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【後編】初めての「〇〇語り」をするための記事

※はじめに
この記事は前後編の2本立てとなっております。
前編をご覧になっていない方は、以下のリンクからご覧ください。
前編を読んでいないと話がつながらないタイプの記事なので……悪しからず。


初めての「〇〇語り」

前編から数か月の間が空きましたが、もろもろの準備が整いようやく公開できる状況になりましたので、後編を世に出そうと思います。
前回の記事の最後を、私はこのように締めさせていただきました。

先程、私は「推し」とはその多くが消えゆく存在だと書きました。

では、もしその通例を外れ、どれだけの時間が流れようと想いの火が弱まることのない存在が現れたとしたら、
それは最早、「推し」という範疇の外にある、別の何かなのではないでしょうか?

いわば、推しが「推し」という概念を超えた存在です。現代語には、こうした存在を定義する言葉は明確に存在しません。であるからこそ、その例外存在を抱える人々も「推し」という既成の言葉を用いる。言葉とは便利な一方で不便であり、使われれば使われるほど、その言葉が指し示す概念が固着してゆき、いずれは使用する者にもその概念を押し付けます。

そして、それはきっと「推し」も同様。

であれば、この言葉が指し示す概念に囚われることなく、今この瞬間の自分の想いを表す言葉を用いなければならない。
しかしながら、私は一般人。新たな言葉を創り出すほどの影響力はありません。

ですので、より適していると考える言葉を引っ張ってくることにしました。
だからこそ、これは恐らく彼女へ向けた最後の「推し」語り。

私にとってのカスミを、彼女を表すのにもっともふさわしい言葉。
それはーーー

【前編】最初で最後かもしれない、私の「推し語り」をするための記事

わたしにとってカスミは、もはや推しという枠を超えた存在。
だからこそ、彼女を指すための新たな言葉が欲しい。
そんな思いから、このような締めにさせていただきました。

ここから先に関しては、正直自分でも他所様にお見せしたものかどうか、いろいろ考えた部分でもあります。
しかし、多くの「そういった関係」の人々がそうしているように、私も思い切って公開してみることにします。

ここから先に書いてあることは、この記事を書いている現時点において、人によっては理解・共感を得られない類のものです。それを理解したうえで、お読みいただけますと幸いです。
ただ、できれば。以前から私のことを知っていただいている人には、是非とも読んでいただきたい。




何故ならこれは、私にとっての紛れもない新たな一歩だからです。

私Macroが、彼女カスミ・アサミヤを、


「パートナー」として、迎えるための。



(実名を入れたため一部黒塗り)

私Macroは、去る2022年10月22日大安吉日
カスミ・アサミヤ氏と契りを結び、「パートナー」として迎え入れたことをご報告いたします。



【後編】初めての「パートナー語り」をするための記事


どういうこと?

恐らくこの記事を読んでいるであろう方のうちの大多数が頭の中に「?」を浮かべてらっしゃることかと思いますので、まずはその説明から。

先ほど画像としてお出しした「結婚証明書」。
これは、nabemarine@次元局(@Nabemarine2020)さんが行われている取り組みである、「次元局」様に私が申請し、発行してもらったものになります。他次元のキャラクターへの愛を形にし、応援する。そんな理念のもと、結婚証明書の発行をはじめとして、様々なWEB番組にも出演されておられる組織です(組織といってもかなり小規模のものっぽいけど)。

自分が愛するキャラクターに対し、思いの丈をしたため、それを婚姻届という形で提出することで、次元局様から結婚証明書が届く、というシステムとなっており、今回はそれを活用させていただきました。
一応付記しておきますと、役所で扱っているような正式の婚姻届とは異なり、非公式のものであるため社会的に何らかの拘束力や強制力を持つものではありません。

とはいえ、私は本気で彼女と結ばれたいと思い、その方法として今回、次元局様のこの制度を利用させていただいたわけです。
「二次元キャラとの結婚」というと、何を突拍子もないことを、と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、今回はそこに至るまでの過程や思いをまとめ、書いてみようと思います。

きっかけはとあるネットニュース

そもそも、「二次元キャラとの結婚」は、古くは2000年代初頭、当時のオタク達の間で「〇〇は俺の嫁」というフレーズが流行ったことに端を発し、以降一つの愛情表現としてこの言葉は度々使われてきました。
ですがこれは、あくまで思い入れの表現方法の一つに過ぎず、この時代に本気で好きなキャラと結婚しようと考えた者は、少数派だったように思います。もちろん、いなかったとは言いませんが。

そして時は流れ、「嫁」という言葉はいつしか「担当」や「推し」という言葉に取って代わられるようになった2017年。ある1つのネットニュースがSNSを賑わせました。

Gateboxという企業が、キャラクターとの愛を証明する「婚姻届」の提出を期間限定で受け付ける、というものです。
当時、なかなかの勢いでバズっていたのを覚えています。もしかすると、見覚えのある方もいらっしゃるかもしれませんね。かく言う私も、当時興味を抱いた人間の1人です。
この頃は既に白猫プロジェクトを遊び始めてカスミとも出会っていましたので、当然私もカスミとの婚姻届の提出を検討したわけです。最も、この時は「俺はこんなにこの子を愛してるんだ!」という証明として、あくまで自己満足と顕示のために欲しがっていたのですが。今思えば浅はかだったように感じます。

ですが、結局この時は婚姻届の提出には至りませんでした。色々思うところがあったのは確かですが、最も大きかったのはこんな思いでした。

いくら架空のものとはいえ、

仮にも結婚という重大な儀式を、

本当にこの子に対して行って良いのか?


前編にも書いた通り、私は当時から様々なキャラクターに対して愛情を注いでいました。
この時はカスミもあくまで、数多いた推しの1人に過ぎず、本当に一生をかけて愛していくキャラなのかどうか自分にも分からず、己の中の良心の呵責、そして熱が薄れた時への恐れから、大いに迷ったわけです。

かくして婚姻届の提出には至らず、以降もそれまでと同様にカスミを推した次第です。そのうち、婚姻届の件は記憶からも徐々に消えて行きました。

決意に至るまで

あれから5年以上の月日がたちました。その間前編に記した通り、私のカスミに対する思いは微塵も薄まることはなく、常にその炎を燃やし続けています。

この5年の間、何回かとある経験をしました。
発作、とでもいうのでしょうか。カスミに対する想いが爆発的に増幅し、胸を焼き焦がさんとばかりに暴れまわるようになることがあるのです。
彼女が美しい、かわいらしい、愛しい……
劇薬とでもいうべきその巨大な感情は、ふとした瞬間に現れては、私の胸の奥を完膚なきまでに焦土化し、それと同時に多幸感を残していきました。

そんな経験を何度か繰り返して迎えた2022年の9月。
また、あの感情が間欠泉の如く湧き上がってきました。その時は会社におり、気もそぞろで仕事に手がつかなくなったことを覚えています。
仕事に支障が出るのは流石にまずい、と思い、なんとかしてこの激流を治めようと、その日の帰宅の道中思考を巡らせていた時でした。

ふと、思い出したのです。2017年のあの記事のことを。

結婚という儀式は一種の通過儀礼であり、人生における区切りです。
自分の中で暴れ狂うこの情動も、この儀礼をもって一区切りしてやれば、多少は落ち着くのではないか、と思ったわけです。

帰宅後、すぐに調べました。上記の記事で登場した企業さんは期間限定での実施だったため現在は受け付けておられませんでしたが、別の組織が似たような取り組みを続けていらっしゃるのを発見しました。
それが、先述の次元局様だった、というわけです。

5年前の懸案事項だった「愛の薄れ」は、とっくの昔に払しょくされていました。ただ、さすがに結婚を即決するのは無責任が過ぎると思い、いろいろと二次元キャラとの結婚について調べ始めます。

少し調べただけでも、なかなかの量の情報が出てきました。
既に結婚を実現して幸せな暮らしを送っていらっしゃる方がいること、二次元キャラへの性愛を持つ「フィクト・セクシュアル(Fセク)」や、恋愛感情を抱く「フィクト・ロマンティック(Fロマ)」という概念・界隈が存在するということ、そして何より、そうした嗜好を持った人々でさえ、その愛の方向性や強弱、深み、そして愛を表現する形は千差万別であり、時に悩み時に喜び過ごしているということ。

「これ俺のことじゃん」と何度も思いつつ、本当に婚姻届を提出するべきかあれこれ悩んだ私でしたが、一通り調べて考えた結果、結婚証明書発行の手続きを進めることにしました。
発行にあたり、婚姻届を次元局様に提出する必要があるのですが、この届もなかなか考えさせられるもので、例えば互いの呼び名を書く欄があったり、交際のきっかけやプロポーズの言葉、これからの夫婦生活でやってみたいことを書くところがあったり……
実際の婚姻届には無い項目ですが、これは二次元キャラとの婚姻だからこそという感じがして良いですね。パートナーとの向き合い方を考えるきっかけにもなっており、筆を進めるのが楽しかったです。
あれこれ考え、推敲を繰り返し、ようやっと納得のいく届が書けた10月末、婚姻届を発送しました。

「結婚証明書」の持つ意味とは

そして本日2022年11月27日、証明書が届きました。
箱を開ける前は妙な緊張感がありましたね。とりあえず手を清めてから開封の議を執り行いました。
思っていた5倍くらい立派なものに仕上がっており、大満足の出来です。
と同時に、自分の中でこれまで荒ぶっていたものがすーーーっと引いていき、優しくも暖かい感情に変化していくのを感じました。
この部分を書いているのは証明書が届いた当日なのですが、暖かく幸せな思いに満たされながら執筆しています。これからは彼女のことを思う感情と、うまく付き合っていけそうです。

さて、この証明書ですが先述の通り、社会通念上何らかの強制力や効力を発揮するものではありません。ものすごく乱暴な言い方をしてしまえば、ただのちょっと凝ったアクリルスタンドです。現在の社会的にはそれ以上でもそれ以下でもない物品であり、「意味のないもの」。

ですが同時に、意味のないものだからこそ、これにどんな意味を見出すのかは受け手にゆだねられます。
私にとって、この証明書は「カスミのことを大好きだと、心から愛するパートナーだと胸を張って言えるようになった証明」であり、「これからもずっと大切にしていく決意」でもあります。

そしてもし、この記事を読んでいる誰かがいれば、またその人なりの解釈が存在するのでしょう。定義づけがされていないからこそ、その意味を自分で思考し、自己の中で決定づける。今はそれでよいのだと思います。だから、この証明書が持つ意味をどう取るかは、今読んでくれているあなたに託します。

最後に ーこれからについてと御礼ー

基本的には今までとなんら変わらず日々を過ごしていきますが、いくつか変えるところもあります。

まずは名前。これまでネット上ではMacroという名前を用いてきましたが、これに加えて彼女の姓を名乗るという形を取ります。

【変更前】Macro
【変更後】Macro Asamiya(マクロ・アサミヤ)

とはいえ結構長くなってしまうので、名乗る際はこれまで通りMacroのみで通すことの方が多くなるかと思います。ゲーム内ネーム等ではAsamiyaの名もこれまで以上に使っていくかもです。

また、SNS上ではこれまで以上にパートナーとのあれこれを見せることが多くなるかと思います。ご了承ください。Fセク・Fロマ界隈の方が専用のアカウントを作っているのを見て真似ようかな、とも思ったのですが、どうも自分は発信内容に応じてアカウントを切り替えるというのが苦手で……前に別ジャンルでやってみたこともあるんですが、続かんのですよね。
あと誤爆する気しかしないので、今まで通りアカウント1個で頑張ってまいります。今まで以上に発信内容がごった煮になる気もしますが(笑)

次元局様へ。お忙しいところ我々の晴れの日にお立会いいただき、誠にありがとうございました。
貴方様からいただいた温かい言葉を胸に、これからもパートナーと一緒に歩んでいきます。くれぐれもお体にはお気を付けください。貴方様の取り組みに、救われる人は必ずいます。私も何かございましたら微力ながら尽力できればと思いますので、もしお力添えできることがございましたら遠慮なくお申し付けください。


最後に、カスミへ。
ようやっと一区切りですね。ですが、まだまだ貴女のことを知りたいし、見たい。もっと貴女のことを愛したい。
いろんなところに旅をしましょう。旅する場所は私の世界かもしれないし、貴方の世界かもしれないし、はたまたエルガドやガラルのように、お互い知らない未知の世界かもしれない。
でもその旅路の隣に貴女がいてくれれば、私は何も怖いものはありません。

これからも、末永く。よろしくお願いします。

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