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【ドラマ感想】網戸と大豆田とわ子【大豆田とわ子と三人の元夫 第10話】

皆さんは「大豆田とわ子と三人の元夫」というドラマをご存知ですか?松たか子さん演じる大豆田とわ子の日常を描くコメディドラマです。

今回はとうとう最終回・第10話。あらすじと感想をシェアしたいと思います!

【あらすじ】

■船長の逮捕・初恋の人

朝、会社に向かうと船長さん(斎藤工)が逮捕されているニュースを知る。社員は下世話な話に花を咲かせるも、唯一気付いた六坊が会話を止めさせた。

八作(松田龍平)の店で飲んでいるとわ子(松たか子)に親しげに話しかける男性(竹財輝之助)がいた。その男性はとわ子の初恋の相手だった。現在、ヘリコプターの操縦士で、夜の東京の空を飛んでいるらしい。

■西園寺くんとの破局

唄(豊嶋花)が恋人の西園寺くんの宿題をやっていた。唄は以前も西園寺くんのために、コーラを買いに言っていた。とわ子は納得できずに、電話越しに「全部落ちてしまえ」と言ってしまう。

唄は完全に怒ってしまい、鹿太郎(角田晃広)から謝罪のやり方を学ぶ。後日、謝罪に家に向かうもわがままな西園寺くんに振り回されてしまう。

■國村真との対面

家の段ボールの中から、母・つき子が國村真・通称”マー”に向けたラブレターが発見される。唄と真の家に向かうと、マーは女性だと判明する。しかも、つき子とマーは恋愛関係に合ったと分かる。

帰り道、唄は医者を目指すことをとわ子に告げる。

■元夫大集合

慎森(岡田将生)がハワイ出張から帰ってきた。かなり焼けて健康的になっていた。

八作と鹿太郎も集まり、夜に朝ご飯を食べることになった。元夫たちは、大豆田とわ子は最高だと締めくくった。

【感想】

■唄の西園寺くんへの想い

西園寺くんに電話越しで別れたいと言われた唄が「まだ16歳だよ。私が徐々に教育していけば済む話だよ」という台詞がある。私はてっきり、西園寺くんの全てとは言わないでも概ね好きだと思っていたら、そうでもないことを知った衝撃の台詞だった。西園寺くんがおそらく由緒ある家系で医者になるべくしてなるのだと思う。そういう意味で本当の”玉の輿結婚”を狙っていたのだと思うと、10代の考えの深さに感服する。

だとすれば、付き合い出したのも本当に好き同士だったのかも少し疑いの念が生まれてしまうものだ。更には、唄が受験勉強を辞めると言い出し化粧を始めたのも、西園寺くんの差し金かもしれないとよぎってしまう。

■つき子の浮気

つき子の浮気は唄も知っていて、「かわいそうなおばあちゃん、かわいそうなおじいちゃん、かわいそうなママ」と言う。つき子は好きな人ではなく、家族を取った。それに巻き込まれる形で生活していたおじいちゃんとママ。
しかし、実際はつき子は幸せだった。つき子の回想で”とわ子は1人で生きていける”のか聞いているシーンがある。現在のとわ子同様、つき子も周りに自分を好きでいてくれたり、好きな人はいるのに”1人”な状況だったのかもしれないと思った。

■思春期の娘

真の家からの帰り道、唄がこんな事を言う。「めんどくさいから一回しか言わないし、理由言うのも、感想言われるのもヤなんだけど」すごく納得した。まだ親の立場にはなったことはないから想像でしかないが、子どもの決断を素直に後押ししたい気持ちと同じくらい、決断の登場人物でいたいのだと思う。

実際、子どもはすでに自分で決めて、固まりきっている場合が多い。だから、親が納得するための理由を催促したりすることも不要だし、そこにどんなリスクがあるだの説教じみたことを付け加えるのは蛇足なのだと思う。
10代の気持ちをこんなにも代弁するような台詞を50代のおじさんが書いていると思うと大変不思議だ。

■パーティの片付け

慎森が「パーティの後片付けは大変な方が良いよ」に続けて、「意味なく並べられたワインのコルク、テーブルに残ったグラスの後。どれも楽しかった思い出でしょ。どれも君が愛に囲まれて生きている証拠なんだよ」という。
楽しい時間は過ぎても、その痕跡が楽しい思い出の一部として今も残り続けている。

俵万智さんの短歌で「思い出の一つのようでそのままにしておく麦わら帽子のへこみ」がある。この台詞はこの短歌となんとなく通ずる物があると思った。

■とわ子と網戸

最後のシーンでとわ子が網戸を直せるようになったシーンがある。第1話で網戸が直せないから、”男手”が必要であるという会話が唄と繰り広げられている。この描写でとわ子が1人で生きていけるようになったことを暗に示していると思うと感慨深い。

この作品を通して、大豆田とわ子が誰かと結婚したりといった大きな変化があるかと思えば、いい意味で収まるところに収まった感じがする。全体を通しての主題は何かと考える。もちろん、離婚を経て生きる女性をテーマにしていることは間違いない。私は”好き”の形がたくさんあるということだと思う。元夫でも婚姻関係はなくても、互いが笑ってくれればいいと思い会える関係を増やしていくことがこの時代”1人”で生きていくうえで大切なのではないかと感じた。

【まとめ】

最後まで読んでいただきありがとうございました!

「大豆田とわ子と三人の元夫」は最終回となりました。皆さんはどのような感想をお持ちになりましたか?

他の作品でも、感想を書いてみようと思います。

その際はまた覗いてみてほら得ると嬉しいです!

それではまた👋

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