見出し画像

難病と海外旅行

※この記事は2016年に公開しました
※2022年6月一部加筆しました。

新型コロナウイルス感染症の影響で、なかなか海外に簡単にいけなくなってしまいましたが、いつかもっと気軽に行ける日が来ると信じてこちらに過去記事を公開しました。ワクチン接種証明や陰性証明など、以前と違う部分はありますが、大まかに難病をもつ人が気を付けるべき点に変わりはないかと思います。何かの参考になればと思います。

週1で掲載していた連載も無事に終わりましたので、以前Twitterでいただいたテーマのうち、連載で書ききれなかったものについて書いていこうと思います。

今回は海外渡航について!
病気になってから海外旅行など夢のまた夢と思っていましたが、罹患9年目に初めて海外に行きました。(イギリスと香港、台湾など)
※その後、2019年スイス、イギリス、アメリカ、2020年オーストラリアに渡航しています。

それに際して行った準備や難病でも入れる保険などをリストアップします。
その他、一般的に海外旅行で気を付けたほうがいいことは端折って書いています。あくまで個人の経験ですので、参考までに。

私の病気について

イギリスに行ったときはステロイド10㎎程度服用していました。
ステロイドは数日飲まないと体調に支障を来たします。
持病は神経炎なので、急に倒れたり動けなくなったりということはありませんが、他の病気で治療を受ける際に、病気の説明や服薬状況については説明する必要があります。
注射系、液体系の薬がある人はあまり参考にならないかも。

渡航前に考えるべきこと

1.主治医に相談(最重要)
2.現地の言葉または英語で、病気のことを説明できるか
(または)日本語が使える私設病院に行くだけの金銭的余裕があるか
3.薬の説明が現地の言葉または英語でできるか(または薬剤携行証をもっているか)
4.保険に加入したか
5.どれくらい薬をもっていくか、いつ飲むのか(時差)
6.滞在中の体調管理

順番に見ていきます。

1.主治医に相談(最重要)

渡航前に相談すべきは主治医です。
今の体調で渡航できるのか、気を付けるべきことはあるか尋ねてください。
(私はここで、病気の説明は英語で出来るかどうかを尋ねられました)

今は定期的に点滴の治療もしているので、調整可能であれば、渡航前に点滴を打つことも検討しました。

あくまで、自分が行きたいから行く、そのためにどのように調整ができるかという相談がおすすめです。いけますか?と聞くと、主治医は責任も取れないので後ろ向きな回答になってしまうかもしれません。

2.現地の言葉または英語で、病気のことを説明できるか
(または)日本語が使える私設病院に行くだけの金銭的余裕があるか

全てを説明する必要はありませんが、病名、アレルギー、飲んでいる薬、くらいは言えるようになるといいかと思います。
出来ない方は、英語での診断書か、説明書(英語が出来る人に書いてもらったもの)を携行したほうがいいかと思います。

3.薬の説明が現地の言葉または英語でできるか(または薬剤携行証をもっているか)

正式な書式はありませんが、麻薬ではないということを証明するため、または医療機関にかかるときに使うため、服用している薬剤のリストを英訳したものを持っていくことをお勧めします。
薬剤携行証の記載例

私は大学病院に連絡し、先生に作成してもらおうとしましたが、大学病院で用意している書式はないらしく、自分で作っていき、サインだけしてもらいました(笑)

オーストラリアはステロイドの持ち込みが禁止されていて、3か月以上の処方薬は禁止、また英語でかかれた医師の処方箋が必要とされていますので、注意が必要でした。

私は医師の処方箋をくすりのしおり英語版で印刷してもっていきました。コピーした英語版に、処方薬局のサインをもらいました。
(実際に税関で見せることはありませんでしたが)

4.保険に加入したか


難病がある人が入れる保険はこれ!(アフェリエイトみたい)

AIG損保海外旅行保険

ややお高めですが、現在持っている疾病の悪化もカバーしてくれている素晴らしい保険です。
また、協会けんぽ加入者の場合は、海外療養費制度という、「海外旅行中や海外赴任中に急な病気やけがなどによりやむを得ず現地の医療機関で診療等を受けた場合、申請により一部医療費の払い戻しを受けられる制度」があります。

海外療養費(協会けんぽ)

5.どれくらい薬をもっていくか、いつ飲むのか(時差)


ロストバゲージのことを考えて、薬は、手荷物と預け入れ荷物に必ず分散させたほうがいいです。
液体の薬剤の場合は、液体物持ち込み制限にひっかかることがあるので、
セキュリティでの申告が必要になります(この時も証明書が大事)。

時差については、主治医と相談してください。私は半日体に我慢してもらって、現地の朝にステロイドを摂取しました。
もっとシビアに時間調整が必要な薬についても、主治医に相談!

薬は滞在期間よりも多めに持っていきましょう。

6.滞在中の体調管理

詰め込みすぎない!この一言につきます。
せっかく来たんだから、あれもこれもと回っていては体力が持ちません。
それに、一番怖いのが、旅行中はアドレナリンの効果で元気に動き回れても、帰ってからが本当につらくなるということ。

人生は一度ですが、気に入ったらまた行けばいいので、半日はホテルくらいの気楽な感覚で臨んたほうがいいかと思います。

飛行機に乗る前はあまりおなかに物をいれないこと、長距離フライトではたくさん水を飲むことなどがおすすめです。

おまけ

曲がりなりにも英語のお仕事をしていた私的おすすめ英語勉強法!

・『Real英会話』(スマホアプリ)
このアプリは、聞き流しているだけで教科書では習わない英語が勉強できます。
電話の応対から友達と会話の語彙に至るまで、会話形式で学ぶことができ、
発音の練習もできてしまうといういいとこどりなアプリ。
私が唯一課金して買ったアプリです(笑)

脱日本語なまり
Twitterのフォロワーさんたちは、私がこの本のことばかり言うなあと辟易しているかもしれませんが、この本一冊真面目にやると、どんな人の発音も格段に向上すると思います。
音声学的見地から発音を矯正してくれる上に、英語だけではなく、フランス語やロシア語、アラビア語などなど、多様な言語の音声学的知識が身につく本。

文法基礎については、高校生や中学生のテキストに戻ってやり直したほうが、回り道に見えて早い気がします。ニュースを素材に練習するのも手ですが、一度問いた記憶のあるものから手を付けるほうが早いかもしれません。

何の記事が分からなくなってきましたが、海外旅行レポ&注意したほうがいいことリストでした!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?