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【大学生が行ってみた】SusHi Tech Tokyo2024レポート

こんにちは!今回は2024年5月15日(水)に行われたSusHi Tech Tokyo 2024に行ってきましたので、大学生の僕なりの視点でまとめていきます。10分程度で読める内容ですので、ぜひ最後までお読みください!


SusHi Tech Tokyo 2024になぜ行ったのか?

このイベントは2024年5月15日から16日にかけて行われたイベントで、私は15日のみ参加しました。
ではなぜ私はこのイベントに足を運ぼうと思ったのか?それは

「面白そうだったから」

の一言に尽きます。何が面白そうだと感じたのか?
1つはこのイベントが世界規模の大きなイベントである点。
今日、世界では様々なスタートアップ企業が勃興しています。AmazonやUberといったスタートアップ企業は、社会のシステムまでも変えうる力を有しています。そして、それぞれの自国の経済を支える大きな存在となっているのです。

しかし、日本の首都、東京はスタートアップのエコシステムとして世界第15位の評価を受けるに甘んじており、国や東京は、スタートアップ企業をどんどん輩出する土壌を作ろうとしているのです。

そして今回のSusHi Tech Tokyo 2024は、世界のスタートアップ企業や投資家、また起業を志す若者らに向けて東京が作った一大イベントなのです。それは行くっきゃない。と思わされました。金沢にいては絶対に無いチャンスです。

また、私は高校の時から起業に興味がありました。大学ではスタートアップの中の人と関わりを持つ機会がありましたが、そのたびに、彼らの持つエネルギーやパッションを浴びては、「自分もこんなエネルギッシュな働き方がしたい!」と憧れを持っていました。

しかし、頭で考えてばかりで、アウトプットとして何も出せずにだらだらと過ごし、気づけば大学3年生に。
そんな自分に降ってきたチャンス。将来の視野が広がるかもといった気持ちも、心の片隅にありました。

印象的だったイベント

それではこの章では、当日の印象的だったイベントについてまとめます!大学生の僕なりの視点で書きました。当日の熱気を少しでも感じていただければと思います。

①考え方、行動、そして未来を変える。-次世代の若きリーダーとの対話-

約50分間、若者に向けたメッセージの感じ取れる熱い議論が展開されました。

このセッションでは、
①上地練(株式会社Solafune代表取締役CEO)
➁Erik Kymäläinen(Wave Ventures CEO)
③高島崚輔(兵庫県芦屋市長)
(敬称略)

の3名が登壇し、彼らが何を考えて今のキャリアを選んだのか?若者が身につけるべき能力とは?といった議題について話し合われました。彼らの専門分野は異なるけれども、彼らのセッションの中で、今を生きる若者が必要とする共通項を、若者ら自身が得て帰ってほしいとの意図が感じ取れるものでした。

彼らには、
Q.どこで今のキャリアに関するインスピレーションを得た?
Q.何か人生において180度人生観が変わるような出来事はあったか?
Q.周りからのネガティブなノイズに対してどのようなマインドで対応しているのか?
Q.今のコミュニティについて、どこを変えるべきだと思う?
Q.若い時に戻れるなら、こうすれば良かったと思い残すようなことはある?


といった質問が投げかけられました。3人からそれぞれ意見が展開される中、僕が見いだした彼らのメッセージの共通項は2つあります。それは、

◎考えるよりも行動に移せ!
◎周りの環境に意識を向けろ!


この2つです。

◎考えるよりも行動に移せ!
上地さんは、セッションの中で何度も「野心や情熱に従って動く」ことの価値を強調していました。


上地さんは沖縄出身。高校を卒業後、UCバークレー校に進学。22歳の若さで会社を立ち上げました。進学するとき、中退して起業するとき等、大きな決断をする際には、周りからそれを反対するような声も上がっていたようです。けれども、自分自身に正直になって、「自分で決めた」という体験こそ、意義のあるものだと上地さんは言います。


未来は誰にも予想できません。後になって振り返って、点と点をつなぐことは出来るけれども、今の時点では点でしかない。だからこそ、「後で分からせるから、周りは黙って見てろ」のマインドで動いていいんだと、上地さんは話していました。


私はこれまでの人生を振り返ったとき、兄や両親の言いなりになっていたなあと思います。特に高校までは、兄と同じ学校に通い、兄と同じクラブに所属し…といったように、兄が残してくれた足跡を信じて意思決定をしていたように思います。他人の言いなりに動いていた方が楽ですし。それに甘んじていました。


大学に進学し、自由な時間が増える中で、色々と自分で意思決定をする機会が増えました。自分の人生の責任は自分しか取れないんだと、そこでようやく気づかされました。

一人で色々と決めるのは、他人の言いなりになるよりはるかに大変だけれども、その意思決定には、自分で人生を開拓していくうえで確かに価値がある。改めてそう気づかされたお話でしたし、もっと「自分で決めた」という体験を増やしていけるな、とも思わされました。またその意味で、もっと色々な場面で行動に移していく必要があると感じました。

また、高島市長は「現場に直接足を運び対話をすることが仕事の原則だ」と語ります。

Wave Venturesのエリックさんは、「だれが責任を取るのか、だれがやるのか、そんなことを考えている暇があったら自分でやれ。それが成功の秘訣だ」と強調していました。


◎周りの環境に意識を向けろ!
上地さんはUCバークレー校での「環境」つまりは友人関係や周りに誰がいるのか、といった要素は今の自分に非常に影響を及ぼしていると話します。

上地さんは、UCバークレー校で周りにベンチャービジネスを起こそうといったマインドを持った人が多かったからこそ今のキャリアがあるといいます。


またそれに対しエリックさんは、自分の中でクールなものを作れた!と思ったとしても、周りにそれより出来の良いものを作っている人がいたら、競争心が生まれてより良いものを作ろうと思うよね、と共感しています。


エリックさんはWaveの使命を、若い世代の「お手本」を育成することだと定義しています。こんな起業家になりたい!というお手本こそが、エコシステムの醸成に不可欠だと言うのです。

人は周りの環境の影響を受けずして生きることは出来ない。だからこそ、


今自分がどんなコミュニティに属しているのか?ということを俯瞰してみてみること、そして自分のなりたい姿とそのコミュニティにギャップはどれくらいあるのか?


そんな問いを定期的に自分自身に投げかけることで、人はもっと成長することが出来るのではないか?と考えさせられました。

➁企業のブース


今回のイベントでは、世界中から様々な企業が訪れ、ブースを展開していました。その中でも特に面白いと感じた企業を1社紹介します。

◎Impacfat株式会社

ブースで頂いたチラシ

Impacfat株式会社は、日本人の杉井重紀さんが創業者のシンガポールのスタートアップ企業です。

彼らは、細胞培養により魚の培養脂肪を開発しています。この魚の培養脂肪、今最も注目されているのは、代替肉への活用です。


これまでの代替肉に使用されていた油脂はその素材の健康リスク、酸化しやすいという利用上の問題、または風味が本物の肉と違うといった様々な問題を抱えていました。この代替肉の油脂を何から開発するのか、企業間でし烈な競争が繰り広げられています。

しかし、このImpacfat株式会社は、世界で初めて養殖魚の脂肪を培養することに成功し、他企業との差別化に成功しています。彼らの作る魚の脂は、


〇不飽和脂肪酸を豊富に含んでおり、健康に良い(心疾患のリスク低減といった効果あり)。
〇従来の脂肪より酸化しにくく、扱いやすい
〇魚を殺さずとも脂肪の培養が可能であり、環境に優しい


と、いいことだらけなのです!!


今後世界的に人口が増える中、持続可能な畜産業を可能にするため、様々な方策が考えられている中、代替肉については現在、世界中で議論、研究が進められています。


私たちの食卓に並ぶ「」が、「」によって出来ている。そんな未来も近いのかもしれないと思うと、とても面白いアイデアだと思いました。

③都市課題をTechでサバこう!~東大教授と学ぶ実践型WS~


今回のイベントの中でも特に自分の中で刺さる出会いが多かったのが、このワークショップでした。


このワークショップでは、都市の未来における課題を想像し、それをVR技術によって解決するアイデアを各グループで議論するといったものでした。


このWSを受けるまでは、正直VR技術がそこまで実生活に影響を及ぼすことは無いのではないかと考えていました。ちょっとゲームがリアルに楽しめる程度でしかないのでは、と。

しかし、東大の雨宮教授のお話を聞き、その先入観は壊されました


雨宮教授は言います。VR技術によってアバターが普及する。つまり仮想空間にもう一人の違う自分を作ることが出来ます。

そして、人は自分を別の何者かと思うかで、振る舞いが変化します(これをアバターの心理学と言うそうです)。周りの期待が行動に現れるのです。つまり、VRによって現実世界ではできなかった、もっとリアルに近い疑似体験ができるとのことでした。


私はこの話を聞き、幼少期の体験を想起しました。
私は小学生の時、人前で話すことが非常に苦手で、人前に立つと声が震えてうまく言葉が出ませんでした。ひどいあがり症だったのです。

それは小5まで、ほぼ例外なく起こっていたのですが、小5の時に歌舞伎をする機会があり、私は殿様役に抜擢されました。

最初は不安でしたが、なんとこの役を演じているときは以前まで起こっていた症状が全く出ず、はきはきとセリフを口に出すことが出来ました。つまり、自分を平安時代の源氏の棟梁だと信じ「演じる」ことで、立ち居振る舞いが変化したのです。

私はこの体験があるからこそ、VRで違う自分を「演じる」(この表現が適切かどうかは分かりませんが)ことのインパクトを強く信じることが出来ました。

皆さんにも、きっと同じような経験があるはずだと思います。
私は学童でアルバイトをしていますが、多くの子どもたちは何かに「なりきる」ことがとても好きです。
例えば好きなキャラクターの必殺技を言いながらボールを投げる男の子、おままごとが大好きな女の子など。

多くの人が好きだったであろう自分とは違う誰かになりきる経験。そんな経験を久しくしておらず、現実ばかり見てきた大人にこそ、VR体験は新鮮味があり、刺さるものなのかもしれません。


そして、WSはグループワークに移りましたが、ここでの出会いは印象的なものでした。

中でも、書道家としてインフルエンサー活動をする傍ら、その作品をNFT化して販売しているという女子大生が印象的でした。書道という日本の古き良き芸術を、NFTという現代の技術と掛け合わせていること、NFTについては自らコミュニティに参加し学習し、自ら作品をブランディングし販売していること…


率直に「面白い大学生がいるなあ」と思わされました。


また、今回のイベントを通じて、学生間で起業に関する情報を共有するコミュニティの必要性を確信し、すぐにSlackを立ち上げメンバーを募っていた一橋大の1年生等、他にも色々な学生と出会いました。

僕は彼らに行動力で負けているなと、悔しさの残るWSでもありました。そして、上地さんらの言う環境の大切さをここでも感じました。このようなイベントに飛び込まなければ生まれなかった感情であり、この受けたエネルギーが消えぬうちにまた別のコミュニティに参加していきたいです。


総括

いかがでしたでしょうか?
今回のSusHi Tech Tokyo 2024は、私自身、自身の今後の大学生活、キャリアを考えるにあたっても非常に有意義で、刺激的なものでした。

私はこのイベントを通じ、起業家の、社会を変えてやろうというモチベーションに触発される中で、スタートアップ特有の気風が好きだなと思わされました。その意味で、起業以外にもスタートアップと関わるような様々なキャリアの選択肢を検討していきたいと考えます。また、

環境に拘り、行動を起こすこと。」


このマインドを持って色んな場所に飛び込みたいと思います。


今後もこのnoteでは様々な視察レポート、スタートアップに関する情報を掲載していく予定ですので、興味のある方はぜひフォローしてくださいね。

最後まで読んでくださりありがとうございました!

TENJO KANAZAWA インターン 川上 智央


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