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インタビュー004 栁 尚武様

自分の人生は一度きり…
楽しむことがモットーという柳さん。
と言いながらも人を育て、
愛される店を作り、
事業を展開して社会貢献につなげています。

自分のことだけでなく
働く人…健常者だけでなく、
障害者就労の未来まで担っています。

柳さんとスタッフ

(スタッフの皆さんと 柳さんは写真一番右)

――柳さんに話を伺うのはこれで二度目ですね。
以前、女子栄養大学学生の卒業論文のために必要な取材に
ご協力くださったことがありました。
あの時はお世話になりました。
その時も夢=目標=やりたいことについて、
聞いたことがありました。
漠然とした夢ではなく確実にこなしていく
目標が明確にされていました。
夢=やりたいことが目標となって
次々叶っていく感じでしょうか?

柳)自分はやりたいことしかやってないので…(笑)
ただ自分の中の最終的な目標は
『ちゃんとした経営者になること』で
自分を認められるようになることなのですが、
そこまで多分一生行きつかないかと思います。


――え~っ、なぜ。厳しいですね。

柳)ん~。多分満足できないのじゃないかと思います。
自分が個人的に幸せなことには常に満足しているのですが、
経営者として考えるとまだまだだと思うところだらけで…。
いろいろな意味で『やさしいひと』になりたいです。
厳しいとか強いといった意味を含めたやさしいひと。
他人にも基本的には怒りません。
自分が一緒に仕事をする人間は最低でも高校生以上。
その年齢であれば自分で考え行動する能力を
持っていると思っています。
怒鳴っても逆効果な場合が多い。
注意はするけど怒らないで
反省する材料しか与えない。


――感情的になると店内の雰囲気悪くなりますしね。

柳)うちは特に飲食なのでバイトも女子が多いですしね。
男子には多少厳しいですよ(笑)

ナチュラル木


――柳さんは坂戸市にっさいにて、
人気店『創作イタリアンナチュラル木』を経営していますが
もう何年になりますか?

柳)16年です。
その前に北坂戸で『街のパスタ屋さんナチュラル』という店を
妹と営業していたのですが
にっさいにオープンしてからそのくらいになります。

――創作イタリアンナチュラル木の前に
街のパスタ屋さんナチュラルというお店を
妹さんとされていたのですね。
その名を受け継いでナチュラル木という店名だったのですか…
にっさいにオープンした当初のこと、よく覚えています。
近隣にないカジュアルイタリアンで、
前菜とスイーツがビュッフェスタイルというのが
女性のハートを鷲掴みにしていましたよね。

柳)(笑)そうでしたか?
その前はワンプレートや丼などいろいろやりました。

――試行錯誤されたのですね。
ナチュラルさんはビュッフェスタイルという
オシャレイメージがヒットしたのだと思います。
メインを頼むと前菜とデザートの小皿がたくさん選べる
というのが女性にオオウケでした。
それもこのコロナ禍で難しくなって…。

柳)そうですね…。
状況を見て店を閉めていた時期もありましたし、
現在もランチタイムとテイクアウトのみの営業です。
もともと7~8年前からお弁当をやっていたものですから
すぐに気持ちを切り替えました。
ビュッフェをやり始めたのもお弁当用に作ったものを
活用できるということもありました。

お弁当

――就労支援をやり始めたのは何年前ですか?

柳)2年前です。


――『就労継続支援B型事業所 Fun Challenge』という屋号も
柳さんがつけたのですか?
『楽しみながら挑む』という意味でしょうか?

柳)そうですね。
そのままストレートな意味です(笑)
うちのスタッフ2名のご兄弟が
別の就労施設に行っていて
一日8時間働いて月に1万5千円くらいしか
もらえないという話を聞いて
当時は全く就労のことは知らなかったのですが、
それって賃金低すぎるよね…何とかできませんか?
という流れになりました。
調べ始めると就労にはA型とB型があり、
A型であれば通常の最低賃金
(埼玉県では令和2年10月1日から時間額928円)で
雇えるということを知りました。
ただそれはとても難しいことで
障害のあるスタッフ以外にも雇わなくてはいけないし。
いろいろ考えて今お弁当は一日平均200個売れるのですが
それを500個まで伸ばすとAでもやっていけるんですよ。


――お~~~っ!

柳)それを目標にやっていたのですが、
法律の改定などがあり、
県がなかなかA型を容認しなくなりました。
B型で実績を出さないとダメだと…。
Bだと求人広告を出せないなどデメリットも多く
なかなか人も集まらない。
いろんなお墨付きがないと難しいのですが
今だんだん増えて8~9人になりました。
坂戸で飲食の就労はうち一件
さらに母体が飲食からの就労は
他でもなかなかないと思います。


――素晴らしいですよね。

柳)しかし、このコロナで母体のレストランの稼働がない。
お弁当に頼るだけではなかなか収益を増やせないということで
キノコプラント事業を始めようと準備中です。

――それはいいですね。
絶対買います(笑)

柳)ものづくり補助金の申請がようやく通りまして…。
シイタケ、タモギタケ、キクラゲ、ハナビラタケなど、
楽しみにしていてください。
キッチンカーを購入してキノコ類がのったピザなど
出したら絶対いいと思うんですよね。

――楽しみです~🎵
マスコミとかも活用して活動を知ってもらって
ネット販売もバンバンやってください!

柳)事業が回るようになって
自分がそれ以外に動けるようになったら
午後からレストランを開放して
子ども食堂もやってみたいですね。
その頃になったら自分の子どもたちが成長して
きっとバイトしてくれると思います。
勉強を教えてくれたり…いい空間になると思います。

――絶対いいと思います!
そこで注意はするけど
決して怒らない指導をするのですね(笑)

ピザ


レストランでタモギタケのスープや
ハナビラタケのピザがメニューに載るのも
近い将来可能になりますね。
就労者も増えてA型になったころ
きっと柳さんの目標は
また新しくステップアップしているのでしょう!
どんどん夢を叶えてゆく柳さんを応援したい方
イタリアンを堪能したい方は
下記へどうぞ!

創作イタリアンナチュラル木
埼玉県坂戸市にっさい花みず木2-8-7
049-282-7335

HP https://sun-natural.net/
Instagram https://www.instagram.com/natural.ki/
Facebook https://m.facebook.com/sakado.natural.ki/

(文章:戸田雅子)

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