2021年に私がCDを買う3つの理由。
みなさんは何で音楽を聴きますか?
サブスクか、YouTubeか、レコードか。
マニアックにカセットかも。
いえいえ、CDがありますよね。
CDが姿を消すのも時間の問題だといわれていますが、私はCDを買っています。
なぜこのサブスク時代ともいえる2021年にCDを買うのか。
私なりの理由を綴りたいと思います。
アーティストの世界観に浸る
CDにはアーティストの表現が詰め込まれています。
サブスクではわからないようなジャケットの細かいところ、歌詞カード、ジャケット裏、CDの中身。
それらすべてを含めて、アルバムというひとつの作品がモノとしてあるのではないかと思うのです。
楽曲を聴きながら、アルバムの細かいところをチェックするあの時間は買った人だけの贅沢。
個人的に、歌詞カードの最後にあるSpecial Thanksを見るのが好きなんです。
メンバーの家族や、かつてお世話になった恩師、ライブハウスが書かれていることもあります。
なんとなく、そのアーティストの内側に近づける気がするのです。
ずっと真夜中でいいのに。の『ぐされ』は、ずとまよワールド全開でした。
MVもそうですが、世界観を作り出すのが上手いし、入り込む感覚になります。
ネットミュージックのアーティストや、若い世代のアーティストはとくにパッケージのカタチを考え続けている印象があります。
04 Limited Sazabysもその筆頭といえアーティスト。
缶で発売した『SEEDS』、箱で発売することが決まっている『fade/Just』。
どちらも彼らが「パッケージ」にこだわってCDにとらわれないカタチを模索していることが表れています。
先日発売のSEKAI NO OWARI『scent of memory』のキャンドル盤には、収録曲をイメージしたキャンドルが特典として付属しています。
世界観を嗅覚で拡張してくれます(なくなってしまうのが惜しい!)。
サブスクで聴けない音源を手に入れる
インディーズの頃の盤などはサブスクでリリースしていないことがかなりあります。
しかし、初期の頃にしかない音も聴きたい。
歌い方も、楽器の音も、サウンドの質も、少し荒いかもしれないけれど、それがむしろ魅力的なものとなって、欲しくなるのです。
売れていない時期の音源は、流通量が少なく手に入れることが難しいときもあります、是が非でも手に入れたくなります。
『竜とそばかすの姫』で注目されている中村佳穂の1stアルバム『リピー塔ががたつ』もそんな1枚です。
廃盤になっていたようで、メルカリなどで3万円ほどで売られていました。
さすがに手が出せないと思っていたところに、再販を知ったので速攻で購入。
なくなるまえに、ぜひ。
また、特典での音源にも注目です。
ライブ音源盤、インストゥルメンタル盤、デモ音源などがCDの特典として付いていることも多くあります。
アーティストの音を少しでも聴きたいファンとしては、お金を払ってCDを買って欲しいものに違いありません。
私はとくに、インストゥルメンタル盤に弱いですね。
すぐ購入してしまうのです。
LUCKY TAPESの「Blend」ではタワレコで購入すると、デモ音源とインストゥルメンタルの両方が付いてきました。
最高にLUCKY TAPESに浸りました。
音楽遍歴として残す
これが最も大きな理由です。
サブスクで再生していると、大好きだったあの曲も埋もれて完全に聴かなくなってしまう日が来るかもしれません。
それは寂しいことだと、私は思います。
人生の音楽史において、栞をそっと挟むような気持ちで、CDを買っています。
だから、瞬間的に熱狂していたものや、何度も何度も繰り返して聴いたものはCDで買って、部屋に並べています。
片平里菜の「一年中」を買った理由はこれです。
リリースは2020年の1月ですが、何度も、何度もサブスクで聴き、何度も救われる感覚になりました。
自分の中で大切な1枚になったのです。
だからこそ、選んだのはCDで買うという選択肢。
既にリリースされているものをCDで買うことの意義は、私の中にはっきりとあるのです。
ずとまよ「ぐされ」は前作「潜潜話」が大好きで、何度もリピートしていました。
その作品を買ってもよかったのですが、「前作からの期待」というものを込めて今作「ぐされ」をCDで買うことにしました。
実際に期待以上のアルバムだったので、買ってよかったと思っています。
友達、いつかの自分の子ども、将来の自分に、音楽遍歴を紹介するような気持ちでCDラックを眺めるのです。
「こんな音楽を聴いてきました」という気持ちで。
同じような気持ちで、本も紙で買ってしまいます。
ものすごく場所をとるんですけれど。
それでもフィジカルでほしいと思います。
今回挙げたような理由以外にも、推しを応援したい、生写真が欲しい、チェキ券が欲しい、というものもあると思います。
それも素敵な理由の一つです。
ますます陰に隠れていくCDについて、購入を今一度考えてみてはいかがでしょうか。