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美誠さんから学んだこと

私も昨夜、東京オリンピック卓球混合ダブルス決勝を食い入ってみていた日本人の一人だった。

美誠さんは、長時間のドアップに耐えられる人だった。
いや、耐えられるどころか、もっと観ていたいと思う程、顔にドラマがあった。

日本が追い込まれると、美誠さんのアップがくる。

思わず「その顔大丈夫なの〜」ってテレビに喋ってしまう。
相手をキッと睨みつけ、表情自体は冷静で、“凄み“を効かせたつもりを演じる程度の役者には、絶対できないリアルな迫力があり、ぞくぞくさせられる。

むきだしな顔だ。惚れた。

素人の負けず嫌いなら「こんな本性見せたら嫌われちゃう」って、無意識の計算がその表情をさせないだろう。
美誠さんは玄人の負けず嫌いだ。

私もできることなら、あれくらい突き抜けたい。


いよいよ緊張がピークに達すると、今度は、逆にほくそ笑んだような、不敵な笑みを織り交ぜる。
きっとメンタルトレーニングの中で習得した笑みだろうけど、この笑みの方が敵を怯ませるには効果があるぞ、とまたテレビに喋ってる。


美誠さんのアップが来るたびに、彼女の脳内のセリフを吹き替えながら見ていた。
一歩も譲ることなく相手を見据える美誠さんを写すカメラを通じて、美誠さんの表情を食い入るように見る私を写すカメラがあって、それを誰かがお茶の間で見ていたら、それはそれで笑えただろうというくらい、大変だった。


勝利の瞬間、歓喜が爆発した場内と日本中のお茶の間が見守る中で、思わず水谷さんが、美誠さんに抱き付いた時、「やめてあげて〜、この子そうゆう子じゃないのよ。恥ずかしいから。」と数時間前からファンになったお茶の間のおばちゃんが、幼馴染の水谷さんに、意見してる。


伊藤美誠さん。チャーミングな人だ。


***

一夜明け、昨夜のビッグニュースが新聞の一面を飾っている。

寂しいけど、お茶の間のおばちゃんには、あのお祭りはもう終わったことになってしまった。


どれどれといつものように、動画を見ながらパンとミルクで朝食を食べる。

目に留まった新着おすすめ動画。
『幸福度を上げる方法』
やっぱり、この手の情報に視線がいく。

最近、何だか気分が盛り上がらないなぁ、なんでかなぁ、というのがずっと気になっている。ふと、もしかして歳のせい?というところに辿り着いた。
タイムリーにこの動画が語ってくれた。

『歳をとると喜びを感じにくくなる理由』それは、脳にあるドーパミン受容体が減少するからだそうだ。放っておくと、10年ごとに13%ずつ減っていくそうな。
それを止めるのは、やっぱり運動が良いそう。
運動をしないのは、人生の喜びの減少と同義だとのこと。

歩く時も、幸せそうに歩く=前を向いてリズミカルに歩く、ことの効果を説明していた。確かに、〇〇そうにする、というのはあながち馬鹿にできないだろう。
美誠さんの「私は絶対負けない!」の表情が教えてくれた。


心理学なら『割れ窓効果』という言葉がある。
割れた窓を放置しておくと、その建物が犯罪の温床になることから、他者からの扱いや、自分の姿勢など、不幸そうなオーラを纏うと、さらにそのように扱われるようになる、、、というふうに理解している。


勝利を引き寄せるメンタル、オーラ、というものはあるのかもしれない。


***

日曜日は、主人と映画『竜とそばかすの姫』を見に行った。

同い歳の主人も、やっぱり何となく日々が色褪せていることを感じていたのか、映画を提案すると、二つ返事で賛成してくれた。

主人はとても感動し、全編涙が溢れていたそうだ。良かった、良かった。

そして帰りの車で、主人が「大人になる程に、物事が頭でわかってしまって、今更、発見の感動みたいなのが、ずっとなかったよね。」と言った。「ほんとだよね。」と私は答えた。主人の素直な言葉に、心からの「ほんとだよね。」の共感だった。

やっぱり感動はモチベーションの特効薬だ。
日々に小さな感動を見つけていこう。


それにしてもスポーツはやっぱりいい。オリンピックの間にいっぱい感動を集めておこう。

とりあえず、昨夜は、美誠さんから、『人の目なんか気にするな。ブレずに自分らしくいこうぜ!』と言うメッセージを勝手に受け取った。

ありがとう。

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