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「人間の眠りを科学する最新のビジネスとは?」#テンカイズ

3月19日は何の日か、ご存知ですか?

ずばり、世界睡眠デーです。忙しい現代人が質量ともに本当に必要な睡眠がとれているのか。世界中の人々が、睡眠を考え直す啓蒙の日です。

今回は、人間の眠りを科学し、人々がより豊かな人生を送るために生まれた企業のビジネスに迫ります。

ゲストは、株式会社ブレインスリープ代表取締役の道端康介さんです。よろしくお願いします。

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プロフィール
2009年慶應義塾大学理工学部卒業。2011年に東京大学大学院農学生命科学研究科を卒業。
同年、アンファー株式会社に入社。中心ブランド「スカルプD」の商品開発を担当後に経営企画に従事。
2019年、睡眠本としては異例のシリーズ30万部を超えるベストセラーとなった『スタンフォード式最高の睡眠』の著者。スタンフォード大学精神科教授で睡眠生体リズム研究所の所長を務める西野精治さんと共同代表として株式会社ブレインスリープを設立。

1、快適で深く眠れる枕「ブレインスリープ」

宇賀:睡眠は、一番大事なのに、気にしてない人が多いですよね。

三浦:気にしかたが分からないですよね。どうやって良く寝たらいいのかが分からないし、熟睡するための情報とか儀式も沢山あり、めんどくさいと思ってしまっています。

道端:おっしゃる通りです。睡眠は、どうしたら良いかとかどれが正しいみたいな情報が散乱しているんですよね。それが、睡眠自体、もしくは睡眠のビジネス自体があんまり伸びてなかった大きな要因だと思いますね。
近年は、明確になったことが一つの刺激になり、睡眠がヘルスケアの中でもすごく注目されています。

宇賀:株式会社ブレインスリープと言えば、今話題になってる枕。

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ブレインスリープピローですよね。お持ちいただいております。結構売れているんだとか。

道端:ありがたいことに、想定の10倍以上売れています。店舗を持っていないので、インターネットのみの販売で売り上げています。

宇賀:最初これを見たら、びっくりしますね。樹脂とか春雨みたいで、通気性がいい。

道端:見たことのない枕であるとよく言われます。通気性がポイントであると開発に携わった先生もおっしゃっています。睡眠の質を高めるのには、寝てるとき、脳の温度をいかに下げるのかが大事です。通気性をよくして温度を下げ理にかなった構造を採用しています。

三浦:素材は何なんですか?

道端:再生ポリエステルを使っています。回収したら、新しい素材に変え、枕1個できるんですよ。サスティナブルな素材を追求しています。

宇賀:いいですね。ブレインスリープっていうぐらいですから、脳に関係してるんだろうなと思うんですけど、どんな効果がありますか?

道端:日中、基本的に体温は高くて、その時間が一番パフォーマンスが高いんですよ。
そして夜眠るときは、脳の温度が下がるのが一番人間の生体リズムが適切。眠るときに脳の温度を下げやすくすることを考えて作られています。

赤ちゃんとか子どもは、体をコントロール出来てないので寝返りして熱を発散してるですね。やっぱり通気性が良いとすごく快適な眠りの時間を提供することが出来るのだと思います。

三浦:このスカスカな所が、布とか綿とかが詰まってるものに比べ通気性がいいので、脳が冷えやすいことですよね。確かに触るとちょっとひんやりしてる感じありそうです。

道端:そうですね。あとフィット感も大事ですね。
この枕、樹脂のコードの下側が硬くて、上が柔らかい3層構造になっています。なので使えば使うほど、自分の頭に馴染んでくるのが分かります。1週間ぐらい使うと自分の適した高さとか、フィット感に合ってきます。

宇賀:本当に気持ち良くて、何の違和感もないんですよ。すごく寝やすい。

2、睡眠革命の第一歩としての枕

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宇賀:そもそもどうして睡眠に興味持たれたのですか?

道端:僕自体がもともと健康とか予防医学ヘルスケアで商品開発でずっとやってきていました。食事とかで言うと、よくAGIとかパレオダイエットとかメソッドやソリューションがあるのに、睡眠ってなんでこんな情報がないのか、と疑問に思ったところからです。
生きていく中で3分の1は寝ていて、3分の2を良くするために寝ているんですよね。本当に大事な時間なのに、あまり価値が付与されておらず、改革していきたいなと。ちょうど西野先生と出会うきっかけが重なり、会社を立ち上げました。

三浦:ベースは枕を売ってる会社ってことですか?

道端:まずは枕から始めています。睡眠偏差値とか、睡眠のデータを集約していくうち、先生から、まずは日本の枕を変えなきゃいけないということで枕から着手したのが背景にあります。枕が一番脳のパフォーマンスをあげる強い思い入れがあったんです。

三浦:なるほど。これも睡眠革命の第一歩なんですね。

3、これから様々な業界とコラボ

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宇賀:先程の睡眠偏差値ってどんなものなのですか?

道端:約1万人の日本人の睡眠のデータを集めて、データをスコアリングして、偏差値化するという形にしました。70点80点が絶対値ですけど、偏差値化すると自分がどの位置で比較しやすくなっています。

今、企業の方に導入して、会社全体の睡眠偏差値や部署の睡眠偏差値を可視化して問題点を明らかにするソリューションを提供させていただいています。健康な企業を体質を作るサービスをやっているんです。

宇賀:今回、私と三浦さんの睡眠偏差値をだしてもらいました。私の睡眠偏差値は59.7。

道端:素晴らしいですね。

宇賀:昼寝とかしないんですよ。その代わり夜はもう10時ぐらいにベッド入り7時か8時ぐらい寝ています。

道端:会食とかもないので、コロナの影響もあると思います。コロナで睡眠時間は日本全体で伸びたんですね。ただ睡眠の質は悪化していて、ストレスとかも関与しているのだと思います。

三浦:私の睡眠偏差値34.7でした!

34.71万人計測中、全国で9325位。日中眠気を感じる時間は3時間でストレスモチベーションCだと書いています。

道端:SSRで平均睡眠時間5時間48分SSリスク。生産性低下による経済損失額は、約年間560万円だと言われています。

睡眠の質とは時間がちょっと足りてないですね。平均7時間ぐらいとることが多いんですけど、多分毎日のところ睡眠負債がたまってしまうので、日中眠気を感じているかもしれないです。

三浦:日中のショートスリープはよくしてる方なので、うまくやってるつもりだったんですけど、駄目でしたね。気がつかずにすごい眠気に襲われて、何秒間かだけ寝ちゃうことがたまにあるんですよ。もう2時間早く寝たいです。

宇賀:今後睡眠を取り巻くビジネスっていうのはどう展開していくと思いますか。

道端:睡眠を始めて2年目ぐらいなんですけれども、本当に色々なジャンルと掛け合わせられる可能性を感じています。
家とかファッションだったり、様々な業界と睡眠って、相性がいいんです。

何かと共に作ることを大事にしつつ競争しながら、睡眠のデータや睡眠の新しいソリューションを生み出していきたいです。

この取り組みがどんどん広がっていくんじゃないかなと思っています。

宇賀:新しい目線のサービスが楽しみです。ということで、今夜のゲストは株式会社ブレインスリープ代表取締役の道端康介さんでした。

ありがとうございました。

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