人を動かす D・カーネギー
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人を動かす
D・カーネギー
本書の原題は“How to Win Friends and Influence People”
直訳すれば「友を獲得し、人に影響を与える方法」
人を操るというような意味ではない。
1936年が初版でもうすぐ90年が経過する。
一番大事なことは、この原題を「何のために?」学ぶのかということだろう。
原則について学び、仲間を得て、人に影響するようになるのは、いったい何のためなのか。
本書で、人間が欲しいものは8つだと語られている。
健康・食べ物・睡眠・お金・生命・性欲・子孫・自己の重要感
この中で最後の「自己の重要感」はなかなか自分で満たすことが難しい。
すべての原則を通して、一番のポイントはこの「重要感を持たせる」だろう。それをベースとして「常に相手(の立場)にフォーカスして考える」ということ。また逆に相手にとっての私自身を「重要感があると感じるように接してもらえるようにすること」
これこそが、「何のために?」の答えだといえるのではないだろうか?
互いに「重要ですよ」というラリー。
これが、人を動かす極意。
そのためにまずは
人に好かれる六原則
を心掛けて毎日を過ごす。
特に2の「笑顔を忘れない」と、4の「聞き手に回る」は
オールマイティな効力を発揮するといえるだろう。
本書は多くの事例をもってそれぞれの原則を説明してくれているが、ほぼ90年以上前の、しかもアメリカをベースにした事例であるがゆえに、私の頭にはなかなか入ってきづらかった。知らない人の名前、知らない地名、知らない史実(しかもだいぶ古い)に基づいて書かれているので、すらすらと読めない。
なので、まずは下の一覧を折に触れ眺め、最終的には暗唱できるほどになればよいと思う。
そして各原則の最後にかならずまとめが書かれているので、その直前、つまりパラグラフエンドを読むだけで十分だろう。
人を動かす三原則
1 盗人にも五分の理を認める
2 重要感を持たせる
3 人の立場に身を置く
人に好かれる六原則
1 誠実な関心を寄せる
2 笑顔を忘れない
3 名前を覚える
4 聞き手にまわる
5 関心のありかを見抜く
6 心からほめる
人を説得する十二原則
1 議論を避ける
2 誤りを指摘しない
3 誤りを認める
4 穏やかに話す
5 〝イエス〟と答えられる問題を選ぶ
6 しゃべらせる
7 思いつかせる
8 人の身になる
9 同情を寄せる
10 美しい心情に呼びかける
11 演出を考える
12 対抗意識を刺激する
人を変える九原則
1 まずほめる
2 遠まわしに注意を与える
3 自分の過ちを話す
4 命令をしない
5 顔をつぶさない
6 わずかなことでもほめる
7 期待をかける
8 激励する
9 喜んで協力させる