしれません。

ただし達人と言われる治療家は、自ら持つ気のパワーを鍼に注入するので、鍼の本数など今まで問題出なかったのかもしれません。

まだまだ東洋医学始まって二千年と言われます。解決すべき問題はソチこちに隠れているのです。

と言う分けでツボの診断ができる方法簡単な器具を作りました。

この器具を作るために存在する道具は、開発目的が違うのですが気を整える働きがあるものなので、簡単に用途を変えることが出来るのです。

先達たちに感謝です。

これだと自律神経の調整に鍼を何本刺せば良いのかなんて簡単です。


私のホームページはこちらです。「手のひら先生のリウマチ相談室」


次の本は「手のひら先生スタイルの高麗手指鍼療法」がどのようにして生まれたのかを書いたものです。
他の鍼灸書のようにこのツボを使えば治るというような本ではありません。手のひらのツボのことや治療法については
「高麗手指鍼講座」柳泰佑著 たにぐち書店 刊 日本語訳がありますのでご覧ください。鍼灸は見たり読んだりしても身につくものではありません。

一般の方には病気を治す鍼治療とはどういうものか理解できるように書いてあります。さらに私なりの簡単自律神経調整法を図解しております。

サポート頂いたら最先端の医学雑誌と、最先端の進化論本を購入し難病治療研究に役立てる予定です。