台湾起業 会社設立日記 随時更新 (2023/02/27)

一年発起し、台湾で起業し、会社を作ることになりました。
この記事では、その一連の流れを記事にしていきます。

完成するまで公開しない、となると一生公開しない気がするので、未完成の状態で公開し後から修正して充実させます。

忙しいひと向け 5秒まとめ

台湾トランスさんに任せたら
いい感じに進みました。


前提条件

一般的な台湾起業の情報は「ビザのない日本人が台湾に渡り、起業し、ビザを取得し、ビジネスをする。」という情報が多いかと思います。

私の場合は、永久居留証を取得済みで、それに伴う工作證もあります。そのため、ビザの心配をすること無く起業をすることが出来ます。やったね!

よくある「起業の際には50万元の資本金が〜」というのは、台湾の社会において信用が無い外国人が起業するからには、ちゃんとリソースはあるんだろ?というふるいに掛けるために設定された金額と感じます。
一方で私の場合は、永久居留証を取得しているので、台湾人とほぼ同じ条件で起業が可能です。そのため、私が用意した資本金はこの金額です。

資本金:10万元

会社設立にかかる時間

2023年1月15日から開始して、2023年2月27日現在まだ完了していません。合間に春節のお休みがたっぷりあったのも影響しています。



会社の種類

この動画を参考にしてみてください。うん、中文なのでさっぱり分かりませんね。

ネット調べると、会社の種類の呼び方にバラツキがあり混乱を招きますが、最終的にほとんどの人が選ぶのは下記の選択肢になると思います。

  • 自営業/フリーランス/個人事業主

  • 有限会社(有限公司)

  • 株式会社(股份有限公司)

会社法とか詳しくないので、下記二つの表現の違いに「???」となってしまいました。もうちょっと分かりやすい名前にして欲しいですね。例えば「無股份有限公司」「有股份有限公司」みたいに、株無し有限会社と株有り有限会社的な呼び分けだとすっと理解出来ます。
株の有無が基準のはずなのに、名前が全く変わるから、混乱してしまうので。

引用:萬集會計師事務所

ネットで見つけた会計事務所によるチャートフローも参考にしました。
Q1:統一發票を発行するか?
Q2:業務範囲は全国か?
Q3:株主は多いか?

設立行號 というのは、屋号を設立する、的な意味合いで、つまりは自営業です。業務範囲が全国的ではなく地域に根ざしたビジネスの場合も、会社法人は不要と判断しているみたいです。

引用:台湾トランス

台湾トランスさんのサイトの説明だとこういう感じに。こっちの方がスッキリして分かりやすいですね。

会社設立(登記)の流れ

  1. どの業者に依頼するか決める

  2. 授権証の作成

  3. 会社名と営業項目を決める

  4. 銀行で準備口座開設

  5. 資本金の手配

  6. 登記住所を決める

  7. 会計士を決める

  8. 会社登記申請

  9. 国税局に報告

  10. 勞健保申請

  11. 統一發票購入

メモ:電子發票にシステム導入、


どこの業者に依頼するか?

私は前職の際にもお世話になっていた「台湾トランスさん」にお願いすることにしました。


授権証の作成

会社設立という大事なことを外注するわけですので、台湾トランスさんが自由に動けるようにするためには授権証が必要です。授権証が無いと、台湾トランスさんは作業を進行する権利が無いため、毎回全ての手続きに私本人が同行し、本人サインをする、などの手間が発生します。
というわけで、きちんと授権証を作成し、台湾トランスさんにまるっとお願いしてしまいましょう。

台湾トランスさんが普段利用している公証役場に連れて行かれ、認証手続きを行いました。
全ての作業は台湾トランスさんが進めてくれたので、私は座ってサインをしただけです。

会社名と営業項目を決める

会社名

登記を進めるにあたり、候補の名前をいくつか提出する必要があります。第一候補が却下されたら次の候補の名前になるかと思います。

名前は好きなように決めれば良いと思いますが、漢字しか使えません。

ちなみに、私の場合は自分のDJネームをそのまま会社名に盛り込みつつ、日本でビジネスをする際には台湾に関わりがあることが分かり、台湾でビジネスをする際には沖縄に関わりがあることが伝わるような名前で候補を作成しました。

  • 台灣琉球黃豆冰

  • 琉球台灣黃豆冰

  • 琉球原民黃豆冰

  • 迪結黃豆冰

  • 與那原黃豆冰

結果は、台灣琉球黃豆冰で進行することになりました。

営業項目

営業項目に関しては「必要なものに搾って申請すべきだ」「後から追加申請するのも面倒なので、可能性のあるものは全部申請しちゃおう」という二つの考え方があるようです。いずれも会計事務所からの提案です。

今回私が使用している台湾トランスさんは後者の方なので、可能性のあるものはなるべく幅広く申請しました。

営業項目はこのサイトから調べることが出来ます。

よく分からないなあ、という場合は、似たようなビジネスをしている会社の営業項目を参考にすると良いと思います。
他の会社の登記情報はこのサイトから調べることが出来ます。

例えば、任天堂の営業項目はこのようになっています。

私も4つほどの会社を参考にし、足したり引いたりしながら営業項目を決めていきました。

印鑑を作る

印鑑にこだわりはないため、台湾トランスさんにお任せしました。


銀行の準備口座の作成

準備口座の作成自体は、私が普段使っている銀行で新たに作成しました。
こちらも台湾トランスさんが手配をしてくれたので、私は指定された時間に銀行に行くだけで済みました。

持参した物は次の通りです。

  • 居留証

  • パスポート

  • 資本金

  • 通関での書類

ただ、この準備口座は登記住所が確定したら、そこの最寄りの支店に切り替えた「正式口座」に切り替える必要があります。

資本金の手配

私はこれまでの収入はすべて日本の会社から、日本の銀行口座に振り込まれていました。つまり、私のお金のほとんどは日本の銀行にあります。
今回会社を作る資本金として、このお金を台湾に移動する必要がありました。

私が使っている口座はUFJのため、海外送金をするためには日本に行き手続きをする必要があります。実は1/15〜2/16は日本にいたので、対応出来る可能性は有りました。
でも面倒なことにUFJでは「日本に住所があるか」と聞かれてしまうんです。海外移住をし、海外転出届けを出しているので、日本に住民票なんてありません。
その他にも、UFJから海外送金手続きをしたら、翌日か翌々日には台湾の銀行から電話がかかってくることになります。そのため帰国直前に送金手配をしなくてはなりません。
ところが、私が東京にいるのは1月下旬であり、2月は沖縄にいます。そう、UFJのない沖縄にいるんです。UFJが無いのに、UFJから海外送金をせよと・・・?

というわけで、「現金直接持ち込み」をすることになりました。

台湾トランスさんの指示により、出国時に日本の税関に、入国時に台湾の税関に、その都度「会社設立のための資本金の現金での持ち込みである」と申告するよう言われました。

日本から現金を持ち出す際、100万円以上は税関に申告が必要ですが、今回私が持ち出す現金は80万円。申告不要ではなく、「基準を満たさないので申告自体が出来ない」と、那覇空港の税関職員に言われました。

台湾入国時には、きちんと税関に申告出来ました。

旅客或隨交通工具服務之人員攜帶 現鈔丶有價證券、黃金、物品等入出境登記表
Sauceを日本語で書いてOKって言われたの、ちょっと面白い。
中華民國海關申報單

銀行の準備口座作成時に、日本円の現金と、これらの通関書類を提出することで、資本金として手続きをしてもらえます。

ちなみに、この資本金は「資本金として正式な手続きを経て台湾に入ってきたお金」である必要があります。例えばATMを使えば台湾から日本の銀行口座のお金を引き出せるのですが、それではダメです。おそらく友達から10万元借りてそれを資本金にする、というのもダメな気がします。

もしも、この持ち込んだ日本円を空港で台湾元に両替していたら、資本金手続きの際に「通関の書類に書かれている通貨単位が違う!金額も違う!ダメ!」となってしまった可能性があります。こわい。

登記住所を決める

オフィスを借りる場合、そのオフィスが登記住所になると思います。

自宅をオフィスにするのは、少し複雑です。
というのも、自宅をオフィスにすると、その物件の税率が変わります。そうなると大家となんやかんや面倒な話し合いが発生します。物件の納税義務は大家にあるのですが、大家としてはそれは避けたいので、回避するために家賃の方を調整して〜といったことが発生するのです。
つまり、自宅をオフィスにすることで経費扱いになり節税となる、という可能性は無さそうです。

そうなると、次の選択肢はバーチャルオフィスです。登記住所だけ他に借りる方法です。
色々比較した結果、台湾トランスさんの住所をお借りすることにしました。

ちなみに、個人的にずっと気になっていたのはJR東日本が手がけるコワーキングスペース兼シェアオフィスのOne&Coです。

こちらは登記住所だけなら3000元ですが、特に魅力的なのは、1万元のホットデスクプラン。1万元で登記住所込みで、コワーキングスペースが24時間使い放題になります。ここのコワーキングスペース、めちゃくちゃ良いんですよね・・・。また、登記者や入居者同士の交流会も今後行われるそうなので、ビジネスの幅が広がりそうです。
ただ、私はでかいウルトラワイドモニターで仕事がしたいので、コワーキングスペースに行く機会は少なさそうなのと、交流会に魅力はありつつも今はなるべく節約したいということもあり、断念しました。

会計士を決める

会計士は、登記後最初の営業税の申告までに間に合えばOKです。
営業税の申告は、1.2月分を3月に、3.4月分を5月に、という風に、2ヶ月分まとめての申告になります。

つまり、3月に登記完了したら、4月末頃までに会計士が決まっていて5月頭の営業税申告に間に合えばOK、という感じです。

私は会計士に関しても台湾トランスさんにお願いすることにしました。

事業規模が大きく、複雑な処理が必要な場合は、もっとしっかりじっくりと探した方がいいかもしれません。しかし私の場合は、スモールスタートなこともあり、複雑さもそれほど無いだろうことから、「とりあえず安く頼めて日本語が通じるところ」という基準で選びました。

もっと安いところでは2500元くらいの現地会計事務所などもあったのですが、「知らないけど安いところ」よりは、そこよりはちょっと高くても以前から付き合いのある台湾トランスさんを優先し安心を得たいと考えました。






完成するまで公開しない、となると一生公開しない気がするので、未完成の状態で公開し後から修正して充実


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