「線は、僕を描く」を読んで


ずっと気になっていた、砥上裕將著「線は、僕を描く」を読んだのでその感想を。
GW、札幌に旅行に行ったのですが、帰りの飛行機のお供に購入しました。

全くの初心者がその世界の巨匠にスカウトされ、
賞の授賞を目指す、、、その字面だけでは結構ありふれている題材ではありますが、今回のテーマは水墨画です。かなり珍しいテーマだなと思って気になっていました。
同じようなストーリーとなる、テーマが陸上の「一瞬の風になれ」や「風は強く吹いている」も私は大好きですし、絵がテーマということでどんな物語になるのだろうとワクワクしながら読みました。

作品を読んで思った事は、
これは水墨画を通した主人公霜介の生の物語なんだなって事でした。
両親を失ってしまい、自分の世界に閉じこもってしまうところからいろんな人から見えない援助をもらいながら立ち直っていく。
そんな物語でした。

作家さんと経歴見ずに本を購入したのですが、
作家さん自身が水墨画家さんなのですね。
そこも大きく起因しているのでしょうか、
水墨画を描くシーンが細かに描写されていて読んでいて面白かったです。
普段完成された絵しか見ることができない私たちにとっては作品が描かれる過程を知ることはとても贅沢だなと嬉しくなりました。

今年2022年10月に横浜流星さん主演で映画化するみたいですね。
映画をきっかけに原作を読まれる方、芸術もとい水墨画に興味を持たれる方が増えますように。
個人的には監督が映画ちはやふるを手がけた方と知って楽しみにしています。

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