仕事への向かい方とは。大塚家具の接客から考える。

最近出来た大塚家具のショールームに行ってきた。
ハーマンミラーのアーロンチェアが欲しくて、公式HPから買おうと思っていたが、実物の感触を知っておきたかったところで取扱店になっていたので寄ってみた。

ただ、行ったタイミングが悪かった。
別件で用事があり、その日のスタイルはデニムに上はジャージ…

そして、当然のことがおきた。
そう。誰も相手をしてくれないのである。
店に入って1番最初に出会った店員は「いらっしゃいませ」と言いかけて、私の格好を見るや、
「いらっ…」と言いかけて、目を逸らしてどこかへ早足で立ち去っていった。

その後もすれ違う全ての店員が目を逸らして行く。
そりゃそうだろう。
パッと見はちょこザップ帰りの若造。金なんか1円も持って無さそうだ。
素晴らしい対応である。

昔聞いた話ではロレックスなんかは一見の時計屋では見せてもくれないという。
実際に買ってくれるかどうかも分からない奴を相手にする時間は無駄だし、その後も継続的に金を落としてくれる確率は低い。さらに背伸びしてる奴に売ったとしても金に困って中古屋に流されるくらいなら馴染みの長く愛してくれる人に売った方がブランド価値も維持できるってものだ。

ただ、それは何十万、下手すりゃ何百万もする物の話。
家具なんてたかが数十万。
私の目当てのアーロンチェアなんて20万円程度の物。ランクを下げてセイルチェアや別ブランドにすれば10万そこらだ。
果たしてそこまで品位を求める物なのだろうか。

都市伝説的に、田舎の農家の老人が軽トラ、薄汚れた作業着で海外の高級車ディーラーに行くと相手にもされず、その足でレクサスに行き最高級グレード車を現金で購入していった。なんて話がある。(昔YouTuberで同じような事してる人もいましたが)

じゃあレクサスは高級店では無いのかというと、人の感性にもよるだろうが、高級車だろう。

それではレクサスとメルセデスに何の違いがあるのか。
それは、客の購買欲を見抜けるかどうかの違いだろう。

時計なんかは、ちゃんと手入れをすれば何十年でも使える。そこで客を選ぶのは、今後の付き合いを考えれば当然である。
しかし、家具や車は買い替えのスパンがどんなに長くても10年そこらである。
であれば、客の「欲しい」という気持ちを逃してしまう事はただの損失でしか無い。
まして今の時代、車は難しいが家具に関して言えば公式HPで買える時代である。(しかも自分好みにカスタマイズして)

別に店側としても1人くらい客を逃しても大したダメージはないだろうから別にそれが大問題だとは思わないが、確実に1人の人間の心証を悪くしたことには間違いない。

コレを自分の仕事に当てはめて考えると、やはり1人1人の人間を大切にしなければならないなと改めて考えさせられる。
全体として大したマイナスでは無くとも、誰か1人にでも手を抜くとそれが少しずつ当たり前になって、自分の仕事への取り組み方が雑になり、結果的に大きなマイナスを生み出すきっかけになりうる。
やはり怖いのは自分の仕事への関わり方が良くない方向へ進む事である。
何時でもフルパワーであるべきとは当然思わない。
疲れるし。
それでも手を抜いて良い場面と、手を抜いてはいけない場面を間違う事だけはあってはならない。
対人の仕事で、人を疎かにしてはいけない。
そんな当たり前のことを改めて考えさせられた経験だった。

※あくまで今回は高級店にラフな格好で行った自分が悪いです。
対応されなくて当然と思って行っています。
そこでの対応から考えた事を書いているだけなので、大塚家具への愚痴とかでもないです。
嘘です。若干気に入らないです。

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