【響け!ユーフォニアム3】10話感想


凄い回だった。
前半パートは9話の重い流れの続き。
麗奈と秀一が言い合っていたのはびっくり。
秀一は久美子の事になると感情的になる。
部長という言葉を使ってるけど、私情が垣間見える瞬間が良い。
その場の後、黒江真由が何か言いたそうにしてて奏が声をかけたシーン、さり気ないけど印象に残る。
空気を読んで空気を読めない行動をしようとした真由を奏が空気を読んで止めに行ったように感じた。奏、今期仕事しすぎ。
もう一度麗奈と話そうと連絡する久美子。
河川敷での会話で、滝先生が部員に説明する事を提案するも麗奈は拒否。
滝先生の選考・説明の必要がない、という事を一貫して支持している。本当に芯が強い子だと思った。
つい「正論」という今の麗奈には嫌味な表現で強く言ってしまった久美子。
もう八方塞がりになってしまったところで、最後の希望である、あすか先輩の元へ。
あって良かったひまわりのポストカード。

マンションのインターホンであたふたしてた久美子が久美子らしい。
中瀬古香織、見た目もあの時から変わらず朗らかで優しい雰囲気の人柄。
対して、大学デビューを感じさせる田中あすかの見た目の変わりよう。
でも久美子は本質は変わっていない事を瞬時に察する。
それにしても、お揃いのティーカップ、自然な流れでの膝枕、色々見せつけつけてくれる。
麗奈と喧嘩した後にやってくる予想を完全に当てられるも、そこは今回の相談のテーマではないので、はぐらかすのが久美子らしい。
私情抜きで、北宇治の部長として部内の事を1番に考えてる事が伺える。
あすかの久美子に対する「わがまま」という言葉、きついけど今の久美子には響く言葉だった。
自身が3年の際、久美子に言われたわがままを例をあげて「折れるしかなかった」という言葉は「久美子は久美子のままで良い」というように捉えられるし「いつもギリギリで行動する」という言葉も「今ならまだ間に合う」という裏返しに感じた。
表面上は寄り添わないけど、芯の部分は久美子を想った優しさを感じられた。
今の久美子に1番刺さる言葉を伝えられる田中あすかは、久美子が憧れるあすか先輩の姿のままだった。
あすかの言葉で完全に吹っ切れる久美子。
想いを吐きながら泣いて走る姿は何度見てもズルい。

幹部ノートに想いを書き殴った久美子。
秀一、麗奈の順に久美子のもとに返ってくるノート。
「上に同じ」の言葉を見てノートを大事に胸に抱える久美子。
この1連の流れに心が救われる。
あって良かった幹部ノート。
このタイミングで幹部が一致団結できた事で、関西当日までの部内のモチベーションが保てたのだろう。
滝昇、これを期待してたのなら本当に策士だ。

そして演奏前の久美子のあの演説。
最初ぶつぶつ言ってる事に気づかなかったくらいこの瞬間の事を思っていたのだろう。
心配そうな表情をする部員たち。
葉月の声かけは助かった。
我にかえる久美子。
1年生はまだ知らなかったであろう、久美子のわがままが、本当の姿があらわになった。
教壇の前では緊張しいで、普段は言いたい事を言えない久美子が、ずっと思っていた想いを真っ直ぐに伝える姿に胸が打たれない訳がなかった。
部員にも響いているのが表情から伝わってくる、あの時間も良かった。
久美子と部員みんなのわがままが一つになった瞬間だった。
絶対、全国に行って欲しい。
黒江真由の表情だけは映さなかった、あの演出は憎らしくもあり次回以降に向けてうまいなぁと思う演出だった。
久美子の言葉を聞いた真由はどう感じたのか、心情の変化が本当に気になるところだ。

とはいえ、あすかクリニックによって久美子の気持ちが前向きになれて良かった。
次回11話まで、ひとまずは晴れやかな気持ちで過ごせそうである。

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