良い三日月が穫れたので夕飯はこれにする。銀の高坏にのせた月は静かに輝いている。一人の食事は寂しいので、テーブルの向かいに煙女を召喚することにした。煙女は目鼻のない、なんとなく人の形をしたただの白い霞だが会話はできる。月を切り分けながら、人を殺したの、と言うと、煙女はふわふわ笑った

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