第4話 迷ってる暇はない10分間
2/16 16時40分
今日は所沢駅
今回から10分になった、2分に一回のペースで声かけしなければいけない
昨日の成績が少しよかった分、今日もその流れでいきたい
昨日の声かけイメージを、より、細かく思い出して、もう一度再現したい
迷ってる暇はない
10分は本当にあっという間だ
誰に声かけようか…と迷ってるとまず達成は難しい
追い詰められた状況で、声かけすることで、声かけ一つ一つの精度というよりは、メンタルの負荷に慣れることが目的だ
そこへの負荷が薄くなってきてから、どうやったらバンゲできるかを考えていく
今は声かけをするという行為にメモリがほとんど持ってかれていて、客観的に自分を見る余裕がない
とりあえずは声かけをしよう
ラーメン屋やら、マックやらが立ち並ぶ通りでやることにした
「こんばんわ」
「…」
「こんばんわ」
「…」
まずは二人
しかし、完全に不審者だったな、いまの
怖さが、表に出てしまっている、あれで立ち止まるわけがない
前からもう一人
「こんばんわ」
「…」
よし、次
あと5分、驚くほどはやい
何も考えないようにすることで、声かけには向かえるのだが、本当に何も考えずいくので、ひたすら不審者っぽくなってしまう
それでもなんとか意地で
こんばんわ
「…」
こんばんわ
「…」
時刻は16時50分
なんとか…ノルマは達成した
10分ギリギリだった
達成はしたが、あの声かけで反応するひとはいないだろうなーという感じだった
こちらのメンタルが安定していないと、向こうも反応するわけがないのだが、焦りと怖さから不審者感MAXになってしまう
なんとかペナルティーは逃れた
ただ、このシステムどうなんだ…
まだなんともいえない
本日
声かけ 5
バンゲ 0
また明日
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