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【白猫】Original Horizonは白猫6年間の集大成【イベント感想】

※はじめに

どうも。白猫6周年おめでとうございます。Macroと申します。
今年も遂に迎えた年に一度のお祭り時期、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

今回のnoteは白猫6周年記念イベント、「Original Horizon」のシナリオ感想記事でございます。
公式のネタバレ解禁日、21日を過ぎたとはいえ、まだまだ遊んでいる最中だという方もいらっしゃるかと思われますので、まだネタバレ踏みたくないよ!という方はブラウザバックをお願いします。

いや、まずこれだけは声を大にして言うんですが、とにかく今回のイベントは事前情報を一切知らない状態で遊ぶに限ります。ホントに。ガチで。まだ途中の人とか遊んでない人は直ぐに行ってきて下さい。お願いします。

ということで、以下いつものようにネタバレ回避用空白を挟みまして本編です。

---------ネタバレ回避用---------










では参りましょう。

いや、皆さん……今回のイベントほんっっっっとに凄くなかったですか?私はそう思います。

①最初からクライマックス

開幕、イベントバナーを押して「ムービーくらいはもしかしたら流れるかもな」とは思ってました。いやしかし、

まさか、ここまでやられるとは。

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▲まずここで選択に詰まった人大量にいるでしょ。わかる。

「選択の場」

ーーここまで来た君なら、もう前置きは不要だよな。さあ選べ、今すぐに、ここで。

そんな天からの声が聞こえてきそうな急展開がド頭から到来ですよ。これには度肝を抜かされた人も多かったのではないでしょうか。私もその1人です。

そもそも、今までの白猫のイベントにおいて、イベントバナーをタップしてから本編に入るまでって絶対にワンクッション以上あったんですよね。島の地図だったりとか、クエスト選択だったりとか。

それが今回はバナータップから動画込みシームレスで本編突入。それも演出班本気の仕込み入り。
いや、本当に大胆なことをしてくれたなと思います。続きもののイベントじゃないとこれはできない。正しくWORLD ENDで培った連作イベントの経験を爆発させてくれました。

これまでのHorizonシリーズを読んでいれば、こんな演出されて引き込まれない人いませんよ。ズルいわ開幕から……
初っ端の引き込みとしては、120点だと思いました。冗談抜きで。

ちなみに皆さんは最初どっちを選びましたか?
自分は…

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▲嗚呼、男のサガかな。

クロカにしました。
内心「これ大丈夫だよね?後で別ルートも遊べるよね??本当にいいよね???」って心臓バックバクでしたが()

そんなこんなでクロカ編→シロー編と遊んでいった訳です。続いてはそちらの感想。

②気軽に楽しめる地獄2連コース

正直な話、今回のストーリーが所謂「タイムリープもの」になるのではないかというのはある程度予想が付いていました。再誕の力で作り直して選択を何度もやる…みたいな流れになるんじゃないかな、と。

そして実際、その予想は当たったことになります。ただ、予想外だったのが、ちゃんとクロカ選択・シロー選択で別々の話の流れが準備されていたこと。

自分は最初クロカ編から入ったので、「ああ、多分シロー選ぶとシローがアテル・ラナの頭領になってクロカが向こうに行くのかな」って思ってたんですよね。
しかし、いざシロー編を遊んでみると、シロー側には変わらずサニオやルグイン…

これは嬉しかったですね。
流石に選択内容が変わっているとはいえ、全く同じ流れの話を2度読まされるのは、ちょっとしんどかったので。

そしてそれぞれの内容も良かった。
内容としては正しく「気軽に楽しめる地獄」。

ここまでグラホラから連綿と続いてきた仕込みによる、クロカ・シロー両名の愛着があるからこそ、この悲劇が映えます。

クロカ編では総大将となったクロカの重圧、敵の策略によるキャラクターの度重なる戦線離脱・死亡。伴う、クロカの心に落ちる影。

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▲焦りと不安から思考が段々と暗い方向に行くのいいですよね。

細やかな演出も光っていましたね。
クロカ編終盤ではBGM無し、環境音のみで進行するクエストが登場。時として環境音は最高のBGMになります。このクエストも正しくその好例でした。

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▲雨と風の音のみ。否が応にも高まる不穏な気配

続いてシロー編。
こっちは……いや、かなり酷なシナリオでしたね。救いが無いといいますか…。
クロカのこともそうですが、これまでのお話で共に戦ってきた仲間を、愛着のあるキャラ達を手にかけていく流れ、やはりナーペルらに不安の感情を増強され壊れてしまうシロー。黒い。黒すぎる。救いは無いんですか…?
途中から「あれ俺いつの間に別ゲーやってた?」ってなりましたね。うん。

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▲結局敵さん側としては、直感派のクロカより、なまじ頭が働く分、シローの方が落としやすかったんですかね。

築かれる屍の山、かつての同胞を殺めていく惨さ。特にジュダ推しティナ推し、レディ・キラー大好き勢は相当しんどい思いをされたかと思います。お疲れ様でした。中村宣伝Pの言ってた「ショッキングな演出」ってこういうことだったのね…

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▲環境音のクロカ編に対し、シロー編では「消えないエネミー」の演出。今まさに戦った敵は、紛れもなく人間なんだ。

変わり果てたシローを見て、師匠・アピスは何を思ったのでしょうか。おそらくは彼も、出来るところまでシローを、自分の弟子を信じたかったことでしょう。
彼を止めに入るのが遅れたのは、その辺りの葛藤もあったのかもしれません。

そんな人によっては開幕からのされてしまいそうな悲劇的ストーリー。自分はこういうの好きで「いいぞもっと頂戴!!」と思える方なのですが、苦手な人にはキツかったかもですね。ボリュームもかなりありましたし。

③アイリスの活躍がお話の要

続いて「アイリス編」。

個人的にはここが今回のストーリーの中でも一番印象に残っています。

はじめ、いきなり謎の島に漂着して、世界の役割に関する新設定・新キャラが出てきたときには面食らいましたが(ここでは仮に「ゴミ捨て場の島」と呼んでおきましょう。)、主人公とアイリスが再誕の力の影響外で世界線のループを確認し、また選択前の時間へ戻るという流れを繋げるには、この島の存在が必要不可欠ですし、まぁそういうことなんでしょう。

話数にして9話。他の編と比較しても少量なお話の中には、これまでの主人公・アイリスの関係を知っているプレイヤーになら、最早行動原理は説明不要と言わんばかりの力強さを感じます。

各種演出もニクいものばかりでした。
マップ画面では「Ray-はじまりのセカイ-」のピアノアレンジ。これまでの歴史を想起させると共に、ゴミ捨て場の島に漂う終末感・シリアスな雰囲気を引き立てることに成功しています。

また、クエストに関してもアイリスを使用させることで、ストーリーの流れをしっかりと体感することが可能になっています。
性能的には決して「現代向き」な能力ではないヒーローアイリス。それが逆に、主人公のために奮戦するアイリスの様子と重なり、より臨場感を与えているように感じました。

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▲苦戦もまた、シナリオのスパイス。

そしてやはり山場は、アイリスによる主人公の決死の救出シーン。

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▲「今度は私が、助ける番だから。」

発端をゼロクロに持っているからこそ映える、この構図。長く白猫を遊んでいる人ほど、大崩壊の時と対をなす、このシーンに対する感動もひとしおです。「そうそう、これが見たかったんだよ」と感じた人も多かったのではないでしょうか。

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▲最後まで信じきれなかったあの頃、伸ばす手と離れる手が交わった今。

そして、個人的に一番好きなのが、アイリス編最後のこちらのセリフ。

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▲「飛行島の冒険家」なんです。

万感の思いで読みましたね、ここに関しては。

これは今回、シナリオ内に限った話ではないのですが、このお話の中の主人公とアイリスは、「これまでプレイヤーが6年間見守ってきた存在」という側面が非常に色濃く打ち出されているように感じるんですよね。

ここの場面って、言おうと思えば「光の王」とか「闇の王子」だとか、「闇の王の後継者」とかとも言えると思うんですよ。
しかし、そうは言っていない。

赤髪とアイリスが「飛行島の冒険家」になったのは、我々の実時間では丁度6年前。彼らにとっては、眠りから目覚めた後の出来事。
この呼称に込められた歴史は、ゲーム内時系列ではアストラ島以後のものに限られます。

その呼称をわざわざ用いている、ここに深い意味を感じずにはいられないわけです。

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▲今回ガチャの主人公も「赤髪の冒険家」。王子でも後継者でもないんです。

これまで赤髪が、アイリスが、そしてプレイヤーが紡いできた冒険の歴史。その過程で、主人公とアイリスは天空大陸時代よりも強固な絆で結ばれることになりました。
また、新たな仲間も加わり、その1人1人の想いが、彼らの中には存在しています。

この6年間、さまざまな仲間と出会い、困難を乗り越えてきた2人。過去の過ちから学び、共に信じ、並び立つことができた2人。

こうした6年間の思いを込めた、「飛行島の冒険家」という呼び方なのだと、そう解釈したいわけです。

そう考えると今回のネーミング、激アツじゃないですか?私はアツすぎて卒倒しそうです。

④激闘編は優秀なシメ

その後の激闘編に関しては、まぁ主人公組も合流したことで特に不安要素も無くなり。
ティナやジュダが己の過去に決着を付け、黒幕の真の姿が明かされ、無事に倒して大団円。

あとは決まり切った結末に向けて大勝利!希望の未来へレディーゴー!するだけですので、ここまでくればシナリオとしては山を超えた感覚になりました。

とはいえ、古来より話の流れは起承転結と言いますし、結の部分のお話としては十分な出来だったのではないかと思います。

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▲やっぱりこの2人は一緒にいるのがよく似合う。

ただ、山を越えたといっても感動的な場面はやっぱりあり、レヴとアピスの再開はこのシナリオ中屈指の名シーンだと思っています。
主人がいなくなってから、記憶は朧げになりながらも、ずっと頑張ってきたアピス。彼の想いが報われた瞬間ですね。

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▲この後のアピスの一瞬の涙も含めて最高でした。あぁ自分アピス好きなんだなぁと実感させられた瞬間。

唯一残念なのが、クロカとシローが度重なるループの記憶を全て失ってしまっていること。
これに関しては仕方ないところでもあるんですけどね。逐一再誕しちゃってますし。微かに記憶が残ってたり、何かしらの形でループの記憶を呼び起こすことができても面白かったのではないかと考えています。

敵さんの正体がフィエゴではないか、というのもある程度予想通り。まさか分離体がさらに分かれてたとは思いませんでしたが…

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▲あと予想外だったのは、「フィエゴ」と「エピタフ」が完全に別存在だったこと。

にっくきフィエゴを打ち倒し、見事複雑に絡み合った古くからの因縁に決着が付きましたとさ。
めでたしめでたし。

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▲超難しいでのフィエゴは冗談抜きで強かった。これと今日からレイドでやり合うと思うと、今から戦々恐々です。

さて、全て振り返ってみて。
私は正直、今回こそ2人目以降の祠入りが出るのではないかと思っていました。
しかし終わってみれば全員無事の大団円。
一応、ユベルやニエル、レヴなど昔の人々の死は明言されていますが、これは寿命だったりなんだったりなので、また別の話。

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▲祠は「道半ばで姿を消していった者」が入る場所。ユベル達は違いますからね。

個人的にはここまでしっかり描いてくれるなら祠入りさせてもケンセイの時みたいにはならないんじゃないかな?、と思ってしまうのですが、まあ死人が出ないに越したことはないでしょう。


…あ、そうそう。
もしシナリオクリアして「やったー!終わったー!島探検編じゃー!!」ってなってる人がいましたら。

本編クリア後にもう一度「決着編」のマップに入ってみてください。
面白いことがおきますよ??

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▲これまた粋なサプライズ。これからも激闘は続いていく。




今「エピタフ」として動いている彼が、グラホラで分けられたもう片方だとは。
ここばかりは正直、予想を外しましたね。

⑤白猫6年間の集大成

ということで感想と振り返りでした。

今回のOriginal Horizon、初見だからこそ楽しめる驚きやワクワクが沢山詰まっていて本当にハラハラドキドキしながら読ませていただきました。

また、WORLD ENDから端を発する連作シナリオの魅力や、ZERO Chronicleを背景に持つ重厚さ、人の生き死に・命のやり取りを如実に描くDark Ragnarokの要素、そして主人公とアイリスの旅路、といったように、これまでの6年間で白猫が培ってきたものを全て投下したような、超大作だったように思います。
演出面の凄さも相まって、自分の中ではWORLD END以上に興奮できる内容でした。とにかく初見のインパクトが物凄い。この一点に関して言えば歴代随一ではないでしょうか。

正直、細かい設定だったりとか、謎の残る部分だったりとかはあったりして、よくよく考えると「あれ?ここどうなの?」と思うところは無いわけではないです。
ただ、そういうの抜きにして見ればすごくいいお話であることに違いはないです。

補足)逆に細かい所に拘ったり、目についた部分が自分にとって凄くこだわりのある部分だったりすると(推しキャラへの解釈面とか特に。ジュダ推しの方とかすごい違和感抱えてそうって勝手に思ってます)、なんとも言えないモヤモヤが残りそうではあります。ちょっと色々うやむやにされてる感は否めなかったかな。粗が無かった訳ではなかった。


ただ自分はどちらかというと、「細かいところは一旦置いといて感情とエモとで駆け抜ける」タイプの読み方を好む人なので、今回のイベントは割としっくり来ましたね。まぁその後細かいところまで思いを巡らせて「うーん?」ってなる訳ですが。まぁそれを己で考察・補完するのも楽しみの一つ。

今年に入ってからシナリオ面白いな、と思うことが増えました。だからこそ、今回の周年にはかなり期待をしていた訳ですが、その期待をバッチリ越えてくれました。

本当に、ありがとうございます。

手軽にパッと楽しめる単発コメディシナリオもいいですが、やはりじっくりと描かれる重厚なシリアスこそが白猫の真骨頂のように思います。これを読めて本当に満足です。

仕事帰り10時半からスタートさせて、6時間ぶっ通しで読んでましたから、本当に引き込まれる物語だったんだなと思います。


これまでの6年間は確かに白猫の中に息づいています。

その歩みをもって、また次の年への1歩を踏み出す、それがはっきり伝わる作品でした。

7年目の白猫も、まだ見ぬ名作・キャラと出会えると思うと、今から楽しみですね。

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▲とりあえず6周年イベサントラと、フル版のDual Faith、Hopeが発売されるのを心待ちにしております。

以上、よろしくお願いします。

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