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わたしたちの夢見るからだ

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ハンドポークタトゥー・絵・声・短歌・文章・踊りなど、様々な表現活動を行っている無さん(@naknar32)のエッセイです。 わたしたちの「からだ」とは何か。「からだが社会化され…
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記事一覧

わたしたちの夢見るからだ:あとがき

 ということで連載が終わりました。わー。  読んでくれた方がいたり点滅社さんに書くのをい…

点滅社
3週間前
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わたしたちの夢見るからだ【第十六話】:皮膚をさわる/後編

前編はこちらから。↓  呪いのように育ったそれについてもやもやを抱えていたある日、電車に…

点滅社
3週間前
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わたしたちの夢見るからだ【第十五話】:皮膚をさわる/前編

 身支度というものがある。  2〜3ヶ月ほど前までだろうか、そう遠くない過去の話だが、わた…

点滅社
1か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第十四話】:よく人と会うようになった/自分をゆるせない…

 24歳頃だった、死にたい気持ちがあたりまえになった頃に、何かすがるものが欲しくて、ようや…

点滅社
2か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第十三話】:よく人と会うようになった/自分をゆるせない…

ちかごろは、よく人に会うようになった。  13年前、21歳のわたしは、進学のために移り住んだ…

点滅社
2か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第十二話】:この先生きのこるには

『この先生きのこるには』は、2000年頃発祥のネットミームだ。 「このさき、いきのこる」の意…

点滅社
3か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第十一話】:なぜタトゥーが好きかそれでも考えてみた

 前項より引き続いて、なぜタトゥーを好きなみんながタトゥーを好きかについて無理やり一括りにまとめるよりは、なぜわたしがタトゥーを好きかということについて先に書いた方が良さそうな気がし、それについて書く。 ・自分と外界の区別がつく  皮膚が自己以外と自己を分ける境界であるとしよう。その境界に初めて彫られたタトゥーを確認した時、無味なコンクリートの壁にスプレー塗料を吹き付け、完成させたグラフィティを眺めているライターのような心持ちになった。  壁を壊したいわけではない。壁が

わたしたちの夢見るからだ【第十話】:どうしてタトゥーが好きなのかってひとことじゃ…

 そもそもタトゥー=反社会性や反体制的の印象自体、あまり珍しくないもの、少数でない人が持…

点滅社
7か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第九話】:今のわたしからタトゥーについて考える

 前回の話を踏まえ。  先日受けたデザインのオーダーについて、興味深いことがあった。  …

点滅社
8か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第八話】:タトゥーになれなかった傷についての覚え書き

 前回書いたことについて。  親愛なるねこさんがわたしの手につけた引っかき傷、そこにイン…

点滅社
8か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第七話】:タトゥーになった傷についての覚え書き

 ねこと暮らしている。  ねこという生き物に常に敬意を示さずにはいられないため、ねこさん…

点滅社
9か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第六話】:タトゥー/多元的な美しさについて

※摂食障害についての記述があります。閲覧は自己責任でお願い致します。  人間がより美しい…

点滅社
10か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第五話】:つくることのひらかれ(後編)

前編はこちらから。  踊りにおける身体表現について。  踊ることは、自ら(あるいは他者)の…

点滅社
11か月前
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わたしたちの夢見るからだ【第四話】:つくることのひらかれ(前編)

 前回書いたのは、わたしの踊りの原初体験のようなものだった。踊りをするものとしての個人的な体験だ。  踊ること、もう少し拡げて、芸術作品を作ることの可能性について。  芸術作品というものは人に見せる(あるいは体験させる)前提で作られる場合が多いと思うし、なんであれ作品と呼べるものが、鑑賞する対象を全く想定や意識せず作られることは珍しいように思う。しかし作り手が創り出したその作品を、どのように、誰に、いつ見られるか(体験されるか)というようなことは、作り手に完全にはコントロー